【大菩薩嶺の日帰り登山コース紹介】登山経験者が危険ポイントも含めて具体的に解説します
目次
大菩薩嶺に登りたいんだけど、自分でも登れるコースなのだろうか。アクセスや必要な装備についても知りたいな。
こんな疑問に9月初旬の大菩薩嶺に登ってきたぼくがお答えします。
結論から言うと、大菩薩嶺は登山道がとても整備されていますので、安心して登ることができます。
ですが、一般登山道でも注意すべきところがあるなと感じました。
本記事では、アクセスや必要装備はもちろん、大菩薩嶺を登るうえでの注意点についても紹介したいと思います。
ですので、
- 大菩薩嶺に登ることを検討しているけど、登山コースについて不安がある
- 大菩薩嶺へのアクセスや必要な道具について知りたい
こんな方はぜひ最後まで記事をチェックしてみてくださいね。
大菩薩嶺ってどんな山なの?
東京、山梨、埼玉の秩父多摩甲斐国立公園内にある標高2057mの山が大菩薩嶺です。
富士山、南アルプス、大菩薩湖を眺めながらの稜線歩きが魅力的な山として知られています。
また、初心者からベテラン登山者まで様々なレベルに合わせた計画が立てられるバリエーション豊かな山域でもあります。
大菩薩嶺へのアクセス
東京方面からのアクセス【新宿駅〜高尾駅〜塩山駅(甲斐大和駅)】
JR中央線中央特快で新宿駅から高尾駅まで行きます。
そして、高尾駅からJR中央本線に乗り換えて、塩山駅もしくは甲斐大和駅で降車。
甲斐大和駅、塩山駅から登山口までアクセスできるバスに乗ることが可能です。
所要時間は約1時間半から2時間ぐらいです。
山梨塩山駅からのバスでのアクセス
一番早いのが7:35塩山駅発、8:02大菩薩峠登山口着です。
詳しくは下記のサイトからチェックしてみてくださいね。
山梨甲斐大和駅からのバスでのアクセス
一番早いのが8:10甲斐大和駅発、8:51上日川峠着です。
こちらも詳しくは下記からチェックです。
甲斐大和駅からのバスは平日の運行日程が決まっています。
具体的には、
- 4月末から5月上旬
- 8月のお盆の時期
- 10月と11月の紅葉の時期
平日に甲斐大和駅からバスを利用する際には注意してくださいね。
車で登山口まで向かう場合
車で登山口に向かう場合には、「上日川峠」と「丸川峠分岐」(大菩薩峠登山口付近)に無料駐車場があります。
上日川峠は125台駐車可能。
ロッヂ長兵衛の目の前なので、そこを目的地にするとよいでしょう。
一方、丸川峠分岐は駐車場15台までと少なめなので注意が必要です。
大菩薩嶺で日帰り登山コースを解説
今回ぼくが登ったコースは一般的な下記のコースです。
上日川峠〜福ちゃん山荘〜大菩薩峠〜雷岩〜唐松尾根〜福ちゃん山荘〜上日川峠〜大菩薩峠登山口
▲ぼくが行った山行の記録です。
コースタイムで山頂まで2時間10分、下山が3時間、計約5時間の山行。
今回は「大菩薩峠登山口」に下山しました。
ですがもし、上日川峠からバスで帰る場合(大菩薩峠登山口まで下らない場合)は約3時間とお手軽に山行を終えることができますよ。
温泉に浸かりたいという方は、「大菩薩峠登山口」まで下るのがいいでしょう。
理由は大菩薩の湯という温泉施設があるためです…!
以下、山行の写真とコースを簡単に紹介します。
▲スタートは上日川峠。奥に見えるのがロッヂ長兵衛です。
▲トイレもあるので、登山前にトイレを済ませておきましょう。
▲上日川峠の朝。とても綺麗でした。道は歩きやすく、整備されています。木の根に引っかからないように注意してくださいね。
▲歩きやすい道を30分ほど歩くと、福ちゃん荘に到着。ここから分岐があります。一つは大菩薩峠、一つは唐松尾根を通って大菩薩嶺山頂にいくルートです。
▲こちらの分岐点にもトイレが設置されています。とても親切ですね。こんなにトイレが設置されている登山道もめずらしいです。
▲福ちゃん荘から1時間ほどで、大菩薩峠に到着。ひらけていて、天気が良ければとても見晴らしがいいです。
▲大菩薩峠から雷岩までは気持ちのいい稜線歩き。この日は天気が悪く富士山は見えませんでしたが、天気が良ければ最高です…!
▲大菩薩峠から40分ほどで雷岩に到着。雷岩からの眺望はいいはずなのですが、、、。この通り、ガスってきました。ここでお昼ご飯を食べているひとが多いようです。
▲大菩薩嶺山頂(2057m)は雷岩から5分〜10分ほど。じつは、山頂からの眺望なしです。そのかわり足元の苔がとても綺麗でした。
▲雷岩から唐松尾根を通り下山します。後述しますが、唐松尾根は小さな岩がたくさんあるので、足元注意です。
あとは福ちゃん荘、上日川峠、大菩薩峠登山口まで下山するだけ。
歩きやすく整備されているので、難しい道はありません。
大菩薩嶺の必要装備
登山の必要装備は大菩薩嶺に登る季節によって変わります。
ぼくが登った9月初旬の装備について紹介します。
ぜひ参考にしてみてくださいね。
- 半袖速乾性シャツ
- 長ズボンパンツ
- PRIMUSのスターターキット
- ガス缶
- snowpeakのマグカップ
- レインウエア上下
- 紙地図
- スマホ(YAMAP)
- ポータブルバッテリー
- 半袖の着替え
- ヘッドライト
- 救急セット
- 食料
出力3,600kcal/h(T型ガス使用時)
ガス消費量245g/h
燃焼時間約55分(IP-250タイプガス使用時)
ゴトク径最大148mm/最小90mm
本体重量110g(本体99g+点火装置11g)
山頂付近はガスってくると、半袖だと少し肌寒いかなといった程度でした。
服装は、速乾性の半袖のシャツと長ズボン。これでちょうど良かったです。
とはいえ、山の天気は変わりやすく、予測が難しいもの。
その日の天候にもよると思いますので、「てんきとくらす」(てんくら)や「登山天気」などの山岳天気を調べるアプリの利用をおすすめします。
ぼくが汎用しているのは「登山天気」のスマホアプリです。
月に240円ほどかかりますが、わりと天気予報は当たるので重宝しています。
普通の天気予報と違い、「山頂」、「登山口」、「ふもと」の天気を表示してくれるので便利です。
ぼくのブログで登山の天気を調べるツールついて紹介していますので、参考までに。
大菩薩嶺の日帰り登山の注意点
今回登ってみて感じた注意点は下記の4点。
- 唐松尾根のザレ場
- 甲斐大和駅〜上日川峠までのバス
- 出発するなら遅くても朝10時までに
- 登れる期間について
唐松尾根がザレているので歩くときに注意
下山時に雷岩から唐松尾根を下り、福ちゃん荘に下山します。
唐松尾根が少しザレていて(小さな岩がたくさんある)下るときに、何度か足を取られました。
危険箇所はありませんが、転倒などのリスクがあります。
ですので、ゆっくり下山することをおすすめします。
とくに登山前日に雨が降ったこともあり、滑りやすかったのかもしれません。
前日の気象状況も確認しておくと、より安心して登山を楽しむことができるでしょう。
大菩薩峠までの最短コースのスタート、上日川峠へのバスを要確認
大菩薩峠までは上日川峠から登るのが最短のコース。
上日川峠は甲斐大和駅からバスが出ています。
ですが、今回ぼくの調査不足でバスが出ておらず…駅からタクシーで向かいました。(甲斐大和駅から上日川峠まで6500円くらいです。大きな出費…)
ですので、事前のバスの運行状況についてはよーく確認をしておくことをおすすめします。
夏季の期間と紅葉シーズンには平日でもバスが出ています。
▲公共交通機関で上日川峠まで向かう方は要注意です。
一方、塩山駅からならシーズンに関係なくバスが出ています。
そうなると大菩薩登山口から登ることになるので、上日川峠まではコースタイムで約3時間ほどの道のりです。
出発するなら遅くても朝10時までに登山口へ
登山口までに最低でも朝の10時にはついておくのがいいです。
というのは、これ以上遅くなってしまうと下山が夕方になってしまう可能性が高くなるため。
そうなると、暗くなって転倒、道迷い、遭難などの事故が発生しやすいです。
ですので、遅くても15時までにはすべての山行を終えるように、プランニングしておくのがよいでしょう。
下山時の最終バスの時間もチェックしておいてくださいね!
登れる期間について
4月から紅葉の時期(10月〜11月中旬)までと思った方が良いでしょう。
理由は3月だと残雪、11月以降は降雪が考えられるためです。
十分な装備を整えている方であれば問題ないのですが、登山初心者で装備が整っていない方は注意しましょう。
大菩薩嶺周辺の日帰り温泉情報
大菩薩の湯
大菩薩峠登山口から歩いて行ける距離(5分〜10分)に温泉施設があります。
残念ながら、ぼくが行ったときには休館日となっていて、温泉につかることはできませんでした…(無念)
ですが、地元の方に伺うと、「広くてお湯もいい」「県外から来られる方も多い」とのこと。
大菩薩の湯から塩山駅行きのバスが出ているので、バスが来るまでの時間ゆっくり温泉に浸かるのもいいですよね。
天目山温泉
上日川峠からJR甲斐大和駅までバスで帰る途中にあるのが、天目山の湯です。
やまと天目山の湯の停留所で降車すればOK。
大菩薩嶺でテント泊や小屋泊をしたいときには
福ちゃん荘で泊まるのがベターかと思います。
理由は大菩薩峠や山頂まで道のりが近いためです。
福ちゃん荘から大菩薩峠までは、コースタイムで約1時間ほど、雷岩まで2時間ほど。
ですので、のんびり寝て起床しても短時間で山頂付近からの朝日を眺めることが可能ですよ。
まとめ:大菩薩嶺でお手軽2000m縦走を楽しもう
本記事の内容を簡単にまとめておきますね。
- 山梨県塩山駅もしくは甲斐大和駅からバスが出ている
- 唐松尾根のザレ場に注意
- 甲斐大和駅からバスを使用する場合には運行状況を確認
- 福ちゃん荘でテント泊は可能
- 登山後は「大菩薩の湯」or「天目山温泉」で疲れを癒して
記事では、大菩薩嶺へのアクセスや登山装備、注意点、最寄りの日帰り温泉情報について紹介をしました。
大菩薩嶺は深田久弥先生の選出した百名山のうちのひとつで、魅力溢れる山です。
深田先生がどこに魅力を感じたのか、それを自身の足で登ってみて確かめるのもいいですね。
比較的気軽に登山を楽しむことができますので、ぜひチェックしてみてください。
※記事の掲載内容は執筆当時のものです。