あきる野市|大自然の中でゆる~いキャンプを。山好き筆者:慶屋

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2018.09.17

ここ数年で稀に見る寒波で関東も大雪に見舞われた。雪の日から2週間ほどたつとういうのに自宅周辺の住宅街の日陰のところには、その時の除雪の後が未だに残っている。

そんな2月中旬、僕は東京都あきる野市の秋川渓谷へと向かった。青梅街道から秋川街道に入ったらそこからは約40分ほど、途中で十里木という交差点を右折して、山に向かったらあとはほとんど道なりに進み『大岳キャンプ場』へ。


当日の朝に確認の為に電話してみたらこの時期ということもあり「余裕で入れますよ」と、すんなり返答された。ただ、場内はフリーで設営可能なのだが、2箇所のサイトのうち上に位置する方はまだ雪が残っているので、ちょっとキツいかもしれないとのことだった。

だいたいフリーサイトといえば自由に設営ができるので、ティピーや2ルームテントなど大型の幕を持っていくには最高の条件なのだが、まだ雪が残っているような山に好んで行く人はあまりいないだろうと、準備をしてお昼頃にゆっくり出発した。今回もまた景色を楽しむ為に装備は最低限で。


受付のときに状況を改めて聞いてみると、やはり上のサイトは雪があるという。ただ、キャンプは自由にしていいとのこと。斜面を登って行き、さっき自分で登ったところをさらにもう少し進むと見えてくる、ということだったので向かってみるとこの有様。


最近降ったような感じではないことはすぐにわかったが、どう見てもノーマルタイヤの車で突っ込んでいくには少々不安がある。チェーンは持っているが、そこまでしなくてもどうせ誰もいないし、すぐそこの広いところに持って行って設営すればいい。

設営をはじめようとしたその時、急に風が吹いてきた。天気のせいなのか地形のせいなのか、吹いたり止んだりを繰り返す厄介な風に少々苦労しながらも、静まったタイミングを見計らってささっと設営をすませ息をつく。青々とした空に雲が流れている。


周辺の山には高低差があるので、日差しがあたる部分と影になる部分があり、山間部ならではの立体感のある光景。普通に見れば、なんの変哲もないただの山と空なのだが、こういうのは『視点』が大事だと思っている。季節も時間も常に動いているわけだから、実は何の変哲もない”わけがない”と僕は思っている。そんなことを感じながらも、ささっとカップ麺でお腹を満たして、一度管理棟に戻ってみる。

ここは登山道の入り口になっているのと『大岳鍾乳洞』という洞窟もある。せっかく観光スポットもあることだし、入ってみることにする。こちらに行った内容は別記事『大岳鍾乳洞|山好き筆者:慶屋』にて紹介しているので是非。てなことで、さんざん中腰で洞窟内を散策して足がガクガクになり、ここ最近の運動不足を感じながらサイトに戻る。


圏外のキャンプ場で携帯は使えない。上のサイトにも管理棟のような無人の小屋があり、そこにはFREEWi-Fiが用意されてあり、近くまで行けば使用可能なのだがどうせならあえて自分の時間に浸ることにしよう。インターネットが当たり前で育った世代でもあるのだが、よく考えてみると最近の普段の生活で、何一つ電子機器に触ることもないような”ネイティブ”な時間というのはほとんどない。


頭の中でいろんなことを振り返ってみたり、整理したり、先のことを考えたり・・・。色々とキャンプはするのだが、どこかに「いざとなればこれがある」というような安心感がある。ここまで完全に独りになったことはあまりなくて、寂しさももちろん感じはしたが、むしろとても新鮮に感じた。


ハマっているスコッチを飲みながら、色々考えているうちにいつの間にか1時間ほど寝ていた。ぼちぼちいい時間になってきたので、薪に火をつけることにしよう。着火剤がなかったので、木の皮を剥いだり、細い薪を割ってライターで着火した。久しぶりの焚き火だったが、やはりこの煙の匂いと風に揺れる火は何とも言えない心地よさがある。ランタンを取り出しポンピングして灯りをともしたら、そろそろ夕飯の準備にとりかかる。


最近、ふらっと入った店で見つけた鉄フライパン。ネットなんかでもしばらくいろんな鉄フライパンを探していたがなかなか気に入るものが見つからなくて、偶然しっくりくるものを見つけて衝動買いした。


直径18cmの小さいピザがちょうどおさまるサイズ。取っ手も鉄でできており小さくできているので、収納性もいいしそのままオーブンに入れて使用することもできる。そこそこの厚みもあるしシーズニングも必要ない上に、よほど雑な使い方でもしない限りは、急な温度変化にも耐えられる。スキレットよりも使い勝手がいいのでしばらく気になっていたのだ。鶏肉・マッシュルーム・ニンニクの芽を炒めて、トマト缶を入れて味付けをして煮込む。この組み合わせはとりあえず間違いない。


料理が出来上がった頃にはすっかりあたりは真っ暗になっていた。体を温めるため、紅茶を作りスコッチを少し入れる、2つが合わさって甘い香りになり飲みやすいので、割と僕は気に入っている組み合わせだ。紅茶に1滴だけ入れて香りを楽しむという飲み方もあるのだが、酔いを覚ま
したくはないのでちょっと多めに。


星を見ながら飲んでいると、ちょうどいい具合に眠くなってきた。時間はまだ早いだろうが、心もお腹も十分に満たされた。別にもう寝てしまってもいいだろう。朝の冷え込みはきっときついだろうから、CB缶ではまず着火はできないだろう、薪で何かとやればいいか。と、考えるのがちょっとめんどくさくなってきたので(笑)そろそろ就寝・・・。

翌朝は日の出とともに目が覚めた。外は結構な冷え込みだがこれもこれで清々しくて気持ちがいい。お湯を沸かしている間に、深呼吸しながら体と頭を覚ます。コーヒーを飲みながら早々に片付けを始める。お昼の予定の為に早めの撤収~。

ちなみに寝ている時間帯は、一番冷え込む上に睡眠で体力を回復する大事な時なので、寝袋は信頼のあるものを用意して冬のキャンプを楽しめるようにしましょう。

※記事の掲載内容は執筆当時のものです。