赤城山|大自然の中でゆる~いキャンプを。山好き筆者:慶屋

当サイトの記事には広告、アフィリエイトが含まれています。
2018.02.01

引用:photoAC

初めまして。慶屋と申します。20代後半でアウトドアの楽しさに目覚め、関東近辺でキャンプしています。特に何かを極めるわけでもなく、何か道具にこだわるわけでもなく、自分の身体に合わせ自分の感覚に合わせて、好きなようにマイペースに「自然」を楽しんでいきたいと思ってます。あと、今回の記事はキャンプの時のものを誤って削除してしまったので、他サイト(フリー画像)より引用させていただいております。

9月下旬ふと思い立ち群馬県は赤城山へ。車にさっさとキャンプ道具を載せ、時間に余裕があったので今回は下道で向かうことに。思いつきのキャンプなので、焦ることもなくのんびりふら~っと行こう!という感じで。

引用:photoAC
普通に向かう場合は関越道に乗り赤城PAで降り30分ほど走ると山に到着。都心からでも3時間もかからず行ける。ファミリー向けの温泉施設や公園、牧場などなど遊べる施設が点在しており特に入り組んだ道もなく、道路そのものも綺麗に整備されてあって走りやすい。何より、非常に見晴らしがよくドライブするだけでも本当に気持ちのいいパノラマコース。暖かい時期の晴れた日にはよく何台も連なったライダー集団を見かけたりもする。ただ、それらの施設があるあたりから山頂まではまだもう少しクネクネと山道をひた走ることになる。

引用:photoAC
赤城山にはいくつかのキャンプ場があるが、今回の目的地は県立赤城公園という広い県有公園の敷地内、標高約1350mにある県営赤城山キャンプ場。山頂には赤城湖(正式には大沼:おの)があり、冬場に水面が氷結するとワカサギ釣りができるような場所。そんなこちらのキャンプ場、なんとなんと無料!しかも、事前申請などの予約も無しで利用可能なのだ。

引用:photoAC
とは言っても、正直なところ「県営赤城山キャンプ場」という表記あるだけで実際は湖のほとりにテントを張ることができる場所が少しあり、無料開放ということもあって早い者勝ちで設営ポイントを確保する。場所取りに失敗すると、残ったスペースが狭かったり、結構急な斜面しかなくなるので大きいテントはおすすめしない。2ルームテントなんかもってのほか。ソロ用とまでは言わないが、省スペースのテントと多少の覚悟は持っていなねばならない。

引用:photoAC
というような、少々リスキーな感じ・・・。関東近辺のソロキャンパーの間ではよく知られたキャンプ場で、Facebookなどでもよく「行ってきました~」といった投稿を目にする。実際この日も、いくつものソロテントが点々とあった。一応トイレはあるけれども、それ以外は周辺には何もない。

遠くに、湖の対岸に少しのお土産屋さんだとかボート屋さんがあるが、なにせ山の上なので日が暮れる頃には当然もうやっていない。暗くなったらかろうじて置いてある数台の自販機しか利用できるものはない。それもキャンプサイトからは車で5分ほどの距離。極めつけは1350mというその標高。下界とは実に10度以上の気温差。湖も波打ち際3.4mほどは底が見えるが、内側は氷が張っていて水面に雪が残っているといった状態。

(画像は引用させていただきましたので凍ってません・・・。)
引用:photoAC
表現力に乏しいこのわずかな数行を読んだだけでもとりあえず利便性は無いということは伝わるだろうと思う。とはいえ、自然の環境に浸っているのが好きで、「不自由」を求めに行ってしまうのはきっと僕だけではないはず。

昼間のうちに到着し、運良く持っていったテントがちょうど収まるほどの平坦なスペースを見つけ無事に設営完了。お腹がすいたので早速お湯を沸かしてカップラーメン。これがまたたまらない。どこぞのスーパーのオリジナルブランドの安いカップラーメンも、外で食べるとなぜだろうかものすっごく美味い。この味を覚えて以来、キャンプ場に到着したら必ず最初にカップラーメンを小腹に入れるというのが毎回恒例になっている。

引用:photoAC
幸いにも天候には恵まれたおかげで、綺麗な青空の下静かに湖畔を散歩できる。波の音こそ聞こえないが、僕は今自然の中にいる。それだけでいいのだ。風が吹いたらそれはそれで、雨が降ったならそれはそれで。この一つ一つの「瞬間」に感じる事こそが一体感を感じるのだ。とキザなセリフを言いつつも、実際に悪天候だった場合は設営撤収に苦労するのでできるのなら避けたいところなんですが・・・(笑)

引用:photoAC
湖を1周するとなると、徒歩だとなかなかいい距離があるなぁ。車で回っても30分くらいはかかりそうだ。普段そんなに歩き慣れているわけではないので「よし!歩いて1周するぞ!!」というような気合は入らなかった。ただ単純に気の向くままプラプラしたかっただけ。テントに戻ったらコーヒーでも飲みながらの読書。ひたすら独りの時間を満喫。気が付くと、西側の山にもうすぐ日が隠れそうになってきた。そんな時、急に風が吹き始めてくる。雲一つない青空で日差しの暖かさで、安定していた空気が急に動き始めたのだろう。

引用:photoAC
ふと視界に入ってきた山々が実に鮮やかな濃いオレンジ色に染まっていた。言葉にするなら、まさに「赤」くなっていたのだ。茂る木々は葉も落ちて、山肌が露出した斜面を綺麗に照らしていた。なるほどこれが「赤城」なのか。何か赤城山の歴史を調べたわけでもないので、名前の由来だとかそういうのは全くわからないが、この光景こそ間違いなく赤い城なのだろうと勝手ではあるが自分の中で納得した。夕焼けの日差しが当たって沈むまでのものの10分ほどだったと思う。

引用:photoAC
気が付くと赤みが消えるまで終始見入ってしまっていた。写真を撮っても構図が云々、撮り方が上手い下手だとか見る人によって感じ方の違いもあるだろう。カメラの事はほとんど触ったことがないほどのど素人なので細かい事はよくわからないが、たとえば、雑誌の1ページにこの光景が載っていても「ふーん。綺麗だなぁ、いつかいってみたいな。」くらいの感想しかもたないだろう。実際にその場所に行き、自分自身の五感で感じることにこそ最大の価値があると思う。

引用:photoAC

自然の景色ってのはこういうことがあるからたまらない。こういう予期せぬ感動にであってしまうのでまた山に行きたくなる。といった感動も束の間。強くなってきた風と完全に日陰になったおかげで、山頂は一気に気温が下がり、暖かいコーヒーを飲んでいる程度ではとてもじゃないが寒さに打ち勝つことはできなくなってきた。そりゃあ水面が凍ってるわけだ。持ってきた食材でさっさとキムチ鍋でも作ってとにかく体を温めねば。細かい事はなにも考えず、とりあえず火の通り具合だけを考え食材を投入し味付けしてさっさと腹に入れる。しかし、やはり食事だけではさすがに暖はとれない。

引用:photoAC
本当は、まだ肝心の目的は果たせてはいなかったが手がかじかんでライターで火をつけることもままならない様な状況。仕方がないので、テントの中で少し酒でも飲んでさっさと寝るとしよう。耐寒-10℃のシュラフをもっているわけでもないので、こんなこともあろうかと持ってきていた厚めの毛布を中に入れ、くるまってから寝に入った。よし、快適な暖かさだ。

今日はこのままご就寝~~。・・・と思ったら、まさに日付が変わろうという時、猛烈な寒さで目が覚める。身体の周辺からどんどん暖かさが吸い出されていく様な感じがする。これはやばい。結果を言うと今回の装備は完全に「山」をなめてかかっていた。ドロップダウンしにくいSOTOのレギュレーターバーナーをもってしても火がつかない。なんとしても暖をとらないとまじでやばい・・・。

引用:photoAC

こんな時の最終手段。車に逃げ込む!(笑)後部座席をフラットにして、少しサイトから離れてはいたが申し訳なさを感じつつも、エンジンをかけ暖房をつける。ふーー!これでなんとか一夜を過ごせる。寝転がった時、窓から空を見ると一面に星が・・・。急激に寒くなったのも、雲一つなく晴れていたので放射冷却が原因だったのもあったが、そのおかげで天の川まではっきりと見えるほどの星空。

引用:photoAC
文字通りまさしく「無数」。寒さでガタガタ震えていたことも忘れて、車の外に出てしばらく空を見上げていた。そうそう、これこそが本当の目的。いつの季節も、どの場所でも、真っ暗で静まり返った環境で酔いながら星を眺めている時が僕の至福の時間。薪を燃やし、はぜる音が山の中に響き渡って、焚き火の煙を香って、今にも眠りにつきそうなくらいに酔う、そしてお気に入りのチェアーでくつろぎながら星を見る。うーん、今この文面を打ちながら想像しただけでもたまらない。

 

引用:photoAC

今回は自分の準備不足のせいでただただ眺めるだけに終わったが、それだけでも十分。何とも言えないこの「開放感」を得るためにいつもこの景色を求めてくるのだ。周りでテントを張っている人たちも、この環境下でキャンプをしに来ているだけあって、物音も聞こえず、話し声も聞こえない。どこからともなく聞こえる焚き火の音と、ランタンのあかりが少し視界に入ってくる程度でとても静かだ。それぞれがそれぞれに自分の時間を楽しんでいるのだろう。

さて、そろそろ温まってきた。今回もまた、実にいい時間を過ごすことができた。次はどこでキャンプしようか考えながら就寝・・・。

引用:photolibrary

※記事の掲載内容は執筆当時のものです。