標高3,970m!登山家が憧れるスイスを代表する山、アイガーを紹介!
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世界で一番高い山といえば、標高8,848mを誇るエベレストですが、登山家が一度は登ってみたいと憧れる山は、他にもたくさんあります。スイスに位置するアイガーも、登山家が憧れる山の1つ。登山を行うには、本格的な装備と技術が必要になるので、初心者にはおすすめできませんが、経験を積んでいけば、いつの日かアイガー登山が実現するかもしれません。こちらでは、そんなアイガー登山についてご紹介します。
登山をするのも命がけ?アイガーの基本情報
引用:写真AC
アイガー(Eiger)は、ヨーロッパアルプス3大名峰の1つ、標高3,970mのスイスを代表する山です。山自体はスイス中南部に位置し、標高は日本の富士山より少し高いぐらいですが、登山の難度が高いことで有名です。
アイガーの北側には、数々の登山者の行く手を阻んできた、高さ1,800mにも及ぶ北壁があり、マッターホルン北壁、グランドジョラスのウォーカー側稜と並び、「アルプス3大北壁」と呼ばれています。
登山中に死者が出るほど険しい山であり、特に北壁からのコースは、アイガー登山の最難関ルートとして知られています。「死の崖」と呼ばれることもあるこの北壁を舞台に、映画や小説などの作品が創られたこともありました。
また、日本においては、2016年にタレントのイモトアヤコが登山に成功したことでも話題になりました。
さまざまなコースがあるアイガー登山ルート
引用:Wikipedia
アイガーの登山ルートは複数あり、1800年代には北壁を避けた南西稜や南尾根からの登山が行われていました。
現在では、北東のミッテルレギ稜からの登山が一般的なルートとなっています。しかし、一般ルートとは言っても、あたり一面岩と雪に囲まれた中を進むことになるので、ザイルやピッケルを使いこなせる熟練者でないと危険なことに違いはありません。
また、最難関の北壁ルートですが、こちらは1938年に初めて登頂に成功したパーティが通ったクラシカルルートや、1969年に日本隊が登頂に成功した際の直登ルートなどがあります。
日本隊の登山成功例も話題に!アイガー登山の歴史
アイガー登山にチャレンジする人々は現在でも数多くいますが、人類が初めて登頂に成功したのは、1858年とされています。
その後、1871年には南西稜から、1876年には南尾根からの登山ルートから登頂に成功した記録が残っています。また、1921年には、槇有恒(まきゆうこう)率いる日本隊が北陵山稜(ミッテルレギ稜)からの登山ルートを通っての登頂に成功し、登山史にその名を刻みました。彼が寄贈して造ったミッテルレギ小屋は、現在でもアイガー登山者に利用されています。
北壁ルートからの登山挑戦の歴史は、1934年に遡り、初登頂を試みたドイツ人登山家が滑落して死亡しています。その後、1935年には標高3,300mまで到達した登山家が凍死するという出来事があり、以来その場所は「死のビバーク」と名付けられました。
アイガー北壁の登頂に人類が初めて成功したのは、1938年でした。当初、別々のパーティで出発したドイツ人隊とオーストリア人隊が、登山中に出会って混合のパーティを組み、見事初登頂を成功させています。
1938年以降は、さまざまな登山家が登頂に成功しており。1965年には高田光政が日本人で初めてこの快挙を成し遂げました。
近年では、スイス人登山家のウーリー・ステックが、2時間30分を切るタイムでの単独登頂を成功させています。
アイガー登山を成功させるためのレベルの目安は?
引用:写真AC
最近では、女性登山家の登頂成功などが話題になることもありますが、実際に登山を成功させようと思えば、どれぐらいのレベルが必要になるのでしょうか?
北壁ルート以外での登山を想定しても、当然3,000~4,000m級の山を登るだけの体力が必要になります。また、延々と雪の残る岩場を登って行くため、常に滑落の危険が伴います。そのため、岩場や雪山の登山に慣れている方が良いでしょう。
急斜面では、ザイルやピッケルを使用するので、それらの道具を使い慣れていることも必須の条件です。急な天候の変化に対応するだけの経験も必要になるでしょう。また、北壁コースを登ろうと思えば、さらに高度なロッククライミングの技術が必要になります。
いずれにしても、山に登り慣れた上級者が挑戦することのできる山であると言えるでしょう。
アイガー登山はツアーも可能!ただし参加条件あり
引用:写真AC
アイガー登山は、ツアーで行うことも可能です。料金や期間は、プランによりますが、ツアーであれば登頂にはガイドが同行してくれるので安心ですね。
ただし、ツアーに参加するためには、十分に道具を使いこなせることや、登山に慣れていることが必要になります。また、ガイドとコミュニケーションを取るために、英語での会話を習得していることが条件になる場合もあります。
実際に登山を行う前には、講習会などが開かれることが多く、それらに参加して、登山技術や装備の確認を行うことになります。
登山に興味を持ったら、身近な山に登ってみよう!
スイスの名峰の1つ、アイガーをご紹介しました。写真などでその美しさを見ていると、登山家が憧れるというのもわかる気がしますよね。アイガー登山はレベルが高すぎるという方は、まずは身近にある日本の山に登ってみましょう!
※記事の掲載内容は執筆当時のものです。