キャンプ女子Kajoが行く!〜初めての北アルプス①折立から太郎山編〜

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2019.11.30

みなさんこんにちは、ライターのKajoです。
大変お久しぶりです!いかがお過ごしですか?

今回からわたくし、「初めての北アルプス編」を随時お届けしていこうと思います。
というのもこの夏、ご縁あって約1ヶ月強の間、北アルプスの西域に滞在していたのです。・・・羨ましいでしょう?

私、本当にこの夏を、堪能しました。
余すことなくみなさんにお伝えできるようにがんばります!


3000
メートル級の山々が連なり、百名山にその名を連ねる素晴らしい景観の数々を擁する北アルプス。黒部源流の名峰を望む山への旅は、夏真っ盛りの7月にはじまりました。


 

「かほちゃん、夏に北アルプスに行っておいで。僕の娘も山にいるから!」

 

旅のきっかけは、長野県でお世話になっている青ちゃんの一言がきっかけ。
冬に鏡池に一緒に連れてってもらった、ハイテンションな友人父です。その時の記事はこちら

聞けば、娘さんが北アルプスの某山小屋で厨房長をしているそう。
そう言えば友人や友人の奥様も山小屋での勤務経験が有り、数々のエピソードを私にしてくれていました。

旅の始まりは富山駅から。立山連峰南部を目指して、折立登山口から太郎平小屋までの山行をファーストミッションとします。実はわたし、富山県のある北陸自体、降り立つのは初めて・・・。
下界最後の腹ごなしには、日本海の海の幸を(めちゃくちゃ食べた)いただきました。

 

 

さてさて登山口への行き方は・・・と調べはじめて気づく、アクセスの悪いこと。

①基本的には車でアクセス
②夏季には富山駅から直通バスあり
③東京からの直通バスもあり

上記のどれかです、皆さん。東京からは車でざっくり5時間ほど掛かりました。
約300台収容の駐車場は無料、ありがたいことに夏場は臨時駐車場も準備されますが、混雑が予想されるので、心と時間に余裕を持って予定を組んでください。

ちなみに今回の山行のなかで「折立登山口までたどり着くこと」が一番の関門だった気がします。

長期の入山のため、持ち物は相当ありました・・・。
わたしが山に入る前に行った最低限と言える対策は以下、単独・初級者が前提です。

・本格的な山岳エリアである>山岳保険に入るところからスタート。
・念入りな準備とトレーニングが必要>自宅周辺の山を散歩がてら登って基礎体力作り。
・地図は必携>紙地図を読めるように事前に独学で勉強。

絶対に、無理はしない小心者。それで良いのです。

折立登山口(標高1,356m):10:00〜太郎平小屋(2,330m):14:00

上記の予定を立てまして、折立の登山口よりゴールの太郎平小屋を目指し、出発です!


その標高差は、約1000メートル。

折立登山口の開けた休憩スペースを抜け登山道に入ると、すぐ左手に十三の塔が現れます。皆さんもご存知でしょうか、1963年に薬師岳で遭難した愛知大学山岳部の部員を供養する慰霊碑です。手を合わせ、登り始めます。

そしてここから、(思い出すだけでしんど・・・)太郎坂と呼ばれる急登が始まります。


序盤は樹林帯、整備がされている道なので、歩きやすいのですがなにせ太郎坂。
坂を越えたかと思えばまた坂。わたしの記憶によると登り一辺倒!

ゆっくりとペースを作り登り続けることが肝です。

行動食の塩分補給タブレットが効く。ひたすら汗をかき続ける登り坂なので、水分補給はこまめに行います。手ぬぐいがみるみる、しみしみ〜!

三角点(1,870m)までの約1.8km、針葉樹林帯のつづら折りをひたすら、登る。紙地図を読む勉強をしまくったものだから、めちゃくちゃよくわかるです。くっ・・・

 

1時間弱ほど行くと、少し風化した手描きの某アニメキャラの看板が。

腰を下ろして、木々の間に覗く薬師岳を見る・・・余裕はありませんでした、残念!
しかしこの時食べたチョコレート、美味しかった〜。

レイヤーをしていたおかげで、体温調整が上手に出来たの、良かった。

 

そしてまた、ひたすら登りが始まります。この辺りで心が無に還る。尾根の傾斜がひと段落して、もうひと登りするとようやく現れたのは三角点の広場。
ちょうどお昼時だったので、持ってきたおにぎりを食べます。

とにかく、山で食べるご飯ってなんでこんなに美味しいんでしょうね。
リュックを置いたら生まれる余裕・・・普段はあまり見ることのないトンボにほっこり。

「太郎平まで4.2km、ガンバレ!」

時折このように指標に応援が書かれているのですよ、4.2km?余裕〜!って思うじゃないですか。相当ナメてた。

ですが、登りに登りを重ねて行くと見えてくる景色もあるわけで。要所にベンチがあるため、休憩できるようなポイントの心配はご無用!


途中では有峰湖を一望できたり、稜線の向こうには薬師岳がその姿を見せはじめています。
心が折れそうになるとベンチが現れて、励まされているような気持ちに。

三角点からさらに1時間とちょっと、五光岩ベンチに到着します。登山道を太郎山に向けて登る左手に「五光岩」と呼ばれる大きな岩山があり、眺めながら休憩を取ることができます。
緑の中にガツンと岩肌が現れるので大変わかりやすいです。

この辺りで一度、太郎平小屋が台地にちょこんと現れ「わ〜もうすぐだ〜」とはしゃいだものの、・・・み、見失う。


期待が〜すぼむ〜、坂〜〜〜!
我ながらがっくりと肩を落としているのがわかる。

時折足場には岩が現れ、岩好きとしては最高で、その岩肌をうっとり見つめて一歩一歩を大事に歩きました!これはたまらん。


そして「五光岩」から目的の太郎平小屋までは、90分ほどあれば到着です。

「太郎平まで2.0km

 

あたりには雪田植物であるチングルマの花が可愛らしくその身を揺らし、わたしはというと高山に咲く花の写真をパシャパシャ。父の本棚から図鑑を持ち出せばよかったと早々に後悔した瞬間です。


チングルマが枯れるまで山にいたのですが、わたし、枯れた後の方が好きだな。

太郎平小屋を一度視野に入れたことで気持ちの余裕が生まれたわたくし、その期待に応えるように草原を歩いていくと整備された木道が現れ、小屋までの道を案内します。
ちなみにこの道、めちゃくちゃ歩きやすいです!

そして見えてきた太郎平小屋。
出発から度々の休憩を挟んで4時間とちょっと、緩やかな木道歩きの先に到着しました。小屋の前は広い休憩スペースとなっていて、あちらこちらで人々が休憩をとっている様子が見て取れます。

皆さんも、お疲れ様〜〜〜〜!声を大にして言いたい。

ちなみにこちらの太郎平小屋、生ビールが飲めます(大声)

名物は太郎ラーメン!
10時から14時まで開いている食堂では、定番のラーメンやうどんにカレー、そして時々お目にかかれるレアなメニュー「ネパールカレー」を食べることができます。

行者ニンニクが載ったラーメンはボリューム満点、塩分、欲していた〜!


中の食堂スペースでも食べれるし、天気の良い日はぜひお外でどうぞ。

そしててくてくと木道を辿って身軽に歩いて行くと。


そう、このアングル・・・!
見たかったシーンです、ポスターなどで見たことありませんか?あぁ美しや、美しや。

今日のところは、ここまで。

途中の指標に書かれた「ガンバレ」の意味が、太郎平小屋の前のベンチに腰を下ろしたときにじんわりとわかってきた気がします。着いてしまうと余力があるような気になってしまう不思議。しかし、時間だけはたくさんあるのです。

わたしの、わたしによる、わたしのための山行を丁寧に実行していくための初日はこうしてはじまりました。はじめての北アルプス西域編、登り一辺倒?!折立口〜太郎平小屋これにてお開きです!
次回は、はじめての山小屋泊〜太郎平小屋へ〜編をお送りします。

 

文章:Kajo

※記事の掲載内容は執筆当時のものです。

ABOUT ME
ライターの写真
Kajo
静岡県・伊豆出身。重度の放浪癖有り、海外経験は延べ25カ国に及ぶ。食中毒に4回当たるもめげぬ真性マゾの精神力と、「アルゼンチンは近い」と言い切るフットワークの軽さが売り。直感と好奇心をもとに、純粋に観察し大胆に発信をする。最近は岩場に住んでいる。