甘く見ないで、水分不足!登山での脱水症状を防ぐ予防法と初期症状まとめ
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夏山シーズンが到来し、「よし!今年も張り切っていくぞ!」と気合充分の登山ファンも多いのではないでしょうか?
そんな登山ファンの皆様、脱水症対策ももちろん行っていますよね。すぐに助けを呼ぶことができない山で、脱水症状はまさに命を脅かす危機!
しっかり対策をして、その初期症状を知っておけば事前に防ぐことができるものですので、出発する前にもう一度脱水症状対策ができているか見直しておきましょう。
いったい脱水症状はなぜ起きる?
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人の体は体温が43度になると機能が著しく低下し、生命の危機に陥ります。そのため、体に熱が溜まるとたくさんの汗をかくことでその熱を放出しようとするようにできています。
ところが、この汗によって体内から大量に水分と電解質が放出されますので、新たにそれらを取り込まなければ体に必要な水と電解質を維持することができず血液量が低下。各臓器へ血液が行き渡らなくなってしまい、やはり生命の危機に直面してしまいます。
このように、体内から水分と電解質が失われる症状を脱水症状と呼ぶのです。
つまり脱水症状は「大量に汗をかいたにも関わらず、水分と電解質の補給ができていない」状況下で発生するのです。
脱水症状を防ぐ適した水分補給とは?
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「水を飲んでおけば脱水症状にならないでしょ?」と思っている方も多いですが、それは少し違います。というのも、軟水である日本の水には電解質となるナトリウムがあまり含まれておらず、水分の補給はできても電解質の補給はできないからです。
先に述べたように脱水症状は水分と電解質不足で発生しますので、ただ水分だけを補給してもあまり意味はありません。水ではなく、電解質を含む水分補給が脱水症状の予防へと繋がるのです。
そこでオススメなのがOS~1と呼ばれる経口補水液です。こちらは脱水症状予防、改善のために成分量が調整された飲み物となっており、ただ水分補給ができるだけではなく素早く体内にその水分が吸収されるようになっています。
購入することも可能ですが、砂糖20〜40gと塩3gを水1リットルに混ぜ合わせるだけで手作りすることも可能です。お家で手作りして登山に持っていくと良いでしょう。
また、経口補水液の味がどうしても苦手という方もいますよね。そんな方は、スポーツドリンクを同量の水で薄めて補給するのもオススメです。スポーツドリンクそのままでは少し糖分が強すぎて素早く体の中に吸収されていきませんので、水で割っておくと良いのです。
このようにただ水を飲むのではなく。素早く水分と電解質が体内に吸収されるような水分補給方法を行いましょう。
脱水症状を防ぐために注意しておくポイントは?
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登山中に脱水症状に陥った方の多くが、こまめな水分補給を怠ることで脱水症状を引き起こしてしまっています。登山に夢中になって気づいたら補給を忘れていたり、あるいはトイレに行きたくないがために意識して水分摂取を控えてしまっていたりするからです。
特に女性は「トイレに行きたくないから、水分を取らないようにしたい。」と思う方が多いようですが、大量に発汗している際には尿よりも汗の方が多く作られますので、水分をたくさんとってもそこまでトイレに行きたいとはなりません。
あまりトイレの心配はせず、しっかりと水分補給をしてくださいね。
また、なるべくリュックサックの重さを抑えようと登山に持っていく水分量事態を減らしてしまう人もいるようですがそれは危険!万が一の時にたっぷりと給水できるように、必要かなと思った水分量の1.5倍を持っていくつもりでいてくださいね。
脱水症状を見極める!現れる初期症状
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脱水症状は突然なるものではありませんので、多くの場合で脱水症状なりかけの初期症状を感じることができます。
それは、頭の痛みや体の重さ。あるいは足がつるといった症状です。大変多くの場合でこれらの症状が現れますので、登山中に少しでもこのような異変を感じたら要注意です。
すぐに木陰に入ってできるだけ涼しい格好にし、水分をたっぷりと補給しましょう。もしもそれで回復するようでしたら大丈夫ですが、頭痛や体の重さが続くようでしたら無理は禁物!下山や助けを求めることも考えてくださいね。
また、これらの初期症状を感じる前に水分補給ができていることも大切です。喉が渇いたと感じる前に水分を取るということを意識して、こまめな水分補給を行いましょう。
夏山登山の宿敵「脱水症状」は予防が大切!
夏山登山につきまとう脱水症状の危険性は、きちんとその予防法と初期症状を知っておくことで限りなく防ぐことのできるもの。
どのようにして脱水症状が発生するのか。また、脱水症状に陥りかけている際の症状とはどんなものかという知識があれば、脱水症状で危険な状態に陥ることはきっとないでしょう。
楽しく登山シーズンを迎え、そして最後まで楽しく終われるように「まぁ、大丈夫だろう!」という楽天的な考えは捨てて、脱水症状にはきちんと対策を練っておきましょうね。
※記事の掲載内容は執筆当時のものです。