福岡から日帰り!!九州オルレでトレッキングを楽しみましょう
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引用:kyushu-olle.dspcorp.jp
九州では、街から近いところに多くの山があり登山口へのアクセスがしやすいことと、標高が低い山が多いため、日帰り登山が中心です。また、すがすがしい草原帯や、切り立った渓谷、荒々しい火山など様々なトレッキングコースがあるのが魅力で、雪が少ないため、一年中登山を楽しめます。今回は、九州オルレと言われる最近注目のトレッキングコースをご紹介します。誰でも歩けるので、ぜひ、挑戦してみてください。
九州オルレとは何?どんなコースがあるの?
オルレとは、韓国済州島で始まった、ゆっくりと歩いて楽しめるトレッキングコースの総称です。もともとは済州島の方言で「通りから家に通じる狭い路地」という意味だそうです。大体4~5時間程度で歩き切るコースで、高低差があまりなく、お子さんからお年寄りまで楽しめます。この済州オルレが元祖ですが、姉妹オルレとして九州でも始まり、各地に点在しています。いわゆる「登山」ではなく、海岸や山、草原などを歩き、見て、体験して、自分の感覚でゆっくり楽しむことができます。現在、九州には19のコースがあり、それぞれのコースにおいてしっかりとした道標が整えられているので、安心して歩くことが出来ます。ただ、山岳とは違い、比較的民家などに近い場所を歩くので、地元の人の迷惑にならないようにマナーを守って歩くことが大切です。その中から、特におすすめの2コースをご紹介します。
ススキたなびく牧草地を歩く 「九重・やまなみコース」
くじゅう連山(九重連山)は、九州北部大分県にある火山群の総称です。多くの登山コースが有り、九州ではトレッキングの聖地になっています。福岡市からは、高速道路使用し2時間程度で代表的な登山口である「長者原」や「牧ノ戸峠」に着けるので休日は多くの日帰り登山者で賑わいます。その、くじゅうの新しい観光地「九重“夢”大吊橋」を起点に、くじゅう連山の登山口「長者原」まで、距離は12.2kmで、所要時間は4~5時間程度です。大した高低差もなく、くじゅうらしい高原と山並みを望みながら、のどかな林道や乗馬コースの馬道などを歩きますが、特にススキがたなびく秋はお勧めの季節です。まわりには休憩に適したカフェなどの飲食店が点在しているので、それらに寄りながら歩くこともできます。到着した長者原には、ラムサール条約に登録されたタデ原湿原があります。余力が有れば、そこも歩いて季節の花を楽しんでみてはいかがでしょうか?
帰りは、山麓の温泉に浸かって、疲れを癒しましょう。
大陸との歴史を知るトレッキング 「唐津コース」
自然ばかりを楽しむトレッキングとは一線を画すコースです。この唐津コースは、安土桃山時代太閤秀吉が朝鮮出兵のために築城した名護屋城から出発して、戦国大名の陣跡などの史跡をめぐりながら「波戸岬」を目指し海へ至るコースで、距離は11.2kmで、所要時間は4~5時間です。出発地点の名護屋城跡は、福岡市から高速道路を使用し1時間30分程度で到着するので余裕で日帰りできます。名護屋城は、現在では石垣などしか残っていませんが、当時の城郭としては最大級で、いかに秀吉が朝鮮出兵に力を入れていたかがわかります。当時、全国の大名が呼び集められていて、徳川家康、伊達政宗、加藤清正など、戦国時代のスター達の陣跡が点在し壮観です。本コースでは、前田利家や古田織部、堀秀治の陣跡などを回りますが、土塁や石垣などがよく保存されています。特に堀秀治の陣跡は茶室や能舞台跡なども残っており、戦争でありながら、当時の武将たちの優雅さが偲ばれます。太閤道などをたどりながら、最終地点の波戸岬に辿り着きます。柱状節理の海岸と打ち寄せる波しぶきが豪快な景観が見所で、恋人たちのデートコースとしても有名です。ここは、冬にはサザエのつぼ焼きの店が立ち並びますので、チャンスが有ればぜひ、食べてみましょう。
九州オルレは身軽に歩きましょう
登山では無く、しかも日帰りなので軽装で歩くのがお勧めです。と言っても、トレッキングですので、雨具や、トレッキングシューズなどの基本的な装備はしておきましょう。比較的、街に近いところや観光地を巡る事が多いので、食事なども困らないのでお弁当を持つ必要もありません(ただし、そうでないコースもあるので必ず確認してください)。ザックは15~25リットル程度の小ぶりなものが取り回しやすいでしょう。この、モンベル ディナリ パック 20は、ポケットが多くパックカバーも付属なのでおすすめです。
【重量】575g
【容量】20L(高さ48×幅28×奥行き17cm)
【背面寸法】48cm
オルレは、トレッキングの新しい楽しみ方です
いかがでしたか?トレッキングというと、山に登るようなイメージがありますが、こんなトレッキングの楽しみ方もあると韓国の方から教わった思いです。ぜひ、みなさんも体験してみて新たな九州の魅力を発見してみてはいかがでしょうか?九州外の方は、九州の本当の魅力を知るのにはいい方法です。最後に、途中で地元の方と会ったら、笑顔で挨拶を忘れずに。
※記事の掲載内容は執筆当時のものです。