5月の屋久島登山の服装とおすすめ
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鹿児島県の屋久島は世界遺産に指定されるほど、豊かな自然が残っていて登山に訪れる方も大勢いらっしゃいます。屋久島の最高峰は宮之浦岳で1,936mもあり、九州本土の最高峰である大分県の九重連山・中岳の標高1,791mを上回ります。5月のゴールデンウィークを利用して登山に訪れる方に屋久島登山での服装などの準備や見どころをご紹介します。
5月の屋久島登山の服装や装備について
鹿児島県の屋久島は温帯性気候のため、比較的年間を通して温暖な気候でとても過ごしやすいのが特徴です。
5月のゴールデンウィークにはユネスコの世界遺産である屋久島の大自然を楽しみながら登山をする方も多くいらっしゃいます。5月の気温はざっくりですが17度から24度程度となり平均気温で21度前後になりますので、服装的には軽装で登山をしても問題はない気温です。
ただし屋久島での登山時に最も気を遣わなければいけないのが雨対策になり、「1ヶ月のうち35日雨が降る」と言われるほどに必ず何処かで雨が降っていますので服装も速乾性のインナーなどを着た方が突然の雨にも対応が出来ます。
また標高によって気温も変わり易いのは、どこの山も同じですからフリースなどの少し厚めの着替えもザックに入れておく事をおすすめします。
5月の屋久島登山は大きく2つのコースがあります
屋久島5月の登山やトレッキングには幾つかのおすすめコースがあり、どのコースを選ぶかによってもかなり登山用の服装とその他の装備が違ってきます。
やはり5月は県外からの観光客の方も多く、登山初心者の方と合わせて日帰りのトレッキングを楽しむツアーなども開催されています。日帰りでの登山やトレッキングであればレインウェアと登山靴さえ、しっかりした物を用意しておけば上着はTシャツとフリース、下はジーンズといった気軽な服装で十分に楽しむことが出来ます。
またもう一つのコースは九州、屋久島の最高峰である宮之浦岳への登山で、こちらは流石に日帰り登山は厳しく途中にある山小屋での宿泊を視野に入れた本格的な登山となります。ただ屋久島の登山は登山道がしっかりと整備されていますので登山初心者の方でも十分に楽しめるようになっています。
後述で日帰り登山と宿泊登山のすすめコースをご紹介します。
気軽な服装で楽しめる白谷雲水渓谷(日帰りコース)
白谷雲水峡は、宮崎駿監督のもののけ姫のモデルにもなった場所で、見どころの一つにも同じ「もののけの森」と名前がついている所もあるほどです。白谷雲水峡の入り口から幾つかのルートがありますが、今回ご紹介するのは【奉行杉・太鼓岩コース】です。
この奉行杉・太鼓岩のコースであれば往復で約5時間程の道のりなので十分に日帰りで帰って来る事が出来ます。ただし約5時間の登山・トレッキングも休憩時間や見学の時間は考慮していませんので、自然の造形美を目の当りにしたらもう少し時間が掛かるのではないでしょうか。
このコースの見どころは幾つかあり、縄文杉に代表される巨大な屋久杉の造形美で入口から直ぐの弥生杉に始まり二代大杉、奉行杉、くぐり杉と続きます。くぐり杉の大きな根元をくぐると、もののけの森まではあと少しという所です。もののけの森で苔が作り出す濃いグリーンの幻想的な世界を体験すれば、映画の中に迷い込んだのではないかと錯覚するほどです。もののけの森を越えれば、後は標高1,050mの太鼓岩まで約1時間半の登山道を一気に登り切りましょう。
もののけの森までたどり着いて満足して帰られる方も多いですが、このコースでの最大の見どころは太鼓岩での360度全方位大パノラマになりますので、是非足を延ばしてみて下さい。
少しハード?日帰り可能な縄文杉への登山
5月の屋久島登山には、登山泊にはなりませんが少しだけハードな日帰り登山があります。それは屋久島の代名詞ともなっている「縄文杉」への登山になりますが、往復で約11時間程になりしっかりとペースを考えて歩かないと日が暮れる前に下山出来なくなりますので注意が必要なコースです。
5月の中旬から下旬になると気温も上がり、登山の最中はTシャツ1枚の服装でも十分です。ただ屋久島の雨にいつ降られるか分かりませんのでレインウェアだけは直ぐ取り出せる様にしておく事は必要です。
このコースの見どころは荒川登山口をスタートしてから、ずっと続くトロッコ道を進み小杉谷小学校跡、三代杉、大株歩道入口まで約2時間半。そして大株歩道入口からが、待ちに待った巨大屋久杉の絶景を楽しむポイントになります。翁杉にはじまりウィルソン株、大王杉、夫婦杉と続き、最後に推定樹齢4,000年の縄文杉を見る事が出来ます。
ここまでで約4時間半もの道のりになりますが、その疲れも吹き飛ぶほどの自然を堪能する事が出来ます。
1泊2日の登山泊を含む宮之浦岳への登山に挑戦
最後にご紹介するのが九州、屋久島の最高峰である宮之浦岳への登山です。淀川登山口から日の出前に出発すれば日帰りも可能ですが天候にも左右されます。折角の屋久島を楽しむなら荒川登山口からスタートしわざと遠回りして行く事をおすすめします。
まずは縄文杉への日帰りコースと同じ様にトロッコ道を進み小杉谷小学校跡、三代杉を経由して大株歩道に入り、巨大屋久杉の絶景を抜けて縄文杉まで進む所までは同じですが、ここからさらに標高1500mにある宿泊予定地の「新高塚小屋」まで約1時間ほど登り登山初日は終了になります。
山小屋には水場もトイレもありますが電気はありませんので、登山必需品のヘッドライトが活躍するはずです。また新高塚小屋では外にテントを設営する事も出来ますが、場所が限られているので小屋に到着した先着順からとなり一杯になることもありますので注意が必要です。
2日目の行程は、宿泊した新高塚小屋から第一展望台を経由して標高1,700mにある平石展望台を目指します。平石展望台までたどり着けば宮之浦岳の山頂までは残り1時間程度になります。宮之浦岳までは緑の森林の中に花崗岩が見える不思議な景観を見ながらの登山となり、屋久島の自然を楽しむ事が出来ます。宮之浦岳山頂に到着して大パノラマを堪能すれば達成感に包まれる事間違いなしです。
是非、宮之浦岳には宿泊を考慮した登山計画を立ててみる事をおすすめします。
5月の屋久島は世界遺産を楽しむベストシーズン
5月の春真っ盛りといった感じの屋久島登山についてご紹介しました。5月であれば服装も軽装で楽しむことができます。また世界遺産に指定されただけあって、日本の本土では中々見られない貴重な自然が数多く残り登山者を暖かく包んでくれる雰囲気が行って良かったと思わせてくれるはずです。
※記事の掲載内容は執筆当時のものです。