繰り返される阿蘇山噴火の歴史!今後の対策は?

2016.10.31

引用:写真AC
阿蘇山といえば九州の熊本県にある活火山であり、地理の教科書ではカルデラ地形の代表例として挙げられるなど日本人にとってなじみの深い山です。 また、歴史的に噴火を繰り返していることでも有名で、2016年4月と10月に起こった噴火は大きなニュースになりました。 こちらでは、阿蘇山の噴火の歴史と共に、噴火における防災対策などをご紹介します。

歴史の前に阿蘇山の概要を確認しよう!

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引用:写真AC
阿蘇山は、熊本県阿蘇地方に位置する阿蘇五岳(烏帽子岳・杵島岳・中岳・高岳・根子岳)の総称です。標高は、一番高い高岳で1,592mになります。

現在では火山活動が活発に行われていますが、火山活動が穏やかな時には、美しい火口湖を近くで見ることができるなど、観光地としても知られています。また、噴火の際に堆積した火山灰や火砕流などで形成された阿蘇山のカルデラは、日本で2番目の大きさで、その珍しい地形で注目されることも多いです。日本百名山のひとつに数えられ、毎年100万人もの観光客が訪れています。

また、熊本県が「火の国」と呼ばれる由来になるほど阿蘇山は噴火の多い山です。そのため、防災対策として鉄筋コンクリート製の退避壕が中岳火口付近に設置され、火口付近に監視員が配備されるなど、さまざまな取り組みが行われています。

阿蘇山噴火の歴史と被害のまとめ

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引用:写真AC
気象庁の発表によれば、阿蘇山噴火の歴史は864年にまで遡ります。その後、867年から1230年までは噴火の記録は残っていないようですが、1239年からは小規模なものを含め数年毎に噴火を繰り返しています。

1274年には、噴火による噴石、降灰で作物に被害があったことが確認されていますし、1558年から1559年に起こった噴火により新しい火口が生成されたこともありました。また、1816年には、噴石により不幸にも1名が死亡しました。1854年には、阿蘇山を訪れていた3名の参拝者が噴火により亡くなっています。

噴火の兆候があってから、実際に噴火を起こすまでに時間がかかることもあり、1884年には1か月ほど小規模な爆発や降灰を繰り返した後に、一旦は静まったものの、最終的には多量の噴煙を上げ、新たな火口を生成するということもありました。

1953年には、大規模な噴火が起こっており、この時は人の頭以上の大きさの噴石が数百mもの高さに上がったことが観測されており、観光に訪れていた方が6名死亡、負傷者は90名にものぼりました。
近年では、2014年に噴火警戒レベルが2に引き上げられ、2015年には、中岳第1火口において噴石と噴煙が確認されたことを受け、噴火警戒レベルが3にまで引き上げられています。

2016年10月に起こった阿蘇山噴火について

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引用:写真AC
これまでたびたび噴火を繰り返してきた阿蘇山ですが、2016年10月8日に、中岳第1火口において爆発的噴火が起こりました。この噴火は、地下に熱が伝わり、地下水が沸騰したことによる水蒸気噴火の可能性があるとされています。

この噴火の影響で、降灰によるイチゴ農家の作物被害や、噴石による窓ガラスの損傷などの被害が報道されました。

2016年4月には、熊本地震による影響で小規模の噴火が起こっており、関連性が疑われましたが、気象庁は具体的な関係は不明であるとしています。
10月の噴火の際は、噴火警戒レベルが3まで引き上げられました。

気象庁が発表する噴火警戒レベルとは?

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引用:写真AC
ニュースなどでよく「噴火警戒レベルが引き上げられました」という言葉を耳にしますが、具体的に、どのような基準で決められているのでしょうか?

噴火警戒レベルとは、火山の状況に応じて防災の対応や警戒範囲を表すものです。レベルは5段階まであり、火山活動が静穏である場合には、レベル1とされます。火口周辺に被害が出ると予想される場合にはレベル2となり、火口周辺へ入ることが規制されますが、周辺住民は普段の生活をすることができます。周辺住民にまで影響があると予想される場合にはレベル3になり、阿蘇山に入山することなどが規制されます。

さらに火山活動が活発になり、噴火の可能性が高まってくると、レベルは4に引き上げられ、周辺住民の避難準備が必要であることを伝えます。重大な被害をもたらす噴火が実際に発生、またはその可能性が非常に高い場合には、レベルは5になり、周辺住民は避難の必要があることを伝えています。

噴火が起こる前にできる防災対策は?

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引用:写真AC
噴火が起こるタイミングを予測することは難しいですが、被害が及ぶ範囲については、ある程度想定することができます。特に噴火においては、自分が今住んでいる場所が火山の周辺に位置しているのかを確認しておきましょう。被害が予想される範囲については、ハザードマップなどで確認することができます。

噴石から身を守る防災ヘルメットや、降灰対策のゴーグルがマスクなども準備しておくと、いざという時に役立つでしょう。

また、観光などで火山を訪れる際には、噴火警戒レベルや噴火警報をこまめに確認するようにしましょう。急にレベルが引き上げられることもあるので、まめに確認することが重要です。

阿蘇山噴火の歴史を知って、今後の防災に努めよう!

阿蘇山の噴火の歴史と対策をご紹介しました。いつまた阿蘇山が噴火するのかは、誰にもわからないことですが、防災の意識を高めることは今からでもできます。過敏になり過ぎることはありませんが、活火山に近づく際は、警報を確認するなどの対策を忘れないようにしましょう!

※記事の掲載内容は執筆当時のものです。