エアーズロックに登りたい!ウルル登山を目指す人向け基本情報まとめ
世界最大級の一枚岩といえば、オーストラリアのエアーズロックですよね。その圧倒的な大きさと美しさはもちろん、先住民であるアボリジニの聖地として古くから愛されてきた歴史的自然物として、自然遺産と文化遺産の両方に登録されています。そんなエアーズロック、実は登頂ツアーがあるのをご存知でしたか?今回は、エアーズロックの魅力に迫りつつ、登頂を夢見る人に、行き方や注意点をまとめてみました。
自然遺産であり文化遺産でもあるエアーズロックの魅力
エアーズロックとは、オーストラリア大陸のほぼ中央に位置する世界最大級の一枚岩です。先住民であるアボリジニにとって、エアーズロックは聖地であり、「ウルル」という名前で呼んでいます。
太陽の光に照らされて、時間によって表情をを変える岩肌は、圧倒的な美しさを秘めています。それゆえに、サンセット(夕日)ツアーとサンライズ(日の出)ツアーが組まれるなど、非常に人気があります。また、エアーズロックに限らず、近くにあるマウントオルガ(カタジュタ)を含めたウルル・カタジュタ国立公園も世界遺産に登録されています。さらに、アボリジニの歴史的・文化的側面も認定され、自然遺産と文化遺産を合わせた複合遺産としても登録されています。
実は、アボリジニたち先住民は、自分達が大切にしてきた聖地であるエアーズロック=ウルルに、観光客が登ることを快く思っていません。また登山口は、強風・雨・高温・文化的理由により閉まる事があり、少ない月で月4回ほどしか開かないこともあります。よって、登頂を望んだからといって、必ずしも登山できるという訳ではないことを念頭に置いておきましょう。
エアーズロックに登るにはどうすればいい?
日本からエアーズロックへ行くには、ツアーを利用するのが一般的です。ツアーを使わず自分で計画をたてることもできますが、様々な理由でツアーを選択する人がほとんどです。
その理由のひとつに、「エアーズロック(ウルル)へ向かう公共交通機関はなく、観光バスしか入れない」ことが挙げられます。よって、ツアーを使わず自分で計画をたてるとしても、結局は現地でオプショナルツアーを申し込まなければいけません。
エアーズロックの近くには、エアーズロック空港があります。この空港が、エアーズロックの玄関口です。日本からの直行便はないので、ケアンズかシドニーから国内線に乗り継いで、エアーズロック空港に入るのが一般的です。飛行時間は、ケアンズからが約2時間30分、シドニーからが約3時間30分かかります。
登れるほうが珍しい?エアーズロックの登山口
エアーズロックは、登山が許可されている時間帯が明確に決められています。3月~11月であれば午前7:00〜17:00まで、12月~2月であれば午前6:30〜8:00までです。もっとも、この時間帯であればいつでも登れるわけではありません。実は、エアーズロックは360日のうち300日は登れないと言われるほど、登山口が開くのに厳しい条件があるのです。例えば、下記のような条件です。
・最高気温が36度以上にあがると予報された
・風速25ノット以上ある
・雨が降っている
・表面が濡れている
・雷がなっている
・曇っている
・アボリジニの祝日やその他先住民の要請
つまり、晴れでも雨でも曇りでも、だめな時はだめ、ということですね。これでは確かに登れる日が少ないのも納得です。天候に関しては事前に調べようがないので、ある程度は運任せということになりそうです。
エアーズロックに必要な持ち物は?
エアーズロックがある地域は乾燥した砂漠気候に属します。夏は半袖などの軽装がおすすめです。オーストラリアの12~2月の日中平均気温は35度以上になりますが、夜はさわかやで過ごしやすいのが特徴です。一日の寒暖差が激しいため、さっと羽織れるものを用意しておくと良いでしょう。
冬の場合は、日によって気温がマイナスまで下がることがあります。また夕方や夜間もかなり冷え込むことがあるので、防寒対策はしっかりしましょう。基本的には、冬期(無雪)の登山の服装をしていけば間違いありません。
エアーズロック登頂は、日本の一般的な登山とはかなり事情が違いますが、靴は登山靴やハイキングブーツを履いていきましょう。またオーストラリアは、日本に比べて紫外線量が多く、日差しがとても強いです。必ず日よけの帽子や日焼け止めクリームの準備しておきましょう。帽子は、風で飛ばされないようにあご紐のあるものをオススメします。
聖地として敬いながら登ろう
いかがでしたか?エアーズロックに関しては、近年先住民の意見を考慮して登頂に慎重になる人が増えているようです。登頂できるとなったとしても、聖地として敬う心を忘れずにおきたいですね。エアーズロックの美しい夕日や日の出を見たいなら、ツアーが一番です。ぜひ計画を立ててみてください。
※記事の掲載内容は執筆当時のものです。