ツェルトおすすめ17選|アライテント、ファイントラックから使い方まで
山行にツェルトは携行されていますか?
ツェルトとは緊急用の簡易テントのことです。350ml缶と同程度のサイズにおさまる程軽量コンパクトな装備で、テントのように設営したりポンチョのように被ったり、状況に合わせて様々な使い道があります。高難易度の山にはもちろん、低山の装備にも加えたいツェルト。今回はツェルトの使い方からおすすめのツェルトまでご紹介します。
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ツェルトって?
ツェルトとは具体的にどのようなものでしょうか。詳しくご紹介します。
ツェルトってどんなもの?
ツェルトとは小型軽量のテントのことですが、日本においては通常、緊急時に使用する簡易テントのことを指します。テントに比べて軽量・コンパクトさが特徴で、エマージェンシーキットの1つとして装備するものです。
凡用性が高く様々な使い道があります。テントのように設営したり、ツェルトを防寒着やレインウェアの代わりに使ったり、高難易度の山行には必ず持参したいもの。最近ではウルトラライトハイクの影響で、ツェルトを超軽量テントとして使うスタイルもあります。
素材、価格、重さ、大きさは?
素材や価格、大きさなど商品によって特徴が異なります。
携行性を最重視した、マグカップに入るぐらい超軽量コンパクトなシェルターです。1人用で基本的にはポンチョのように被って使うことを前提としているため、ファスナーはついていません。山の難易度に関わらず常にザックに携行したい場合はこちらがおすすめです。
テントのように設営可能なツェルトです。大人2人が横になれ、被った場合は3人〜4人を収納可能。
2人〜4人まで収容できる大型のツエルトです。設営する必要がなく、取り出して入り口を絞ればすぐに利用できます。グループ登山の非常用具におすすめです。
テントとツェルトの中間のようなシェルターです。重量600gと緊急用に比べるとやや重たいものの、ポール2本で素早く設営可能。快適な居住性が魅力です。軽量テントとして使用する場合におすすめです。
このように、ツェルトの利用目的により適切な商品を選ぶ必要があります。
テントとタープとどう違う?
ツェルトもテントも同じような形状をしていますが、どこが違うのでしょうか?まずツェルトは基本、緊急時の野営に使う簡易テントであることを理解しましょう。テントと比べ居住性や耐久性は劣りますが、350ml缶と同程度にコンパクトに収納できます。これなら常にザックに携行しても邪魔になりません。
ツェルトは薄い1枚の生地(シングルウォール)ですから風雨に弱いのもテントとの違いです。その代わりシンプルな構造は凡用性が高く、そのまま羽織ればウィンドブレーカーとして、ポールやフライシートと組み合わせればテントのように設営も可能。本格的な雪山はもちろん、夏山縦走や低山登山の緊急用具として携行したい装備です。
ツェルトのデメリット・注意点
テントと比べると、やはりデメリットや使用上の注意点があります。
防水性能は低い
ツエルトは防水素材で作られていますが、完全防水仕様ではありません。テントの場合、縫い目は防水テープで補強されていますが、ツェルトには基本的に防水テープは貼られていません。
そのため強い雨にさらされれば水が侵入することもあります。フライシートと併用することで多少改善されますが、テント代わりとして防水性を追求するなら、素直にテントを選びましょう。
耐久性が低い
通常ツェルトを使う状況は緊急時ですから、最低限、風雨に直接打たれないように、また体温を守れるよう設計されています。さらに凡用性や携帯性を高めるため、薄い生地1枚で作られています。やはりテントのような耐久性は望めません。
またツェルトの設営は、自立型テントのように本体にポールを組み込むことはしません。そのため強風には弱く、設営場所には注意が必要です。
結露しやすい
ツェルトの素材は防水素材ですが、ほとんどのツェルトは浸透性がありません。しかも外気との隔りは薄い生地1枚です。そのため内部で水蒸気が発生した場合、すぐに外気温で冷やされて結露が発生します。
結露がひどい場合は、風が吹くたびに滴り落ちるほど。内部でレインウェアを着て過ごすなど対策が必要です。
ツェルトの使い方・基本~応用編まで
引用:https://webshop.montbell.jp
基本的なツェルトの使い方から応用までご紹介します。
テント代わり
もっとも基本の設営方法です。ポール2本とロープを仕様して設営します。もしポールがなければ、自然の木やトレッキングポールで代用してもかまいません。あらかじめテントの代用で使う予定であれば、フライシートやグランドシートも用意しておくと快適に過ごせるでしょう。
雨・風よけ
緊急時には設営せず、ツェルトをそのまま被っても使えます。大きさにもよりますが、2人〜3人まとめて収容可能です。また雪洞や窪みのフタとしても利用できます。入り口にロープやザックでツェルトを固定しましょう。風の侵入を防げます。
防寒着
どうしても寒さに耐えられない場合、着れるものを全て着用した上に、ツェルトをポンチョのように被りましょう。体温の放出を少しでも防げます。
目隠し
濡れた衣服は体温を奪います。早く乾いた衣服に着替える必要がありますが、特に女性の場合は人目が気になりますよね。そんな時はツェルトを被って中で着替えれば、目隠しの代わりに使えます。
ツェルトの張り方・ポイントはある?
ツェルトの設営に気をつける点はあるのでしょうか?3つのポイントをご紹介します。
基本の張り方
テントのように設営する場合、以下の手順で作業します。
張り網を取り付ける
ポールを使用する場合も、そうでない場合も常時張り網を取り付けておくと現場で手間が省けます。
入り口のファスナーを完全に下ろす
ファスナーは閉じておきましょう。
ぺグループにペグを打つ
設営する場所にペグで固定します。うまくテンションをかけながらペグを打たないと、後の作業で支障がでる場合があります。
ポールを立てる
ポールを仮に固定し、張り網を調整をしながら前後に立てます。
張り網のテンションを調整する
全体のバランスを見ながら、張り網を調整して完成です。
ツェルト設営の必需品
ツェルト設営の必需品をご紹介します。
ツェルトを効果的に張るための張り網セットです。ポールやストックを使用する場合は必需品です。
ツェルトを軽量テントとして使用する場合に必要です。ご自身のツェルトに合わせた商品を選びましょう。
蓄光ロープが付属しており、夜間の視認性が向上しています。チタン製で1本15gと超軽量です。
ポイント①ツェルトの底面は前もって縛っておく
ツェルトはそのまま被れるよう、底は閉じられていません。テントのように設営する場合は前もって底を縄で閉じておきましょう。そのほうが簡単に設営できます。
ポイント②風よけできる場所を選定
強風が吹き付けるような場所は避けて設営しましょう。ツェルトは風に強くありません。設営する際には風対策として、張り網、ツェルト本体にペグをしっかり打ち込みましょう。また落石の可能性がある場所を避ける、増水の危険がある中洲を避けるのも基本です。
ポイント③トレッキングポールで代用
ツェルト専用のポールでなくても、トレッキングポールで代用可能。使い方はツェルトポールと同じです。
ツェルトおすすめ17選!人気ブランドの特徴も紹介!
おすすめのツェルトを、ブランドの特徴も合わせてご紹介します。
アライテント
15デニールリップストップナイロンを生地に採用。コストパフォーマンスに優れ超軽量コンパクトな定番ツェルトを展開しています。初めてツェルトを選ぶ方におすすめのメーカーです。
マグカップに入るぐらい超軽量コンパクトなシェルターです。基本的にはポンチョのように被って使うことを前提としているため、ファスナーはついていません。常にザックに携行できる究極のシェルターです。
重量280gの軽量シェルターです。別売りのツェルトポールやストックを利用してテントのように設営できます。
ビバークツェルト1をサイズアップしました。居住性がアップし2人が横になれます。被った場合は3人〜4人を収納可能。
ビバークツェルトの2人用です。被って使用することが前提で、最大で3人まで収納可能です。
生地に防水処理を施していないツェルトです。その分結露は起きにくいですが、防水ではないため中〜上級者向けの商品です。
撥水ツェルト1のサイズアップ版です。生地に防水処理を施していないツェルトで、その分結露は起きにくいですが、防水ではないため中〜上級者向けの商品です。
ファイントラック
超軽量リップストップナイロン生地に高い浸透性能を持たせることにより、ツェルトのデメリットである結露を大幅に軽減しました。張力のかかる各辺には強度に優れるダイニーマテープを縫い込み、破損の危険性を軽減しています。
大人2人が横になれる、最低限の居住空間を確保したシェルターです。救助用シートとしても使用できる強度を持ち合わせています。
2人〜3人まで収容できるシェルターです。簡易テントとし利用したいウルトラライトハイカーにおすすめです。
超軽量コンパクトで、常にザックに携行できます。テントのように設営するより、緊急時のビバークや防寒着、レインウェアとしての用途に向いています。
2人〜4人まで収容できる大型のツエルトです。設営する必要がなく、取り出して入り口を絞ればすぐに利用できます。
ヘリテイジ
従来のツェルトとテントをうまく複合させた商品が魅力です。生地には浸透性を持たせ結露を対策。ポールを通して素早く設営可能。超軽量テントとして積極的に使いたいラインナップです。
180gの超軽量1人用シェルターです。設営すれば横になることが可能。生地に浸透性を持たせることで、結露対策もほどこされています。
・生地本体:15Dナイロンリップストップ・透湿ポリウレタンコーティング
テントとツェルトの中間のようなシェルターです。2本のポールで素早く設営可能。縫製ラインは防水テープが貼られ、グランドシートはバスタブ式で漏水が少ない設計です。
重量600g。500mlのペットボトルサイズに収納できるシェルターです。生地に防水浸透性素材を採用し、縫製ラインに防水テープを貼ることで、従来のツェルトより快適な居住空間を作ります。
トレイルランニングにおすすめの軽量シェルターです。ストック2本で素早く設営可能。
オクトス
商品企画から製造、販売まで自社一括で行われています。他社メーカーよりコストを抑えられ、同価格帯では高い性能が魅力です。
コストパフォーマンスに優れたツェルトです。側面の縫製箇所を極力減らし、防水性を高めています。
透湿性能を兼ね備えたツェルトで、結露に強いのが特徴です。
1人〜2人が横になれるツェルトです。防水浸透性に優れた生地で快適に過ごせます。重量も345gと軽量で、常に携行するのにおすすめのツェルトです。
まとめ
ツェルトの使い方やおすすめ商品をご紹介しましたがいかがでしょうか?350ml缶におさまる装備で、生死を分ける場合もあります。山の難易度に関わらず、ぜひ携行したい装備ですね。
ツェルトが気になった方はこちらをチェック!
おまけ:買い換えるときのこと
ほしい商品は見つかりましたか?
新しいものに買い換えたとき、今まで使っていたギアはどうしていますか?
「まだ使える…いつか使うかも…」と保管していたけれど、結局使わないままに経年劣化でボロボロになって、捨てるしかなくなる…なんてことは、残念なあるあるパターン。
かといって、まだ使えるものを捨てるのももったいないですよね。
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こういうお店も上手に利用して、エコ&おトクにアウトドアを楽しんでくださいね!
※記事の掲載内容は執筆当時のものです。