トレッキングの必需品、トレッキングポールとは?

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2016.11.27

引用:Unsplash

テレビドラマのワンシーンやドキュメンタリーなどで、山を歩く時に杖のような物を持っているのよく目にしませんか?それがポールと呼ばれるギアになります。私自身、登山もトレッキングもしたことがなかったときは、体力がなく、自力で歩くことに自信のない人が使用するものと思っていました。しかし、一度山を歩いたことがある人なら、誰しもがその過酷さを知っているのではないでしょうか。

トレッキング?登山?知ってそうで知らない違い

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引用:写真AC
みなさんはトレッキングの経験はあるでしょうか?トレッキングとは、登山と違い、山頂を目指すのではなく、途中途中の自然の風景や、季節を感じながら「歩く」ことを目的としたアウトドアスポーツです。よく登山と同じと勘違いされがちなところがありますが、歩くこと自体をトレッキングと呼びます。
ただ、偉そうなことを言ってみたものの、その違いを知ったのはつい最近の話です。何度か山頂を目指す登山を繰り返し、楽しみを覚えた私は、登山仲間の誘いで、先日トレッキングに挑戦しました。初めの印象ではただ歩くだけのトレッキングは、登山よりもずっと楽で、のんびり楽しめると思っていました。しかし、半日ほど過ぎたあたりから、目的がないので進もうとすればどこまででも進んでしまうので、非常に持久力が必要なアウトドアということに気づかされました。

ただ「歩く」その楽しみに気づいた時、必要になる相棒

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引用:写真AC
歩きながら徐々に変わっていく景色を楽しむことを覚えると、登山よりトレッキングの方が中毒性があることに気づかされます。特に紅葉の時は、100メートル進むとガラッと雰囲気が変わるので、なかなか足が止まりません。ただ、そこで気づかされるのが体力の限界です。先ほどからお話ししているように、登山とトレッキングの違いは「ゴール」があるかどうか。トレッキングを存分に楽しむためには、途方もなく体力を使うのです。
もちろん、ストイックに自分自身の身体の力の向上に時間を割くのも一案ですが、個人的にはトレッキングポールの利用をお勧めします。普段であれば二足歩行のヒトですが、ポールがあるだけで支えるべき体重の分散ができます。それだけではありません。ただ腕を振りながら歩く時と比べると、少しでも前方の地面に楔を打てるポールは、前への推進力の増加にも一役買ってくれます。このポールをただの道具として利用するのか、トレッキングの相棒にするのかは、ポールの選び方次第になります。

自分に合うポールの見分け方!(1)

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引用:写真AC
トレッキングポールを選ぶポイントとしては、【重さ】【使いやすさ】【強度】【伸縮システム】【素材】などがあると思います。どんなものにも一長一短がありますので、5つの項目に分けて説明していきます。
まずは重さです。単純に軽い方が力もいりませんし、腕の疲れも出にくいです。しかし、自分の体重を預けた時の安心感がまったく変わってくるので、軽いから良いというわけではありません。
次は使いやすさですが、これは取っ手(グリップ)の形状が大きく関係してきます。ほとんどのトレッキングポールはI字型になると思います。横から握るため、長時間登ることがある方は、このI字型をお勧めします。I字型は2本で1セットになることがほとんどなので、両手が塞がってしまう可能性もあります。もう1つのグリップの形はT字型という商品です。こちらは上から握るので、T字型より下りに効果を発揮し、安定感が増します。ただ、商品自体が少ないため、デザインはある程度限られてしまいます。
次は強度です。これは自分の体重の半分近くを預けることになるので、しっかりとした作りのものが良いのは当たり前ですが、それに比例して料金も高くなります。

自分に合うポールの見分け方!(2)

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引用:写真AC
伸縮システムはいくつか種類があります。まずはレバータイプ。レバーが付いていて、そこを開け閉めして伸縮するタイプ。グローブをしたままワンタッチで可動するので、楽に伸ばせますが、重くなるデメリットもあります。トレッキングと言えど、アップダウンの多いコースを歩く場合、このレバータイプのポールがお勧めです。2つめはスクリュータイプのポールです。シャフトを回して固定できる作りになっていて、レバータイプより軽い割に強度があります。また、フォールディングタイプというのもあります。シャフト内にケーブルを通して繋いでいる形で、3本の太さの違うポールを連結して利用します。コンパクトなサイズに折りたためるので、持ち運びは楽ですが、長さの調節が面倒なところもあります。
最後に素材ですが、トレッキングポールの主な素材は3つあります。アルミニウムは一番よく使用されている素材で、安価で軽量タイプが多く、ライトユーザーにぴったりです。ただ、軽いため強度不足で、曲がりやすいという弱点もあります。2つ目はジュラルミン。こちらはアルミニウムの逆で、強度がしっかりしていますが、重くなってしまうので、腕の力に自信がある方にちょうど良いと思います。3つ目はカーボンです。一番軽く、錆びにくいので、雨の日も安心ですが、体重を乗せすぎると折れてしまうこともあります。利用するときは注意した方がよいと思います。

山が好きなら一度はトレッキングをしてみては?

トレッキングは誰かと競うわけでもなく、成功も失敗もないので、易しいアウトドアスポーツに見えます。しかし、その分自分自身との戦いになるので、自分に合ったギアをしっかり探し出したいですね。もし悩んだら、この記事を思い出してポールを選んでみてください。

※記事の掲載内容は執筆当時のものです。