霊峰・八海山。登山初心者におすすめの登り方

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2017.07.22

引用:blog.livedoor.jp
新潟の霊峰、八海山。米どころとして有名な南魚沼市にあり、お酒好きな方にとっては同名の日本酒の印象が強いかもしれません。登山者にとっては九合目から先の岩峰越えのハードなイメージがありますが、八合目までなら初心者でも無理なく挑戦可能です。今回は、初心者におすすめのルートや用意しておきたいアイテム、登山がもっと楽しくなる豆知識をお伝えします!

八海山ってどんな山?概要をおさらい


八海山は、越後駒ヶ岳、中ノ岳とともに越後三山の1峰として数えられています。日本200名山のひとつにもなっています。古くから霊山として信仰の対象になってきた歴史を持ち、修験道の行場としての一面もあります。秋の紅葉シーズンは特に美しく、登山者がとりわけ多くなります。山頂近くに長い鎖場が続くため難易度が高い山という印象もあるようですが、最高峰の入道岳の標高は1,778mで、実はそれほど高くはありません。

シーズンやルート次第で、登山初心者にも上級者にも楽しめるのが八海山の特徴です。

全体的なルートイメージと必要なアイテム


八海山の全体的なルートは、ロープウェイ山麓駅ーロープウェイ山頂駅ー池ノ峰ー女人堂ー浅草岳ー薬師岳ー千本槍小屋と辿って八ツ峰に至ります。

核心部の八ツ峰は鎖場や梯子が多く、ほぼ垂直のようなところもあって、初心者が挑戦するにはかなりハードです。八ツ峰の手前も岩場が多いので、八ツ峰までは行かないつもりであっても手袋は必ず用意していきましょう。

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登山専用のグローブを持っていない場合は、軍手でも構わないのでぜひ装着してください。

反対に、ストックは岩場ではかえって邪魔になり、危険を招きかねないので不要です。

初心者はロープウェイ利用がおすすめ

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初心者が八海山に登る際は、ロープウェイを利用するのがおすすめです。

登山の経験自体がほとんどないのであれば、ロープウェイ山麓駅からロープウェイ山頂駅までの5.5kmを登ってみるのが良さそうです。このルートは登山というよりはトレッキングという雰囲気で、気軽に楽しむことができます。山頂駅の展望台で雄大な景色を楽しんだあと、余力があるようなら同じルートを降りてみても良いですし、疲れているなら無理せずに下りはロープウェイに乗ってもOKです。

もう少し登山らしさを味わいたいなら、山頂駅までロープウェイで登り、六合目の女人堂を目指してみましょう。開けた場所になっているので、ここまでたどり着くことができるとある程度の達成感が味わえます。ちなみに、江戸時代はこの先は女人禁制となっていたという場所でもあります。それを聞いて、ここまでにしておこうと思うか、もっと上まで登ってみようと思うか、人によって分かれるかも知れませんね。

まだ登れそうならもっと上を目指してみても良いですが、この先はどんどん険しくなっていきますし、下りの体力も考えて無理のない範囲で挑戦しましょう。

ちなみに、八海山はスキー場があることからも分かるように冬場は雪の多い山です。当然ながら初心者が登山するには適しません。最もオススメな季節は美しい紅葉を楽しめる秋です。

準絶滅危惧種に会えるかも?漕池に立ち寄ってみる


八海山に行くならぜひ見てほしいのが「漕池(こぎいけ)」です。「コギ池」と表記されるケースも多いようです。ロープウェイ山頂駅から40分ほど歩いたところにあり、一見すると普通の池ですが、新潟県の準絶滅危惧種に指定されているモリアオガエルが生息している場所です。6月ごろが産卵シーズンで、夏場にはオタマジャクシが見られます。ここで足を止める人はそれほど多くないようですが、せっかくなので貴重な自然に触れてみてはいかがでしょうか。

ほら貝の音が聞こえたら、信仰に思いを馳せて

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八海山は、山岳信仰の聖地でもあります。登山の最中に、白装束の山伏姿に金剛杖を持った先達さん(行者を導いてくれる人)に会うことがあるかも知れません。ボーッというほら貝の音は、山の美しい自然のなかで心地よく響き、なんだか癒やされます。

「はじめての修験道」という本に装束の意味などが詳しく載っているので、興味があればぜひ読んでみて下さい。登山をきっかけに、こういった歴史や文化について知識を深めるのも良いのではないでしょうか。

はじめての修験道
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田中 利典 (著), 正木 晃 (著)
出版社:春秋社 (2004/11)
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レベルに応じて何度でも楽しめる八海山

八海山は、リピーターの多い山でもあります。初心者でもロープウェイを利用して無理なく楽しむこともできますし、八ツ峰の鎖場は上級者にとっても繰り返し何度もチャレンジしたくなる場所のようです。今回はここまで来られたので、次回はもっと上まで行きたいな、と少しずつ目標をレベルアップしていくのにも適した山といえます。ぜひ一度八海山に登ってみて下さい!

※記事の掲載内容は執筆当時のものです。