クライミングやボルダリングに必須のクライミングロープ

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2017.05.08

引用:pixabay.com
ロッククライミングやボルダリングなど、高所への危険なアプローチの多い競技では、競技者の命を繋ぐ非常に大切なアイテムが、クライミングロープです。クライミングロープは、ダイナミックロープとスタティックロープの2種類に大きく分類され、その性能も基本構造も大きく異なります。そんなクライミングロープの選び方とおすすめをご紹介します。

クライミングロープは大きく2種類

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クライミングやボルダリング、登山に使用するクライミングロープは、ダイナミックロープとスタティックロープの2種類に分類されます。クライミングやボルダリング、登山などに適しているのは、ダイナミックロープですが、それぞれの特徴をご紹介していきます。

【スタティックロープ】
スタティックロープは伸縮性が殆どなく、レスキューや懸垂下降などの際に、固定ロープとして使用されることが多いのが特徴です。ロープ自体に伸縮性がないので、落下衝撃を吸収出来ないため、クライミングや登山に使われることはありません。

【ダイナミックロープ】
ロープ自体に伸縮性があり、落下時の衝撃をロープ自体が伸びて吸収することで、競技者の体への衝撃を緩和する構造になっています。クライミングや登山で、一般的に使われているロープです。

基本的に、スタティックロープは先端を固定し使用するロープで伸縮性もないため、クライミングや登山にはダイナミックロープを使用するのが一般的です。

ダイナミックロープは3種類に分類

66_2_20170506引用:T-WALL様
ダイナミックロープは、その使用用途によって大きく3種類に分類することができます。
シングルロープ、ダブルロープ、ツインロープそれぞれの特徴についてご紹介します。

【シングルロープ】
ダイナミックロープの中では最も強度があり、基本的に1本で使用されるロープです。ロープ径は約9~11㎜が一般的で、クライミングやボルダリングなどに一番使われています。シングルロープの性能は、80㎏のダミー人形を落下させ衝撃を吸収できることが基本となります。

【ハーフロープ(ダブルロープ)】
アルパインクライミングやアイスクライミングで使われることが多く、シングルロープの約3/4の性能を有しています。左右トラバース(横移動)することの多いルートなどに使われます。

【ツインロープ】
ハーフロープ同様に、アルパインクライミングやアイスクライミングで使われることが多いロープで、同時に2本のロープを使用するのが特徴の一つです。シングルロープの約1/2の性能を有しています。

クライミングロープも使用方法や状況によって、変わりますのでご自身の用途を確認して選択することが大切です。次項からはクライミングに一番使われているシングルロープについて、ご説明します。

シングルロープを選ぶ際の基準について

66_3_20170506引用:pixabay.com
重さ80㎏のダミー人形をシングルロープに取り付けて落下させ、ロープがその衝撃を吸収できるかということが基本性能試験の基準になります。シングルロープを選ぶ際の性能試験について、その数値をご紹介していきます。

①:UIAA耐墜落回数
ロープ径が同じという条件になりますが、80kgの人形を落下させて墜落の衝撃に何回耐えられるかのテストとなり、回数の多い方がより高い性能を有します。

②:最大衝撃荷重の値が少ない物
落下の衝撃をロープがどれだけ吸収出来るかが、最大衝撃荷重の数値になりますので数値が小さい程、高性能のロープと判断できます。

③:防水加工の有無
防水加工が施されていれば、雨天でのロープ使用時にも水を吸って重たくなったり、泥汚れが付き難かったりとメリットも多く出来るだけ全防水加工の施されている物がおすすめです。

代表的な基準をご紹介しましたが、これ以外にも構成素材などでの選択基準もありますので、ご自身の利用状況に応じてロープを選択するようにすることが大切です。

マムート 9.8 Eternity Dry

66_4_20170506引用:Amazon
マムートのシングルロープでロープ径は9.8㎜とシングルロープとしては太くはありませんが、耐墜落回数、最大衝撃荷重、防水加工とどれもバランスのとれたロープで、初心者から上級者まで使用できるおすすめロープです。

①:耐墜落回数:9~10
②:衝撃荷重:8.5 kN
③:防水加工:あり

ロープ重量は1mあたり64gで、平均60mのロープを持参する場合、約3.8kgと山中のクライミングに持って行くにも丁度良い重さになっています。

エーデルワイス社 エレメンツ2 10.2㎜

66_5_20170506引用:楽天市場
フランスのエーデルワイス社からリリースされているシングルロープは、クライマーで知らない人はいない程の知名度を誇ります。エレメンツ2は、ロープ径が10.2㎜ある割に重量が軽く、取り回しのし易いロープです。

①:耐墜落回数:11
②:衝撃荷重:8.3 kN
③:防水加工:あり
④:ARC施工
ロープの半分から編み目が変わっていて、視認性を向上させています。

老舗メーカーらしく、しっかりと作り込まれたロープですので是非、手に取って試してみて下さい。

ロープの基準をきちんと確かめる事が大切

クライミングロープの種類や、基本的な選び方などをご紹介してきましたが、クライミングを行う山や場所、気候などの条件によってロープを選択する基準が変わりますので、1種類だけを使うよりも数種類を持って行かれる事をおすすめします。ご自身の命を預ける大切なロープですので、しっかりと時間を掛けて選ぶ事が大切です。

※記事の掲載内容は執筆当時のものです。