シュラフ選びに迷ったら、イスカもチェックしてみて|イスカの特徴、おすすめシュラフのご紹介
目次
シュラフはテント泊に欠かせない重要な道具です。睡眠時の体温を保持し、休息をもたらす大切な道具であるため、誰もが少なからず「こだわりを持って選びたい」と考えることでしょう。
しかし、シュラフ選びには素材や形状、保温力など複数の要素を検討する必要があります。メーカーごとの特色もあり、初心者には選択が難しいかもしれません。
そこで本記事では、日本を代表するシュラフメーカー「ISUKA(イスカ)」に焦点をあて、シュラフの選び方やおすすめモデルを詳しくご紹介します。この記事を読めば、イスカの特徴やシュラフ選びのポイントを知っていただけるでしょう。
ISUKA(イスカ)について
イスカは大阪に本社を構える寝袋・シュラフの専門メーカーです。mont-bell(モンベル)、NANGA(ナンガ)と並ぶ日本を代表するシュラフメーカーであり、1972年の創業以来、時代や流行に流されない本質を探究し続けてきました。
イスカはHEARTY & QUALITY(こころあるものづくりで最高の品質を)を課題に、また「すべての人に快眠をお届けする」ことを使命とし、モノ作りに取り組んでいます。
初めてシュラフを選ぶ人にとって、イスカは聞き慣れないメーカーかもしれません。ですが、イスカはシュラフのスペシャリストであり、その高品質な製品には定評があります。シュラフ選びには、ぜひイスカのシュラフも選択肢に加えてください。
イスカ・シュラフの特徴と、おすすめポイント
イスカのシュラフの特徴は、以下の3点にまとめられます。
- 快適性を約束する構造
- 素材と縫製基準
- 幅広い気温や季節に対応し、初心者でも選びやすい
それぞれ詳しく見ていきましょう。
快適性を約束する構造
イスカのシュラフは、その構造に特徴があります。体の上部に、かまぼこの断面のような丸みをもたせた「3D構造」と、シュラフ内外の生地を異なったサイズで裁断する「ディファレンシャルカット」を取り入れています。
それにより、体に沿ったフィット感と、高い保温力・断熱性が実現しました。また、保温材の配置を最適化し、特に寒さに敏感な足下には、多めに保温材を封入しています。
ここで取り上げた構造の特徴は代表的なものであり、ほんの一部に過ぎません。ほかにも多数、快適睡眠への工夫がこらされています。
素材と縫製基準
イスカ製品の品質は、素材選びと縫製技術により支えられています。ゴアテックス、ナイロン66、コーデュラなどの最新素材を適材適所に配し、保温材には最高品質のダウンや化繊綿を採用。
それらの素材を、厳しい基準をクリアする縫製技術で組み上げます。このように生産されたシュラフは高い耐久性を備え、10年、20年と、長く愛用できる製品に仕上がるのです。
幅広い気温や季節に対応、初心者も選びやすい
真夏のキャンプ場から厳冬期のアルプスまで対応できる、豊富なラインナップも魅力のひとつです。モデルごとの位置付けも明確で、初心者にも選びやすいでしょう。次項で状況に応じた選び方をご紹介します。
状況に応じたイスカ・シュラフの選び方
イスカのシュラフ選びには、2つの方法があります。
- クイックチョイスから選ぶ
- 気温・モデルから選ぶ
ですが、なによりも用途を明確にすることが大切です。
まずは用途を明確に
シュラフの用途はさまざまですが、いくつかピックアップしてみました。
- 春・夏・秋のキャンプ
- 夏山(標高2000m以上)のテント泊
- 冬のキャンプ
- 厳冬期のアルプス登山
読者さんは、3シーズンのキャンプや夏山テント泊での利用が多いでしょうか。それぞれの用途には適したシュラフがあり、形状や適応温度、保温材などを参考に選びます。
寝袋には適応温度がある
シュラフには適応温度があり、使用環境により使い分けます。一般的に適応温度が低く保温力が高いほど、重量と収納時のかさが増します。また、個人の寒さへの耐性や、マットの性能、寝るときのウエアなども考慮する必要があります。寒さが心配な人は、適応温度がより低いワンランク上のモデルを選びましょう。
保温材の素材
保温材はダウンと化繊綿の2種類があり、それぞれ一長一短があります。
ダウンの特徴は軽量で保温力が高く、コンパクトに収納できることです。ただし、 ぬれると保温力を失うため防水対策が欠かせません。また、価格も高価です。
化繊綿はリーズナブルで、ぬれても保温力を維持できることが特徴です。その反面、同じ保温力のダウンシュラフと比べると、大きく重く、運搬や収納のしやすさでダウンより劣ります。
このように、通常はさまざまな要素を検討しながら最適なシュラフを選ぶのですが、初心者には敷居が高いかもしれません。しかし、イスカでは「クイックチョイス」を取り入れ、初めてシュラフを選ぶ人でも簡単に選択できるよう配慮されています。
使用時期から選ぶクイックチョイス
クイックチョイス(QC)とは、中部山岳の1000~2000mでのテント泊を基準にシュラフを5段階に分類し、想定する使用時期から選ぶシステムです。
モデルごとに、QC1〜QC5のラベルが付けられており、いつ頃、どのような場面でシュラフを使うのかを明確にしていれば、QCのラベルから最適なモデルを選べるのです。
気温・モデルから選ぶ
引用:ISUKA
イスカのシュラフは、素材や形状の異なる5つのシリーズに分類され、用途や好みに応じて選べます。
ISUKA AIR(イスカエア)
高品質ダウンと超撥水性能を備えた、イスカの定番シリーズです。優れた耐久性を有する「ナイロン66」を使用。体にフィットする3D構造を採用し、軽量・コンパクトに仕上がっています。
DOWN PLUS(ダウンプラス)
丈夫でしなやかな「ポリエステルマイクロファイバー」と高品質なダウンを組み合わせたシリーズ。耐久性に優れ、使用頻度の高い登山者におすすめです。
ALPHA LIGHT(アルファライト)
ぬれや湿気に強い化繊綿モデルの定番シリーズです。「20デニールポリエステルリップストップナイロン」を採用することで軽量化し、独自の3Dパターンから保温性能をアップさせています。
BASIC(ベーシック)
夏山登山、キャンプ、車中泊、防災準備に最適なベーシックシリーズです。
以上をふまえ、冬キャンプ、春〜秋登山、冬季小屋泊におすすめのモデルを選びました。
冬のキャンプなら『スーパースノートレック 1500』がおすすめ
スーパースノートレック 1500
生地:表/ナイロン100% 裏/ポリエステル100%
平均重量:2760g
最大長:85(肩幅)×220(全長)cm
収納サイズ:40×23×48cm
中わた:化繊綿
化繊綿を1500gとたっぷり使用した、保温力重視のモデルです。重量があり登山には適しませんが、最低使用温度は-15度と、冬季の車中泊やキャンプに最適なモデルといえるでしょう。
春〜秋登山なら『アルファライト 500X』・『エア 280X』がおすすめ
アルファライト 500X
生地:表/ポリエステル100% 裏/ポリエステル100%
平均重量:1000g
最大長:81(肩幅)×203(全長)cm
収納サイズ:φ18×34cm
中わた:化繊綿
ぬれに強い化繊綿を使用した3シーズン対応モデルです。3000m級の高山や春秋の中級山岳にも対応できる保温性を備え、オールマイティーに使えます。独自の3D構造シルエットを取り入れ、快適な寝心地を得られることでしょう。
エア 280X
生地:表/ナイロン100% 裏/ナイロン100%
平均重量:570g
最大長:78(肩幅)×208(全長)cm
収納サイズ:φ14×24cm
中わた:ダウン
春から夏のテント泊や、夏の北アルプスに最適なモデルです。最低使用温度は2度まで対応しつつ、重量は570gと軽量。最高品質の800フィルパワーのダウンと保温効果を高める構造で、快適に使用できるでしょう。
冬季小屋なら『ダウンプラス デナリ 900』・『エア 810EX』がおすすめ
ダウンプラス デナリ 900
生地:表/ポリエステル100% 裏/ポリエステル100%
平均重量:1600g
最大長:84(肩幅)×208(全長)cm
収納サイズ:φ22×38cm
中わた:ダウン
多くの人に愛用される冬山のロングセラーモデルです。720フィルパワーの高品質ダウンを900g封入し、−25度まで対応。厳冬期の国内登山や、極地遠征など、高い保温力を求める人におすすめのモデルです。
エア 810EX
生地:表/ナイロン100% 裏/ナイロン100%
平均重量:1290g
最大長:84(肩幅)×208(全長)cm
収納サイズ:φ21×37cm
中わた:ダウン
冬山の縦走登山に愛用されるベストセラーモデルです。高品質なダウンと保温性能をアップさせる工夫が随所に盛り込まれています。外面の素材には、引き裂き強度や耐摩耗性、耐熱性にも優れるナイロン66を使用することで、高い耐久性を備えました。厳冬期の北アルプス縦走や、冬の北海道・大雪山系登山などにおすすめのモデルです。
シュラフ周りで便利なグッズをご紹介
シュラフの性能は、シュラフ単体では最大限に発揮できません。地面からの冷気を遮断するマットレスと、テント内の結露でシュラフがぬれることを防ぐシュラフカバーを併用しましょう。
ピークライトマットレス 165(ショート)
いくら保温力の高いシュラフを使用していても、マットの性能が低ければシュラフの保温効果を生かせません。場合によっては、シュラフの性能をワンランク上げるより、マットの性能を上げたほうが、よい効果を生むこともあります。
ピークライトマットレスは、断熱効果と軽量性のバランスがよいモデルです。特に、軽量化が必要とされる登山や自転車ツーリングにおすすめのモデルといえるでしょう。
ウェザーテックシュラフカバースーパーライト
シュラフはぬれると保温性能が低下します。特に、ぬれに弱いダウンシュラフは結露の対策が欠かせません。
ウェザーテックシュラフカバースーパーライトは、透湿防水素材「ウェザーテック」を使用した3レイヤーのカバーです。水滴を防ぎつつ内部の蒸れを逃がせるため、快適に使用できるでしょう。また、シュラフカバーを使用することで保温性能のアップも期待できます。
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※記事の掲載内容は執筆当時のものです。
日本オリエンテーリング協会 読図・ナヴィゲーションスキル検定:シルバーレベル|フルマラソンベスト:3時間29分|将来、狩猟にも挑戦すべく「第1種銃猟免許」と「わな猟免許」を2018年に取得したものの、都市住まいではなかなか活用できないのが悩みの種。 https://takashi-kawaguchi.com/