キャンプ女子Kajoが行く!〜フランス・ボーヌトレッキング編〜

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2018.04.26

 

 

丘から見下ろした風景。奥にはボーヌの街並が。

コート・ド・ボーヌを見守って来た聖母子像

 

ボーヌの街の説明を兼ねた地図も建っていたので、それを眺めながらしばし景色を堪能。
圧倒的な力を持った土地の空気を肌で感じます。

満足するまで風景を眺めたら、1時間ほど芝生に寝転んで、雲の動きを見ながらゆったりと。
体をほぐすヨガをしたり、ストレッチをしたり。(休憩、大事)

 

 

世界共通で、芝生の匂いが大好き


日が陰るとあっという間に気温が下がるので、体温調節に気を配りましょう。
天気予報の確認はもちろんのこと、雲の動きや空気の匂いにもアンテナを張ります。

雲に不穏な動きあり、名残惜しさしかありませんが、後ろ髪を引かれながらも丘を降りることにしました。
気合いを入れて立ち上がる、この瞬間ついつい背筋が伸びます。

行きも帰りも通る村は、ドメーヌと呼ばれるワインの蔵元ばかりが並ぶ土地。

 

可愛らしい装飾が施された外観(ワイン樽にワインの瓶!)

 

知っているワインのドメーヌを見つけて

 

坂道を下れど、気持ちは高揚するばかり。

住宅地最後の、可愛らしい家を横目に、これからメインのルートを歩きます。

 

住宅街最後にある可愛らしい家を越えて

 

畑を見守って来た人々の住まう家々を見下ろします

 

この地はブルゴーニュ地方の南部であるコート・ド・ボーヌ(葡萄の生産地域)に位置する、偉大なワインを生産する有名な地域。

足を進めるにつれ葡萄畑のパノラマが目の前に広がります。
この地域の多くの人々がワインに従事しており、彼らは広大な畑の景色の移り変わりとともに新たな季節の訪れを感じるのでしょう。

 

村と村を繋ぐ、トレッキングや自転車のルートとなる道

 

4月中旬の葡萄畑では、夏の収穫に向けて準備された苗木たちが、ピンク色の新芽を膨らませています。
畑には、青々と茂る夏の収穫期の風景を想像し、期待に胸を膨らませているヴィニュロン(ブルゴーニュ地方のワインの作り手)たちの姿がちらほら。

 

「ボンジュール」と声を掛ければ、気さくな笑顔と声が返ってきます。
職人さんへのリスペクトを持って挨拶を・・・と少々ビビりながらご挨拶しましたが、全然怖くない、優しい、びっくりした。

 

土地の人の迷惑にならないように、は基本中の基本

 

一面に広がるぶどう畑の隙間に走るのは一般道なので、誰でも歩くことができます。
自転車でも回れるよう、サイクリング用の看板もあちらこちらに見受けられるので、街でレンタサイクルをして畑巡りをするのもおすすめ。

 

一面一面で所有者が変わり、作り手たちが魂込めて世話をしているぶどう畑は、土の色や生えている雑草、作業段階など全てが異なります。
このように畑一つとって可視化された相違が、ゆくゆくは味に反映されていく、ワイン造りの哲学は奥が深すぎて私はただただ言葉を失っていくばかりでした。
実際に歩かないとわからなかった、感じ得られなかったことを存分に学びます。

 

ちなみに道端には、春の七草・ホトケノザや、タンポポ、ムスカリやぺんぺん草(ナズナ)・・・日本の早春の人里に見られる雑草が生えているの、本当にびっくりしました。

 

右手にはぺんぺん草

幼い頃からの習慣なのですが、ナズナのハート形の葉っぱを見ると、ついつい摘んではでんでん太鼓のように音を鳴らしながら歩くのが好きです。
同行者にもプレゼントするほどに。
この野草はホトケノザに並び春の七草、食べることもできます。

 

ゴールのサヴィニー・レ・ボーヌまであと2kmほど


畑一面に張り巡らされたワイヤーが、早春の柔らかな日の光を浴びて、雨上がりの繊細な蜘蛛の糸のように見えます。

 

歩いた距離は10km、この地域はトレッキングルートが巡りに巡っているので、街のinformationでおすすめを聞いてもよし、好きな畑周辺を自転車で回るのもよし、帰りに予約をしたドメーヌで試飲をさせてもらうのも醍醐味のひとつ。

 

予約をしたらドメーヌで試飲をすることもできます

 

食べること、飲むこと、共有する誰かがいる事。
自分が感じた、この雫に込められた作り手たちの思いが、以前よりより一層「一杯」の重みを確かなものにしてくれました。

 

その土地の自然を感じ、息づく空気や文化を肌で覚える。
天気が良い、その土地の自然や空気を肌で感じたい、歩くのが好きetc.
きっかけはなんでも良いのだ、と思います。

旅の醍醐味を、トレッキングを通して新たなアプローチで学ぶ事が出来たと実感しているので、これからも旅にトレッキングを取り入れていきたいと思います。

土地のルールや住まう人へのリスペクトを忘れずに、ルールを守って楽しくトレッキングをしましょう!

 

Merci du fond du cour.

協力:Kei Sakata

 

文章:Kajo  

写真:Kei Sakata

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※記事の掲載内容は執筆当時のものです。

ABOUT ME
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Kajo
静岡県・伊豆出身。重度の放浪癖有り、海外経験は延べ25カ国に及ぶ。食中毒に4回当たるもめげぬ真性マゾの精神力と、「アルゼンチンは近い」と言い切るフットワークの軽さが売り。直感と好奇心をもとに、純粋に観察し大胆に発信をする。最近は岩場に住んでいる。