ベイトリールの不具合の原因を追求する!ベアリングチューンのすゝめ!
ヤフオクやメルカリでベイトリールを購入していざ使ってみたらシャリシャリと不快な音はするは、あまりに飛ばないは、スプールの回転が鈍くて使い物にならなかったなんて経験、ありませんか?
これ、すべてスプール軸を支えているベアリングに原因があるのです。今回は中古で購入して不具合のあるベアリングを自分で交換する方法をご紹介します!
ベアリングに不具合があるとどんな症状が出るのか?
ベイトリールのベアリングに不具合があると、ハンドルを回した時にシャリシャリと音が発生したり、巻き心地が重たくなったりします。ヤフオクやメルカリなど個人売買で購入したリールによくある事象で、この症状を改善するにはスプール軸を支えるベアリングを交換する以外に方法はありません。
今回はこのスプール軸のベアリングを交換する方法と市販品のベアリングを安く手軽にチューンナップする方法もお伝えします。
ベアリングを交換するのに必要な工具と交換方法
スプール軸を支えるベアリングはメーカーによって違いますが両端の2箇所になります。
文章ではなかなか説明しにくいので写真を参考に順に説明していきましょう。
①ハンドル、メカニカルブレーキのキャップを外す
ハンドルは完全に外してしまいます。スタードラグも外れるのでそれも一緒に外します。組み込まなければならないので外した順番と向きで一時置きしましょう。
メカニカルブレーキのキャップを外します。中にバネが入っているので飛ばしてなくしてしまわないように注意が必要です。
②ブレーキユニットのカバーを外す
ハンドルの反対側のカバーを外します。メーカーによって違いますが、割と簡単に外れます。この時スプールも外すと作業性がいいですよ。
③元のベアリングを取り除いて清掃する
外したパーツを見るとベアリングがはまっています。
このベアリングがスプールを支えるベアリングなので、ピンセットなどでベアリングを抑えている金具を慎重に外します。外したらそこに汚れが溜まっているのでティッシュなどで拭いましょう。汚れがついてこなくなればOKです。
④新しいベアリングをはめ込む
新しく用意したベアリングをはめます。この時ベアリングを抑える金具を無くしやすいので飛ばさないように慎重にはめこみます。
⑤逆の手順で組み込んで完成!
あとはハンドルやキャップを外した手順と逆の手順で各パーツを組んで下さい。ハンドルの組み込みがむつかしいかもしれませんが、慎重に作業しましょう。
組み込んだらハンドルを回してみてスムーズに回るようなら完成です。
ベアリングのサイズは各メーカーによって違うので、購入前に事前に調べましょう。
SIMANO→http://fishing.shimano.co.jp/service/index.html
DAIWA→http://www.sl-planets.co.jp/shop/c/
アブ・ガルシア→http://pfj-parts.com/
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筆者おすすめのベアリングはこれだ!
ベイトリールのベアリング、個人のブログやバスプロのブログでは頻繁に話題になっていますよね?
しかし、ベアリングメーカーと言うのは日本に数社のみで、高価なベアリングは実は大手メーカーのOEMで作ってもらっているモノがほとんどなのです。
そのため市販で売られているベアリングを購入すれば実は十分な能力を発揮してくれます。
これらベアリングはサイズさえ分かってしまえばAmazonやモノタロウで購入できます。
代表的なミニチュアベアリングを作っているメーカー3社を紹介しますので、お好きなメーカーを選んで購入してみて下さい。
NTN(NTN株式会社)
NMB(ミネベアミツミ株式会社)
NSK(日本精工株式会社)
基本的に性能は大差ない!
各社代表的なベアリングを紹介しました。この他にもベアリングメーカーはあるのですが、各社性能的に大差ありません。 価格的にも大差がないため、そのメーカーのベアアリングを使われてもよろしいかと思います。しかし中には粗悪な中国製ベアリングが出回っています。 中国製ベアリングは転がり精度等の数値が過大に報告されていることもあります。一個何百円のアイテムですからしっかりと信頼したメーカーから買いたいですね。
ベアリングチューンのすゝめ
「市販品のベアリングをチューニングして」と個人のブログや口コミの書かれているのを見かけたことがある方はいらっしゃいませんか。市販のベアリングをチューニングするとはどの様な事を指すのでしょう?
ここでは以前筆者が実際に行っていた市販のベアリングチューン方法を紹介します。チューンと聴いてマニアックな感じがしますが、実は全然手軽にチューンできます。でも本格的な方法なのであなたも試してみて下さい。簡単でびっくりするほど効果的です。
ベアリングチューン方法①洗浄
ベアリングの洗浄方法は簡単です。それは「中性洗剤でジャブジャブ洗う」。ただこれだけです。
ただしベアリングにもともと塗布してあるオイルをすべて取り除くのでサビが発生するかもしれません。そのため次の工程は日を置かずに行って下さい。
ベアリングチューン方法②表面処理
市販の表面処理剤というフッ素コート処理をするとより滑らかに回るようになります。また、表面処理を行うことでベアリング寿命を伸ばすことにもなります。
筆者がおすすめする表面処理剤は「マイクロロン」。F1レースで使われるレースカーのエンジンにも同様の処理を施してあるくらい実績の高いコート剤です。
使い方はドブ漬けして乾燥を3回繰り返します。コツはドブ漬け前に40℃くらいまで温める事です。また、乾燥はドライヤーで乾燥させます。温めながら作業することが最大のコツです。
ただしこの工程はやらなければいけないということはありません。ボールベアリングのライフタイムを伸ばすだけの処理のため、頻繁に交換する方は飛ばしても大丈夫です。
ベアリングチューン方法③オイル塗布
洗浄、表面処理が終わったらオイルを塗布します。
回転数を求めるのであればなるべくサラサラなオイルを、駆動部の動きをいつまでもスムーズに保ちたいのであればグリスを塗布して下さい。
ミニチュアベアリングでしたら一滴か二滴注せば十分です。
ただしグリスを塗るのであればたっぷりと塗りましょう。
ベアリングチューン方法④保管方法
ベアリングチューン後に最も気を使わなければいけないのが保管方法です。
ベアリングに塗布したオイルやグリスは空気に触れると酸化します。酸化するとせっかくのチューンが台無しになってしまいます。そのため保管方法は瓶などにオイルを汲んでそこに漬けておきます。空気にさえ触れなければ酸化は起こらないため、使いたい時に取り出せばいいのです。
ベアリング交換の注意点
多くの場合、ベアリング交換を自身で行うとメーカー保証が受けられない場合があります。
中古品を自身の楽しみでベアリング交換やチューンするのであればいいのですが、メーカー保証が残っている物を分解したりするのは自己責任でお願い致します。
まとめ
ベイトリールの不具合点の解消とベアリングチューンの方法についてお伝えしました。いかがだったでしょうか?
この記事を読めば中古で購入したベイトリールもほぼ新品に戻すことができます。また、中古のリールが安かったからと一般のリサイクル店で購入すると紹介したような症状を抱えたまま販売されていることが多いように思えます。本当であればクレームをきちんと入れて直してもらいたいところですけど、中古品となるとそうは行きませんよね?
ベアリングの交換方法を覚えておけばこのような症状に見舞われても安心です。あなたも是非、ベアリング交換のスキルを身に着けてみて下さい。
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※記事の掲載内容は執筆当時のものです。