八ヶ岳連峰 北横岳で雪山デビュー
北横岳
北横岳(きたよこだけ)または横岳(よこだけ)は、八ヶ岳連峰北部(北八ヶ岳)の山である。本来の正しい名称は横岳であるが、同じ八ヶ岳のわずか10 kmほど南(南八ヶ岳)に同名の横岳があるため、より標高の低い北八ヶ岳の横岳は、区別のため便宜的に北横岳と称されることが多い。
編集部です。
2020年の初登山は長野県、北横岳に雪山体験と樹氷の撮影に行ってきました。
本格的な雪山は未経験で、いつか挑戦したかった冬の北横岳。
夏はちょっと高度感のある手頃な山として何度か娘と登っていましたが、雪が降ることでどのように表情が変わるかが楽しみです。
登山計画
「樹氷撮りにいこう。樹氷。」
大体いつも被写体先行で行先を決めていきます。
いままで、雪山は残雪期や降り始めの時期には行ったことがあるものの、厳冬期の雪山は未経験です。特に樹氷が目的となると残雪期では少々難しくなります。
今回目指したのは、樹氷の中でも「エビの尻尾」。
エビの尻尾は、風の強い稜線等で木や岩に当たった雪や雨が風上に積もっていく現象で、関東近辺だとみられる所は限られます。
過去に残雪期の西穂高で装備不足による恐怖体験を味わっている(内容は察してくださいw)ので、雪山は慎重に準備を進めます。
【主な装備】
・アイゼン
・スノーシュー
・ゲイター
・冬靴
・バラクラバ
・手袋
・ピッケル
・スリング
今回は小5の娘と同行しているので、普段使わないスリングとロープを用意。一応、念の為。
・バックレングス: M=48cm, L=51cm
・サイズ: W29_H62_D20cm
・重量: 1,570g
・2気室構造
北横岳登山当日
今回は諏訪方面から車でのアクセス。ロープウェイ付近の蓼科地域はあまり積雪が多く無いようで、スタッドレスタイヤで十分到達することができました。
ロープウェーまで上がる坂道は結構急な坂なので、凍結が怖かったですが、なんら問題はありませんでした。
北横岳は北八ヶ岳ロープウェイを利用する事ができます。往復で1,900円。
もちろん、ロープウェイを使わないコースもありますが「撮影」が目的の登山なので、常に一番楽そうなコースを選択します。
ロープウェーは9時からの運行で、基本的には20分間隔で運行しています。人が多い時は10分間隔に便が増えるようです。
ロープウェー付近は雪は少ない印象
極寒の世界へ
ロープウェイを降りて、登山届けを提出、スタートです。
降りてすぐはスキーヤーが多く、人がごった返していますので、少し脇にある雪に埋もれたベンチを掘り起こして、ゲイターとアイゼンを装着していきます。
当日、ロープウェイ山頂駅の気温は−7℃。まだ経験のある気温です。晴れた日だと、マイナス気温でもさほど寒さを感じません。
10分程遊歩道を歩くと登山口が見えてきます。
ここから少しづつ斜面がきつくなってきます。
この日の雪はサラサラのパウダースノーで、スキーやスノボだと絶好のコンディションだと思うのですが、登山では足元がズルズルと滑り、ものすごく歩きづらいです。
アイゼンを履いていてもしっかりと踏み込まないと滑っていきます。
ズルズルと歩いている最中、補給をします。
いつも(夏期)はチョコレートやキャラメルはドロドロになってしまうので、柿の種やナッツ類をボトルに詰めて、ボリボリ食べながら歩くのですが、今日は極寒なのでキャラメルを用意してきました。
カッチカチのキャラメル。構わずボリボリ食べていると、妙に硬いモノが入っています。
「なんだこれ、中に何か入っているタイプのヤツかな?」
娘にも聞きます「ねぇ、キャラメルの中に何か入ってない?なにこれ?」
娘のキャラメルにはなにも入っていないようです。
飲み込まず、口から出してみると・・・
銀歯でした。
もう、テンションダダ下がりです。取れた時点で痛みがないのが幸いです。
登り始めの道は視界が開けていて、天候がよければ気持ちの良い山歩きが堪能できます。(銀歯が取れなければ。)
最初の斜面を登り切ると、森林帯に突入です。
森林帯にはいり、おおよそ30〜40分で「北横岳ヒュッテ」に到着します。
山頂到着までに大きな休憩を取れるような場所はヒュッテ周辺くらいですので、大体の人は周辺のベンチなどでお湯を沸かして暖かい飲み物を飲んだり、食事を摂ったりしています。
僕も食事を摂りたかったのですが、銀歯が取れたこともあり、口内にあまり熱いモノ、冷たいモノを入れたくないこと、甘いモノはもちろん、固形物を入れるのが怖くてほとんど食べませんでした。
正直、装備さえある程度しっかりとしていれば、ここまでは特に問題なく到達できると思います。
ここから先は少し厳しくなります。
※記事の掲載内容は執筆当時のものです。