登山の必需品「レインウェア」の選び方とおすすめ3選
目次
登山においてレインウェアは、「三種の神器」の一つと呼ばれるぐらい大切なものです。三種の神器とは、
1.レインウェア
2.登山靴
3.ザックです。
今回は初心者向けに、レインウェアの選び方やおすすめをまとめました。山の天気は非常に移り変わりが激しく、天気予報は当てになりません。だからこそ、何があってもレインウェアだけは絶対に買いましょう。
レインウェアで大事なのは防水性と透湿性
レインウェアを選ぶときに注意すべき点は大きく分けて2点です。一つは防水性で、もう一つが透湿性です。まるで相反する性質のようですが、これには理由があります。一つ一つご説明しましょう。
防水性とは、読んで字のごとく「水を防ぐ力」のことです。雨や雪などの水が服にしみこまないように、レインウェアで体を防御することが大切です。防水性だけあるレインウェアの代表としては、百円均一でも売っているビニールのレインウェアが挙げられます。しかし登山において、そのようなビニール製のレインウェアを持っていくのはご法度です。ではなぜ、ビニールのレインウェアではだめなのでしょうか?
その理由に透湿性が関係してきます。前提として、登山のレインウェアは行動中に着るものです。雨が降っているからといって立ち止まることはありませんよね。そんなことをしていたら、日没までにコースを終えられなくなってしまいます。レインウェアを着ながら行動していると、どうしても汗をかきます。かいた汗をそのままにしておくと不快なだけでなく、ほてりが覚めた後に体が冷えて非常に危険な状態になります。よって、かいた汗を逃がしてあげる必要があります。
透湿性とは、レインウェアの内側の水分をいかに逃がすのか、という意味なのです。この透湿性がなければ、どんなに外からの水分を防御できたとしても、結局体が濡れ、最悪凍死してしまう危険性があります。
1着目のレインウェアを選ぶときのポイントとは?
防水性と透湿性の両方が必要であることはもう分かりましたよね。この両者を兼ね備えている代表的な素材として、GORE-TEX(ゴアテックス)が挙げられます。初心者は、この素材が使われているレインウェアを選べばまず間違いありません。ゴアテックス以外の素材としては、メーカー独自に開発している優れた素材もたくさんあります。それらはゴアテックス製のレインウェアよりも安価なものもありますが、1着目として選ぶには、信頼性を考慮してゴアテックスを選ぶのがおすすめと言えます。
もう一つのポイントは、どのようなタイプのレインウェアを選ぶかという点にあります。レインウェアは、上着とボトムスが分かれているセパレートタイプや、頭からかぶるポンチョタイプがあります。初心者は、前者のセパレートタイプを選びましょう。ポンチョタイプも時と場合によりとても便利で使い勝手が良いのですが、足が濡れてしまうので危険を伴うことがあります。「足ぐらい濡れてもそれ程問題じゃないでしょ」と思うかもしれませんが、足が濡れると冷えるだけでなく、水を吸って重くなり、動作に支障が出て大きな怪我を招く恐れがあります。それでもポンチョタイプを選ぶのなら、別途防水性と透湿性のあるズボンも購入しましょう。
ストームクルーザー ジャケット Men’s
ここからは、初心者が一着目に購入するのにおすすめのレインウェアをご紹介していきます。まず初めに紹介するのが、モンベルの「ストームクルーザージャケット」です。モンベルのレインウェアの魅力は、機能の割りに安価である点です。レインウェアとして抑えておきたいポイントはそつなく抑えつつ、初心者でも手が出しやすいリーズナブルな価格帯のレインウェアを豊富に揃えています。安心のゴアテックス性でありながら柔らかな着心地を実現しており、動きやすいのも嬉しいポイント。カラーバリエーションも充実しているので、選ぶ楽しみも味わえます。
Tsurugi Lite Jacket
二つ目にご紹介するのが、ティートンブロスの「ツルギ ライト ジャケット」です。前面の斜めを走るファスナーは類を見ないデザインで、ミニマルな作りながら実用にも適した高スペックな一着として、初心者に限らず幅広いハイカーから人気を集めています。サイズもXSからXLまで取り揃えており、レディースでもメンズでもいけるユニセックスなレインウェアです。カップルやご夫婦でお揃いにしても様になりますよね。こちらはゴアテックスではなく、新素材として近年注目を集めている Polartec NeoShellという素材で作られています。それゆえに、Mサイズで250gという驚きの軽量化を実現しています。
ベータ LT ハイブリッド ジャケット メンズ
最後にご紹介するのが、アークテリクスの「ベータ LT ハイブリッド ジャケット」です。素材にはゴアテックスを使用しており、デザイン性・耐久性・動きやすさにおいて非常に高い評価を得ています。周辺の視界が良好になるようにデザインされたフードや、わきの下に入ったマチなど、雨天の中で行動するときのストレスを最小限に減らす工夫が随所に凝らされています。価格は6万円弱とかなり高めではありますが、それだけの価値がある一品と言えるでしょう。
レインウェアを買って念願の山デビューしよう
いかがでしたか?登山において、レインウェアがいかに大切か分かっていただけたかと思います。登山用のウェアやギアは、種類や情報量が多くて初めて購入するときは迷ってしまうもの。レインウェアにおいて、日常用と登山用ではまったくの別物と頭に入れておきましょう。天候が移ろいやすい山において安全に登山を行うには、全天候に対応できる万能なレインウェアが不可欠なのです。さっそくレインウェアを手に入れて、登山デビューしてみてくださいね!
※記事の掲載内容は執筆当時のものです。