初めての登山。必ず揃えたい登山道具とは?
目次
アウトドアショップの店頭にはさまざまな登山道具が並んでいますが、なかでも「三種の神器」と呼ばれるのが「登山靴」「ザック」「レインウェア」。これから登山に挑戦してみたいと考える初心者の方は、手持ちのスニーカーやリュックサック、雨ガッパで代用できるのでは?と考えがちですが、登山専用のものを選ぶと快適性や安全性が全く違います。今回は、登山の「三種の神器」の選び方を詳しくご紹介します!
必須道具その1:足を保護し、歩きやすくする登山靴
引用:pixabay.com
登山道は街中のアスファルトの道路と異なり、路面が岩や木の根っこなどでデコボコしています。また、天候によっては水たまりやぬかるみもありますし、なんといっても平坦ではない傾斜のある斜面を長時間に渡って昇り降りする点が普段とは違います。
登山用のシューズは一般的なスニーカー等に比べて靴底が硬く溝が多い造りになっており、高いグリップ力で斜面を捉えやすくしています。このことによって、山道でも疲れにくく、歩きやすくなっています。
メイン素材: 合成皮革
ソール素材または裏地: 合成底
履き口:33cm/筒丈:12.5cm(計測サイズ26cm)
靴幅: 3E
また、登山靴は防水性能が高くなっており、急な雨やぬかるんだ地面を歩く際にも安心です。ゴアテックスなど防水・透湿性の高い素材を使ったものを選べば、雨を防ぎながらも靴の中が蒸れずに快適です。
ソール素材または裏地: ゴム
また、合わせて登山用のソックスも揃えておくのがおすすめ。普段用のソックスと比べ厚手で蒸れにくく、靴擦れもしにくくなっています。
素材構成: アクリル・ポリエステル・その他
メンズフリー(25cm-27cm)
必須道具その2:たくさんの道具が入る登山用ザック
引用:pixabay.com
街中で使うカジュアル用のリュックサックではなく登山用のザックを選ぶ理由は、「容量」「フィット感」そして「素材」です。
まず容量ですが、登山にはさまざまな道具が必要になるため、比較的気軽な日帰りハイキングの場合でザック容量の目安は20L〜30Lと言われています。山小屋に1泊する場合だと35L以上の容量が必要です。
例えば下記の35Lザックを見ると、普段使っているものより大きいなと感じるのではないでしょうか。
容 量:35リットル(M)
重 量:本体=1.25kg(M)、レインカバー=77g
このサイズ感だとかなり重そうに感じられますが、登山用のザックは固定用のベルトが付いていたり、人間工学を踏まえた設計になっていたりして、体への負担が少なくなっています。
また、素材の面でも、普段使いのリュックはファッション性重視で重い素材が使われていたりしますが、登山用のザックは大半がナイロンなどの化繊素材が使われているため、軽く、防水性も高くなっています。
防水性が高くなっているとはいえ、やはり万一の雨に備えてレインカバーがついているモデルだとさらに安心です。
収納可能サイズ: 21-30L
必須道具その3:透湿性があり動きやすいレインウェア
引用:pixabay.com
初心者だし、雨の降りそうな日にあえて山に行くことはないので、本格的なレインウェアは不要では?と考える方もいるかもしれませんが、むしろ登山道具の中で最も重要なのがレインウェアなのです。
山の天気は変わりやすい、と良く言われますが、出発時には晴天でも急に雨が降ることもあります。雨に濡れて体温が下がると、体力が奪われてしまい思わぬ事故の元になることも!安全のため、夏場でも必ずレインウェアは持参しましょう。
雨だけではなく、急な風や寒さを防ぐためにもレインウェアは役に立ちます。
ビニール製の雨ガッパはコンビニなどで手軽に買えますが、動きにくく、徐々に汗で蒸れてきて不快な思いをしたことのある方もいるのではないでしょうか。登山用のレインウェアなら、防水性と同時に透湿性(ウェアの中の湿気を外に放出する性質)のある素材が使われているので、蒸れることが少なく快適です。また、ほどよいゆとりを持ちつつ体の動きを妨げない設計になっています。
素材構成: ドライテックレイン®2レイヤー[表:50デニール・ナイロン・リップストップ] サイズレンジ:S、M、L
素材構成: HYVENT® GRAY Coated(表:ナイロン100%、裏:ポリウレタンコーティング)
三種の神器以外にも買っておきたい道具
引用:milestone81.com
登山道具の三種の神器をショップに買いに行く際、ぜひ合わせて購入してほしいのがヘッドランプ(ヘッドライト)です。
明るいうちに出発し明るいうちに下山するスケジュールであればライトは不要と考えがちですが、万一遭難したりして日が落ちてしまえば、山の中は真っ暗です。暗い山道で安全に下山するためにも、必ず用意しておきたい道具です。
また、一般的な懐中電灯ですと手が塞がってしまうため、傾斜の急な場所や岩場などでは危険です。ヘッドランプなら両手が空きますし、うっかり落として壊したり、紛失してしまう可能性も少ないです。
小型でさほど荷物もかさばりませんので、ぜひ用意しておいてくださいね。
地図や携帯電話、食料品・水も忘れずに
登山靴・ザック・レインウェアにヘッドランプを購入したら、実際にザックに荷物を詰めてみましょう。
ルートを確認するための地図やコンパス、行動食と呼ばれる食料品や飲料水、タオルなどが必要です。保険証のコピー、簡単な救急用品もあったほうが安心ですね。携帯電話やスマートフォンは写真撮影をしたりGPSデータを記録したりと便利ですが、山やルートによっては電波が入らないこともありますし、バッテリーの消耗は激しくなりがちなので注意してください。
登山に慣れてきたら、調理道具を持っていって「山めし」に挑戦してみたり、テントなどで宿泊してみるのも面白そうです。このあたりは、経験を積みながら徐々に揃えていくのがよいでしょう。
道具を揃えたら、楽しい登山を!
道具を揃えて実際に山に登ってみると、「三種の神器」の重要性を必ず実感できると思います。少々値は張りますが、しっかりしたものを選べば長年に渡って楽しい登山の支えになってくれるアイテムですので、ぜひ納得のいくものを選んでくださいね。
※記事の掲載内容は執筆当時のものです。