ピークハントに飽きたらロングトレイルで山遊び

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2017.04.19

引用:Flickr

登山を覚えたころは、とにかく頂上を目指し、がむしゃらに登るものです。周りの山全ての山頂を極めたい、そんな思いで登山を続けて、しばらくすると、ふと、山頂を踏むことだけが登山なのか?と疑問に思えてきた人もいるのではないでしょうか?

そんな、あなたに勧めたいロングトレイルの山遊びが有ります。ピークハントだけが山じゃない!ときっと思うのでは?

 

そもそもロングトレイルとは何?

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引用:soto

ロングトレイルとは、登山道やハイキング道、林道、古道などをつなぎ合わせた距離の長い自然歩道の事をいい、宿泊しながら、土地の自然や文化、地域の人とのふれあいを楽しむ事全体を表します。世界の中でも、欧米では盛んにおこなわれており、イギリスの農村部を網の目のように走る公共のフットパスや、スペインでは、ユネスコの世界遺産・サンティアゴ巡礼の道、アメリカの全長約3500キロのアパラチアン・トレイルが有名です。

日本では、それほど大規模なロングトレイルコースは存在しませんが、100km程度の手ごろなコースが点在しています。

そんなロングトレイルができるお勧めのコースを紹介します。

 

雄大な北海道の自然を楽しむ 北根室ランチウェイ

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引用:北根室LAUNCH WAY

北根室ランチウェイは広大な共同牧場や酪農家の庭先を通る歩く道で、放牧地を横断するマンパス(人のくぐり戸)も楽しみの一つ。マンパスとは、牛は通さず人だけを通すゲートの事で、色々な形状があり、それぞれ通り方があり、知恵を絞って通り抜ける一種のゲームみたいで意外と楽しいイベントです。くぐりくけたり、股越したり・・・。

国立公園等の規制のある場所を除き、さまざまな標識が必要最低限設置してあります。
標柱、矢印マークなど形状は色々ですが、色はエンジ色に統一されていますので確認して歩きましょう。でも、標識だけに頼らず地図は必ず持つことが大事です。

なだらかな根釧台地の丘陵地帯などの登山道からなっているとは言え、登山道は標高800m近くを歩きます。通常の登山と同じ心構えと装備を用意するようにしましょう。

全体で70kmに及ぶ長いトレイルコースですので、宿泊の事も考えておかなければなりません。コースには、ビジネスホテルや民宿、キャンプ場もあるので、テントを持って、キャンプ場では、テント泊、無ければ、民宿などを利用してもいいですね。

北海道には登りたくなる山がたくさんあります。大雪山旭岳、トムラウシ山、知床の羅臼山などなど、しかし、あえて登らず山の遠景や自然を楽しみながら、のんびりと広大な北海道で時間を気にせずフィールド歩く、そんなぜいたくな山遊びをしてみたいですね。

 

悠久の歴史を感じる 塩の道トレイル

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引用:塩の道トレイル

塩の道トレイルは、日本海に面する新潟県糸魚川市から長野県の中信松本市までに及ぶ全長120kmの道です。8市町村にまたがるこのロングトレイルには数々物語や名所が有り、歴史を感じ、大自然に癒され、温泉に浸り、土地の食べ物を頂く、そんな大人の山遊びが楽しめます。

そもそも、塩の道という名前の由来は、その昔、塩や海産物を内陸に運ぶのに使われた道のことをいい、コースには数々の歴史的な史跡が残ります。特に小谷村の千国越え(ちくにごえ)コースには、昔のままの古道は、石仏や史跡が多く、往時の面影を色濃く残し、見学施設や地元のおもてなしを楽しめます。コース最後の百体観音で旅の無事を感謝しましょう。

塩の道は、北アルプスの大展望の中、歩けるコースがたくさんあります。それぞれのコースを少しずつ踏破しながら、温泉に浸かるなり、森林のキャンプ場でマイナスイオンの中テント泊をするなり、日本の良さを再確認しながら山遊びが楽しめるロングトレイルコースです。

 

厳しい修験道の道 国東半島峯道ロングトレイル

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引用:国東半島峯道ロングトレイル

みなさんは、修験道(しゅげんどう)というのはご存知でしょうか?修験道は、山へ籠もって厳しい修行を行うことにより、悟りを得ることを目的とする日本古来の山岳信仰が仏教に取り入れられた日本独特の宗教で、テレビなどで白装束の山伏がホラ貝を吹きながら山で修業をしている姿を見たことが無いでしょうか?まさにアレです。ですので、わざと危険な箇所を選んで、山岳を踏破するようなコースが多いのが特徴です。

そんな修験道の山岳の中でもトレッカーに人気なのが、九州大分の国東半島で古くから行われてきた修験道のコースをベースに、登山道や、自然歩道を加えた、一般トレッカーのために整備されたトレイルコースです。修験道のコースらしく、切り立った岩や、急な鎖場などもあり、危険な箇所がいくつかありますので、今まで培った登山技術が試されるコースですので、登山経験者の方はワクワクしてしまいますね。

そんな、厳しい道ですが、危険な箇所ばかりではありません。峻嶮な岩山の里に広がる田園風景は、まさに日本の原風景とも言える里山の姿を残しており、また、神社仏閣も点在し、失われかけた日本人の魂に触れる旅になるのでは?

 

 

山遊びはたくさんありますが、ロングトレイルは多くの経験と体力を必要とし、ピークハントに飽きた、登山経験者の方にピッタリのアクティビティと言えます。自然や史跡だけではなく、地元の人とのふれあいも有り、楽しみは無限大です。一つのトレイルが終わった時には、もう一つ大きくなった自分に出会えることでしょう。

 

※記事の掲載内容は執筆当時のものです。