オクトスの登山用テントを検証!!性能は?価格は?
オクトスという登山用品メーカーはご存知でしょうか?
1985年より登山用ザックを作り始めた割と古い日本のメーカーで、自社開発製品の製造販売や、輸入品の販売なども行っています。
直販が主で、登山用品店で見ないので知らない方も多いと思いますが、しっかりとした商品でありながら、リーズナブルな価格で定評があります。
そんなオクトスの登山用テントをチェックしてみましょう。
アルパインテント1人用~4人用
フライシートが付いたオーソドックスなダブルウォール登山用テントです。1人用から4人用までラインナップされていますが、ここでは1人用をチェックしてみましょう。
このテントの特徴は、出入り口を横にして、前室を台形にする事により、荷物を置くスペースを広くしているところです。ここは、荷物や靴を置いておく所で、ここが狭いと、室内に荷物を置くことになり、居住スペースが狭くなってしまいます。また、雨の日などは、前室で調理などを行う事になりますので、広ければ広いほど快適になりますので、これはポイント高いですね。
しかし、本体+フレーム+フライシートの重量が1,597gと、重い事がちょっと気になります。
重量は、登山用品としては非常にウェイトが高いポイントで、トップクライマーは、1gを減らす事に必死になります。たとえば、メモ帳は表紙を破り捨てる、鉛筆は短く切って持っていくなどなど。
ここまで極端ではなくとも、やはり、ザックの中の重さはできるだけ軽くしたくなるものです。
重量を、他メーカーと比較すると、アライテントの同コンセプト製品のエアライズ1は1360g、モンベルステラリッジ テント 1型は1260gなので、重量だけを見ると見劣りがしますが、オクトスのテントは、前室を広くし快適性を重視した結果このように重量に差が出たのでしょう。
ULシングルウォールテント1人用~2人用
オクトスには、軽量に重点を置いたシングルウォールテントがあり、1人用と2人用のラインナップがありますが、ここでも1人用をチェックしてみます。
シングルウォールテントは、フライシートが無いため、その分軽量になっていますが、その反面、結露が出やすい、前室が無いので居住スペースが少なくなるなどの欠点があります。
オクトスのシングルウォールテントの特徴は、軽量性と設営・撤収の容易さを両立するインナーポール方式であることです。
本体+フレームの重量は938gと、なんと1kgを切っています。これは、他メーカーとの比較でも群を抜いており、アライテントX-ライズ1は1400g、モンベルX-TREK マイティドーム 1型は1190gと、完全にオクトスULシングルウォールテント1人用に軍配が上がりました。やはり、インナーポール式であることが功を奏しているのでしょう。
ただ、他社との比較で大きく違うのは、本体にモンベル、アライテントそれぞれゴアテックスファブリックを使用しているところです。ゴアテックスを使用することにより、透湿性を大幅に向上しており、ナイロンを使用しているオクトスは性能的には劣りますが、価格は断然安くなります。
実際に使用している方のレビューを見てみると、やはり、この軽量であること、インナーポール方式の設営が簡単な事で高評価のようですね。
他社との価格比較とユーザーの評価
オクトスの製品と他社との価格比較をしてみます。
ダブルウォールテントで比較してみると、
オクトス アルパインテント1人用 \23,886
モンベル ステラリッジ テント 1型 ¥36,500
アライテント エアライズ1 \39,000
シングルウォールテントで比較してみると、
オクトス ULシングルウォールテント1人用 \33,907
モンベル X-TREK マイティドーム 1型 ¥52,300
アライテント X-ライズ1 \49,000
ですので、それぞれ1.5万円以上も安いことになりますので、価格は断然、オクトスに軍配が上がることになります。
ユーザー評価としては、やはり、コストパフォーマンスに高評価のようですが、いわゆる安かろう悪かろうという批判的なレビューは無いようで、性能的には合格点でリーズナブルという点が大方の評判です。ただ、店舗に置いていない事や、他のメーカーに比べるとユーザーが圧倒的に少ないので、初心者は二の足を踏んでしまうのが、現状のようです。
登山において、テントの設営撤収は段々面倒になっていきます。何日も縦走するような場面では、これに時間がとられると、日程の問題にもかかわってきます。
また、重量はそのまま肩にかかってきて、少しずつジャブのように体の疲労になって出てきて、最悪の場合、事故、遭難となっていきますので、1gともおろそかにできません。
以上のように、重量、設営撤収の容易性は大きなウェイト占めるポイントですが、なんといってもテントは命を守る「家」でも有り、ここでの快適性が、翌日の登山にも影響していきます。慎重に、自分の登山スタイルに合った登山用テントを選ぶようにしましょう。
※記事の掲載内容は執筆当時のものです。