初心者も楽しめるのに、「遭難死者世界一」!?魔の魅力を持つ谷川岳とは?

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2018.04.02

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引用:TripAdvisor

日本百名山にも選ばれている、群馬県の谷川岳。この山は初心者から上級者まで楽しめる登山スポットとして、毎年多くの登山客が訪れます。また、ロッククライミングやバックカントリースキーのスポットとしても大人気です。

そんな谷川岳、実は「遭難死者世界一」の山としてギネスに認定されている一面もある変わった山。初心者でも登れるのに、遭難死者数世界一とは一体どういうことなのでしょうか?今回はそんな谷川岳についてご紹介していきます。

 

谷川岳とは?

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まずは谷川岳の概要からご紹介していきましょう。谷川岳は、群馬県と新潟県の県境に位置しています。標高は1,977mで、二つの頂上をもつ双耳峰として知られています。

年間4万人もの登山客が訪れる大人気登山スポットである一方で、一ノ倉沢をはじめとする難易度の高い岩場があることから、ロッククライミングの聖地とも呼ばれています。

 

遭難死者世界一の人喰い山

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標高2,000m未満。初心者でも登山できるこの山が、一体なぜ人喰い山と呼ばれるようになったのでしょうか。それは、谷川岳が持つ独特の気象と厳しい岩場に由来しています。

この谷川岳は中央分水嶺に位置して降り、天候の変化が急激に起こる気象状況にあります。登山やクライミングにとって、予期できない気象状況ほど怖いものはありませんよね。これが谷川岳の難易度を引き上げている要因の一つです。

二つ目の要因は、非常に難しい岩場がいくつも存在している点です。特に一ノ倉沢は有名で、その絶壁で命を落とすクライマーが非常に多くなっています。ただ難易度が高いだけならまだしも、難易度の高い岩場が次々と続くのも難点の一つ。どんどん体力を削られてしまいます。その上天候が悪化するとさらに難易度アップ。

こうして、統計上2012年までで805名もの遭難死者が出てしまっているのです。これは8,000m級の14座で発生した遭難死者合計637名を大きく上回っており、いかに谷川岳が難易度の高い山であるかがわかります。

 

谷川岳へのアクセス

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谷川岳へ向かうには、上越新幹線「上毛高原駅」で下車し「谷川岳ロープウェイ」行きバスに乗るのがおすすめです。そこからおよそ50分で登山口ともなるロープーウェイ乗り場へと到着します。

 

必要な装備

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このように、非常に天気が変わりやすく岩場も多い谷川岳。登山に向かう際には、「これは必要ないかな?」と思うアイテムでもまさかの事態を考えて本当に必要ないかどうかを熟考する必要があります。

特に服装については、必ず悪天候を想像して準備をするようにしてください。想定以上の食料品を持っておくことも重要です。

 

持っていってよかったもの

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谷川岳を登る際には、「一枚多めのアウターと一本多めの水分」を持って行くのをおすすめします。登山はどの山でもいつ何が起こるかわからないものですが、特にこの谷川岳は予測不可能!急な天候の変化に対応できるようにしておくと、より登山を安心して楽しめます。自分が「これくらいあれば大丈夫かな。」と思った分より一つ多めの装備を心がけてください。

 

難易度

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難易度はズバリ最高レベル!確かに初心者さん向けのコースもありますが、中級者さん以上のルートへ行くと急に難易度が上がります。初心者ルート以外を行く際には、必ず自分のレベルがあっているかを考えて挑戦しましょう。

 

混雑している時期、空いている時期

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谷川岳は、一年を通して多くの登山者が訪れる名山です。しかし、やはり難易度が高いことから冬場は比較的オフシーズンと言えます。逆に紅葉の季節は渋滞もできるほどのハイシーズンとなっています。

 

おすすめの登山ルート

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谷川岳の登山ルートは、通常登山の場合とロッククライミングルートの場合とで異なります。ロッククライミングルートに関しては、非常に経験豊富なクライマーでも命を落とすルートですので、経験と覚悟のある方のみチャレンジするようにしてください。今回は特に初心者さんにおすすめのルートをご紹介します。

 

初心者向け!【天神尾根コース】

初心者さんでも登れる、天神尾根コースをご紹介しましょう。こちらは「谷川岳ロープーウェイ」を利用して標高1,319mまで登り、その後登山を始めるルートとなっています。
ロープーウェイを降りてからは、天神峠、熊穴沢避難小屋、天狗の留まり場、天神ザンゲ岩、谷川岳肩ノ小屋、トマの耳、オキの耳1,977mと通過する、およそ2時間半の登りルートです。

別ルートの下山では一気に難易度が上がってしまいますので、初心者さんの場合は、下山も登ってきたルートをそのまま逆に降っていくことをおすすめします。

こちらのルートは大変人気が高く、ハイシーズンには渋滞もできますので、余裕を持って登山するようにしてください。

 

人喰い山でも大盛況の魅力的な山!

谷川岳は、人喰い山と言う通称がつけられていても毎年多くの登山客が訪れる大人気スポット。それだけたくさんの魅力溢れる山だという事がわかります。ぜひ多くの人に訪れてほしい名山ですが、登山する際にはしっかりと自分のレベルに合わせて登山を行い、人喰い山に食われてしまわないように注意しておきましょう。

 

 

 

※記事の掲載内容は執筆当時のものです。