秋の登山の服装は、こまめな切り替えが大切

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2018.10.23

引用:photoAC

紅葉の季節は見ごたえがたっぷりの秋登山。涼しく、登山しやすい時期ですね。しかし、秋登山の恰好は、夏や冬と違い、なかなか難しいところです。そこで重ね着の基本やマストアイテムであるフリースなど、秋の登山でおさえておきたい服装の考え方を説明します!

登山の服装の基本は「重ね着」にあり

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引用:ぱくたそ
登山の服装の基本は「重ね着」となります。汗をかいたり、急激な気温の変化が発生する登山では、いかにうまく「重ね着」をするのかが、非常に重要なポイントとなります。

そして「重ね着」は、以下の3層構造で形成されています。
1.ベースレイヤー(下着)
2.ミッドウェア
3.アウター

3層構造と言うと、何か立派なもののように感じますが、日常生活の服装の「重ね着」と基本的な部分は何ら変わりがありません。
下着を着て、その上にシャツを着て、最後にジャンパー等のアウターを着る、という日常生活の「重ね着」とやっていること自体は一緒です。ただし登山では、これらを適宜脱いだり着たりを繰り返すことになります。

ベースレイヤー(下着)とミッドウェアは速乾性重視

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引用:ぱくたそ
登山の3層構造の、①ベースイレイヤー(下着)と②ミッドウェアは速乾性が重視されます。登山は汗を大量にかきます。汗といかにうまくつきあうか、ここが登山の服装の最大のポイントと言っても過言ではありません。

まずベースレイヤー(下着)が流れ出た汗を吸収しますが、日常的に着ている綿の下着で登山をするのは非常にリスクがあります。なぜかと言えば、綿は汗をよく吸う反面、肌にピタッとくっつきやすく乾くのが遅い、そして重くなる、という欠点を有しています。
それ程汗をかかない日常生活では、綿の下着は肌触りもよく、非常に優れていますが、登山では綿の下着は完全にNGと言えます。

また、ミッドウェアも綿製品はNG。山で時折、日常生活で着ているようなシャツの方を見かけますが、ミッドウェアはベースレイヤー(下着)からしみ出した汗を吸収するので、素材が綿の場合は、綿製のベースレイヤーと全く同じ欠点を有することになります。

登山用のベースレイヤーとミッドウェアを揃えると、1万円を超えてしまうケースもありますが、登山で体を壊しては元も子もないので、両者ともに登山用の速乾性のものを用意すべきです。確かに金額はかかりますが、一度購入すれば日常の衣服に比べて丈夫な作りになっているので、長く着用できますので、最終的にはペイしますよ。

秋のアウターはフリースが非常に便利

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引用:ぱくたそ
夏の場合は、日帰りの軽登山であればアウター無しでも十分なことが多いのですが、秋の登山はアウターは必需品となります。

ただし冬山のようにダウンジャケット等の重装備が必要かと言えば、それ程の防寒具はまだ必要としません。
そんな秋のアウターで便利なのがフリース。汗をかいて休憩の時にちょっと寒いな、と思った時にすぐに着られますし、ダウン等に比べればコンパクトにパッキングもできます。
また登山口までの電車等のアプローチの際に、上着としてもフリースは使えるので、秋の登山はフリースが1枚あると、非常に重宝します。

尚、フリースと一言で言っても、ユニクロ他の日常生活用のフリースもあれば、アウトドアショップで販売しているようなフリースもあります。本来的にはアウトドアショップ等で販売の登山用のフリースが理想ですが、ユニクロを始めとするフリースでも、秋の登山であれば十分な役割を果たすことができます。

冬山登山となると、登山用のフリースが必要となりますが、まだ雪も降ることのない秋の登山では、防寒具として日常生活で利用しているフリースを1着持って行ってはいかがでしょうか?

3層構造を適宜組み合わせることが必須

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引用:ぱくたそ
夏の登山は、速乾性のTシャツ=ベースレイヤーのみで、対応できるケースも多いのですが、秋になると気温も下がってくるので、適宜ミッドウェアやアウターを着たり・脱いだりを繰り返すことが必要になります。

登山の途中で秋の冷たい風を感じながら、汗をかいたTシャツのまま休憩をしていれば、風邪をひいても文句は言えません。また行動開始前は体が冷えないようにアウターまで着ていたものの、行動開始後に急な坂となり、一気に汗をかいて、アウターすら脱がずに汗だくで登山、というのも当然体調管理としてよい影響はありません。

秋の登山は面倒でも、適宜ベースレイヤー、ミッドウェア、アウターの3種類を着たり脱いだりという組み合わせが必要不可欠です。汗をかいた後の休憩時間に、ミドルウェアを着ずにアウターを着てもいいんですよ。移動開始時にすぐ脱げますし。

秋の登山は他の季節と比べると、格段に臨機応変に衣類を組み合わせる必要があります。

登山の服装は、素材は化学繊維等の速乾性のものを着用する、というのは服装以前の大原則となります。

そして秋の登山においては、ベースレイヤー、ミッドウェア、アウターの3種類を適宜組み合わせて、体温調整することが必要不可欠となります。
またアウターには、日常生活で利用しているフリースが充分に利用可能です。冬の登山はしない、という方も多いので、アウターは日常用のフリースがあれば、充分とも言えます。

急に寒くなることがあるので、日常生活においても秋は体調を崩しやすい季節となります。楽しい登山で体調を崩してしまっては、元も子もありません。

秋の登山は他の季節以上にベースレイヤー、ミッドウェア、アウターを適宜着たり・脱いだりして、体調管理に注意したいところです。適切な服装を準備して、醍醐味である紅葉の景色等を楽しみたいものですね。

※記事の掲載内容は執筆当時のものです。