登山!雨の日の危険性と回避策、三大装備レインウェアなど、雨の備え

当サイトの記事には株式会社タナクロのための広告、アフィリエイトが含まれています。
2017.05.08

引用:pakutaso
登山に雨はつきものです。たとえ天気予報が晴れだとしても、常に天候が急変して雨になることは予想して装備は準備します。ところが、登山の計画をしていて、いよいよ決行の日だという時に、その日の現地の天気予報が雨であったり、すでに雨が降っていたりした時に登山中止の決断を下すべきでしょうか。登山初心者であれば間違いなく中止の決断をすべきですが、登山のベテランはどんな決断を下すべきでしょうか。

登山の三大装備のとしてのレインウェア

レインウェア引用:Amazon
登山をするときは常に雨が降ることを想定して準備を整えます。登山の三大装備としては登山靴、ザック、レインウェアと言われますが、必ずレインウェアがその中に入っています。雨が降るということは、体が濡れるということを意味し、体が濡れるということは体温が奪われていくということで、体温を維持できない=死を意味することになります。雨ための装備を持つということはそのくらい重要なことであり、登山のベテランはそのことを十分すぎるほどよくわかっています。

したがって、レインウェアとしての機能については厳密な考えを持っています。レインウェアに要求される機能としては、外からの雨を遮断するための防水性と内部の汗の水蒸気を外へ透過拡散させるための透湿性が二大要求機能です。その他に、内部の熱気を外へ逃がすためのベンチレーション機能やジッパー部などからの水の侵入を防ぐための止水機能なども重要な機能です。また、ザックに携帯するときの軽量性や防風性、木の枝や岩角でレインウェアが破れたりしない強靭性も必要です。

そう考えていくと、レインウェアとしてはまず第一に素材としては防水透湿性を兼ね備えたゴアテックスを選びたいと思いますね。次に、レインウェアのデザインとして、ベンチレーターが付いているか、ジッパー部などが止水仕様になっているか、防水性、強靭性はどうかということで選んでいきたいですね。

雨の日の登山の危険性とその回避策

20_2_20170426引用:eiganokai.blog.fc2.com
北アルプスでの遭難事故からの分析を踏まえると、雨などの悪天候時の危険性は①下界では信じられないほどの濃い霧が発生し、足元も見えないくらいの視界不良の中で道を見失い、現在位置もわからなくなりパニックになってしまう。②パニック状態で闇雲に歩き回って遭難してしまう③歩き回った疲労で体力を消耗し、濡れた体から夜の冷気が急速に体温を奪い、低体温症になり、やがて凍死してしまうというような経緯が想定されます。

これを防ぐためには、①遭難したと自覚したら、パニックにならない。パニックを自覚したら、その場で自分の行動を禁止する。②雨が上がり、霧が晴れたら、冷静に自分の体の状態を確認し、移動が可能ならできるだけ尾根を目指し、上に戻る。③装備としては、下着を始め、衣類は化繊系の速乾性のものを選んでおく。ビバーグがありうるので、ツェルトなどを必ず携帯する。ということが大切です。

その他にも、遭難回避の3原則というものがあります。①自分の能力を過小評価する。②危険を予測する。③金で買える安全は買う。もう少し詳しくいうと、①はコースの技術的難易度や歩行時間などに対する疲労度や背負える装備の量など自分の限界は思ったより下にあるものです。②は行動中は常に危険の存在を予測することが必要になります。③は装備や旅行日程など、お金で買える安全は積極的に買いましょう。

登山は中止すべし!雨などの悪天候は危険!

20_3_20170426引用:sangakujro.com
雨の日などの悪天候ではたとえ登山のベテランでも遭難の危険とは常に背中合せです。装備を万全にし、必ず登山届けを提出し、ビバーグなどの遭難シミュレーションと訓練を実施したとしても、それは遭難した時に救出される確率を高めるものであって、遭難そのものの確率を下げるものではありません。本当の登山のベテランであれば、悪天候などにより遭難の可能性が明らかに高まっているのに、あえて登山決行の判断はしないものでしょう。

登山の目的はあくまでも「無事に下山すること」です。もちろん、大自然の中に身を委ねて、美しい景観、雄大な山並み、荘厳な朝焼け、夕焼けを見たいということはあります。しかし、最終の目的は「無事に下山すること」なのです。したがって、最初からリスキーな行動は選択肢にすら入らないのです。登山技術の練磨、登山装備の充実、登山計画の綿密な立案、登山計画書の提出などは、最終目的の「無事に下山すること」を確実に実現するためなのです。

たとえ雨になっても大丈夫な装備はしますが、最初から雨などの悪天候がわかっているのなら、登山中止の決断を下すのでしょう。「勇気ある撤退」とは違いますが「勇気ある決断」ではあると思います。

雨などの悪天候では登山は中止の決断をしよう

登山の計画をしていて、いよいよ決行の日だという時に現地が雨か雨の予報が出ていると登山を中止するか決行するか悩むところだと思います。しかし、ここは勇気ある決断をしましょう。今回中止しても、またの機会があるのです。遭難の危険性が高まっている時には勇気を持って計画を変更しましょう。それが正しい決断です。

また、晴れ予報の日でも必ず防水透湿性を兼ね備えたレインウェアを準備してください。
「そんなことを言われても、買い揃えるにはお金もかかるし…」と心配になってしまう初心者の方は、中古の登山用品を探してみてください。
たとえば登山用品の買取サービスを運営しているマウンテンシティでは、一部の店舗で中古の登山用品の販売も行なっています。
こうしたお店を上手に利用して、安全な登山を楽しんでくださいね。

※記事の掲載内容は執筆当時のものです。