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引用:pixabay.com
夏山シーズン、時々ニュースで「〇〇山で男性が遭難しました、捜索活動に山岳救助隊が~」と報道される時があります。毎年このような報道がなされる中、その捜索費用は誰が負担するのか気になっている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
今回は山岳救助でかかる気になる費用を調べてまとめてみました。
行方不明者捜索の費用は誰が負担するのか?
海や山で行方不明や遭難した時にその費用負担は誰が賄うのか、不思議に思ったことはないですか?そしてその費用は一体どれくらいかかるのか?疑問に思ったことはないでしょうか?
もちろん、趣味の登山などで遭難してしまったり災害に巻き込まれたりすると、ご自身だけでなく、家族や関係者にも心配や迷惑を掛けることであり、あってはいけないことなのですが、長い時間雨が降り続いたり、前触れもなく火山が噴火することもないとは言い切れません。その場合を含めて、海と山での捜索費用の違いを知っておいてもいいのではないでしょうか?
今回はケースごとに遭難時の費用がいくらくらい掛かるのかを調べてみました。
海で遭難した場合の費用は?
最初に、海で遭難した場合の費用負担から調べてみました。本格的な夏が始まる前に、山にも海にも行く人が増えることでしょう。知っておいて無駄ではありません。
海で遭難して、捜索に出た場合の費用は無料です。なぜ無料かといいますと、海上での捜索に当たる組織は「海上保安庁」にあり、公の機関が捜索の担当になります。そのため何人当てられても、船を何艘出されても、基本的に捜索費用は無料となります。
ここでのポイントは、海の場合は海上保安庁という「海上を守る公の組織」が動いてくれること。
これを覚えておいてください。
山で遭難した場合の担当官庁は?
さて、海の場合は海上保安庁が捜索に当たるとお伝えしました。次は山で遭難した場合、最初にどこが捜索に当たってくれるのか?と、その費用負担はどこへ行くのかを見てみましょう。
山で遭難した場合、初動捜索の基本は「山岳救助隊」が担当するとありました。山岳救助隊の管轄は「消防庁」になりますので、全国の消防本部や消防署の管轄、となります。ここの隊に発見されれば捜索費用は無料です。つまり、海も山も公的機関が捜索して発見されれば、費用負担は税金から支払われる事になります。
ただし海と山の違いは、山の場合、設置はあくまでも当該自治体次第であり、山岳地帯を抱えている自治体でも設置していないところは多く、山岳救助を消防単位では行っていないところもあるのです。また、消防署によって常設隊もあれば、遭難時のみの臨時編成となっている隊もあり、その実体は千差万別なのです。
では山岳救助隊のない自治体での捜索は誰が?
山岳救助隊のない自治体で、例えば遭難事故があった場合、警察庁の山岳警備隊もその籍を担う事があります。大規模な火山の噴火では自衛隊が出動することもあります。またその時は地元の山岳会のボランティアと協力して、捜索に当たることがあります。陸からはこうして、民間の山岳会や民間人が捜索に協力することがあります。
この民間の捜索時には捜索費用が掛かります、山の場合、ここで初めて費用が発生するのです。例えば民間の山岳会に協力を依頼して、捜索に当たってもらった場合の費用は、一日一人あたり2万円~3万円、150人規模で捜索してその中の10%が山岳会の方だとすると、一日で最低でも30万円ほどかかる計算になります。これが日増し計算になるので6日間の捜索だと180万円程となります。
陸だけでなく空からの捜索にも費用はかかる
山岳救助で忘れてはいけないのは「ヘリコプターでの捜索」です。山岳救助隊が自前でヘリコプターを持っていて、捜索時にこのヘリコプターが使えれば費用負担はないのですが、高額な維持費用のかかるヘリコプターを持っている山岳救助隊は少なく、多くの場合は民間の業者に頼む事になります。その場合の費用ですが、1日3時間ヘリコプターを飛ばして150万円程、6日続けて飛ばしたら900万円の費用がかかる計算になります。
だから遭難しない万全の準備を!
海と山での遭難時の費用について調べてみました、いかがだったでしょうか?山で遭難したらとんでもない費用が請求されると噂にありましたが、今回の記事にあるようにその実体を理解して頂けたのではないでしょうか?
このような費用は例えば遭難者死亡の場合でも発生し、ご遺族にその請求が届きます。思いがけない事故に続き、莫大な費用負担はとても負担となります。
ほかの記事でも何度かお伝えしていますが、登山を楽しむためには、事故のない・事故に合わないための万全の準備が大切です。
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