高知県の西端に位置する柏島周辺は、たくさんのサンゴ礁と多種多様な魚が泳ぐ姿が見られる美しい海で知られています。海底にくっきりと船の影が映るほどの抜群の透明度の高さから、「宙に浮かぶ船」で有名なイタリアのランペドゥーザ島に例えられることもあるほどです。そんな柏島のすぐ近くに位置する「竜ヶ浜キャンプ場」に、5月の連休を利用して行ってきました!
とにかく海が近い!運がよければ猿にも会える?!
竜ヶ浜キャンプ場の特徴といえば、何といっても海が近いことです。キャンプ場へ至る県道43号線からの眺めは、美しい海に思わず息を飲むほど。到着前から気分が盛り上がります!テントサイトから竜ヶ浜へは徒歩1分足らず。浜にはベンチにするのにちょうど良さそうな流木が置かれていて、とても良い雰囲気です。夜になれば、テント内にいても波音が一晩中聞こえてきます。
キャンプ場から柏島へは約2km
キャンプ場から柏島へは約2km、クルマで数分程度です。キャンプ場のある大月半島と柏島は二本の橋で結ばれており、一見、どこからが島かよく分からないくらいの近さです。
キャンプ場近くの竜ヶ浜は石がゴロゴロしているので、小さなお子さんなどは柏島新大橋手前の海水浴場のほうが遊びやすそうです。5月の海はまだ冷たかったですが、脚まで水に浸かり、ヒトデなどの生物を観察することができました。
近くに「大堂お猿公園」
滞在中、テントサイトのすぐそばで猿を何匹も見かけました。近くに「大堂お猿公園」がありますが、このあたりは元々野猿が多く住んでおり、餌付け場としてお猿公園が設けられているそうです。ときには、竜ヶ浜キャンプ場を利用するキャンパーがテント外に出しっぱなしにしていた食材を持っていってしまうこともあるのだとか。野生の猿を間近に見られることはめったにないので、貴重な経験でした。
快適な設備・サイト
竜ヶ浜キャンプ場の設備やサイトは、快適です。
設備
竜ヶ浜キャンプ場は2012年にオープンしてから6年ほどと比較的新しく、テントサイトはもちろん、ウォシュレット付きのトイレや温水シャワー・炊事場などの水回りの設備もとてもきれいで快適です。管理がきちんと行き届いている印象です。テントサイト利用者はシャワー無料という点も嬉しいポイントです。
飲み物の自動販売機のほか、氷の販売機も備えられていました。最寄りのコンビニまでは少し距離があるので、特に夏場は助かりそうです。
また、コイン式の洗濯機・乾燥機もあります。連泊するキャンパーにとっては持っていく着替えの量を減らすことができ、便利です。
サイト
テントサイトは全て板張のデッキサイトになっています。15あるサイトのうち、1〜7まではそれぞれ独立したデッキになっていてプライベート感が保てます。8〜15は大きなデッキを区切ってある形で、大人数で訪れた場合はこちらに隣り合わせでテントを張ると良さそうです。
デッキサイトなので、ペグは使わずにデッキに設置されているフックを利用して設営します。こういう形のサイトは初めてだったのでちょっと戸惑いましたが、床面が平らなため寝心地が良く、雨が降ってきてもドロドロになることもなく快適でした。
柏島ではマリンレジャーが楽しめる
今回の主目的はずばり、柏島でのマリンレジャーです。まだスキューバダイビングはできない年齢の子どもにきれいな海の中の世界を見せてあげられればと思い、クリアカヌーに挑戦しました。
クリアカヌーは船底が透明になっていて、自分でパドルを漕いで海の上を進みます。まずは陸上でパドルの動かし方を教わり、ボートでサンゴや魚が観察できそうなスポットまで移動します。そこでボートからクリアカヌーを海面に下ろし、カヌーに乗って漕ぎ出します。
カヌーはコツを掴んでしまえば意外と簡単
パドルを使ってカヌーを操作するのは、コツを掴んでしまえば意外と簡単です。バランスを崩してひっくり返ったりしないかな?と少し心配でしたが、普通に座って漕いでいる分には全然怖い感じはありませんでした。
どんな綺麗な海の世界が見えるだろうと楽しみにしていたのですが、残念なことにこの日は、一年のなかでもここまで濁る日はなかなかないというくらい海の濁りが激しい日だったそうです。海の浅い場所ではいろいろな形のサンゴが観察できたり、泳いでいる魚の影がちらほら見えたりはしましたが、話に聞いていたような透明度はあいにく味わえませんでした。ゴールデンウィークの頃はプランクトンが増える時期でもあり、まれにこういうこともあるようです。
でも、カヌーを漕ぐ体験そのものが期待していた以上に面白く、キャンプ場のある竜ヶ浜のあたりでどなたかが三線を演奏している音が聞こえてきたりして、思いがけず、海上でゆったりとリラックスしたひとときを味わうことができました。
柏島の海は10月頃が最も透明度が高い
柏島の海は10月頃が最も透明度が高く、良いときだと30mを超えることもあるそうです。透明度30mといえば沖縄の離島並みで、四国にそんな海があるとは知らなかったという人も多いのではないでしょうか。10月といえばキャンプをするにも気持ちの良い季節なので、次回はぜひ秋頃にまた訪れてみたいなと思います。
柏島では、スキューバダイビングやシュノーケリング、今回体験したグラスカヌーのほか、SUPやシーカヤック、釣りも楽しめます。海水浴以外にもさまざまな海の楽しみ方が広がっている点が大きな魅力のひとつだと感じました。
ファミリーやペット連れなど幅広い客層
竜ヶ浜キャンプ場は、一部のサイトでペット可となっています。今回も実際にペットを連れて利用されている方がいらっしゃいましたが、デッキがサイトごとに分かれていることもあって特にペットの気配などが気になることはありませんでした。ペット連れの方もそうでない方も、お互いに快適に利用できてとても良いと思います。
ファミリーやペット連れのほか、友人同士のグループ、バイクのツーリングで来られている方などさまざまな方がいらっしゃいました。
夏になると、やはり海水浴やダイビングなどを楽しみに来られる方が多いようです。
交通アクセス
高知県幡多郡大月町にある竜ヶ浜キャンプ場へは、高知市内からクルマで約3時間、愛媛県松山市からもクルマで約3時間かかります。そのためか、連泊するキャンパーが多く、日帰りやデイキャンプのみの利用は比較的少ないようです。今回はゴールデンウィーク中ということもあって、駐車場には四国4県以外にも関西・中国地方のナンバーのクルマも見られました。
買い出し
キャンプ場からクルマで20分ほどのところにコンビニと道の駅がありますが、食材などまとまった量の買い出しをするならさらに先の宿毛市内まで行く必要があります。今回、私たちは愛媛県から向かったので、高知県との県境・愛南市にあるエーマックス愛南店に立ち寄りました。こちらはスーパーとドラッグストア・ホームセンターが合わさったような大規模店舗で、キャンプに必要なグッズや食材も豊富に揃い、便利です。
キャンプ場情報
竜ヶ浜キャンプ場
〒788-0343
高知県幡多郡大月町柏島1001-1
TEL&FAX:0880-76-0607
http://ryugahama-camp.net/
ぜひまた訪れたい!次回は秋?
実は柏島を訪れるのは今回が初めてではなく、海がとても綺麗という評判を聞いて以前にも立ち寄ったことがありました。その時、まるで沖縄や海外のリゾートのような青く美しい海に感動し、次はぜひ泊りがけで来たいねということで今回のキャンプとなりました。あいにく、透明度の高い海を満喫することはできませんでしたが、次回はぜひベストシーズンと言われる秋にまた来てみたいと思います!