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山はいつでもそこにあり、登山ガイドを頼めば、安全に登山をすることができますが、自分で登山計画を立てて自分の力で登りたいですよね。山の地図を見て、地形を読んで自分に合った登山計画を立てられれば、山に登っているときだけでなく、計画段階から山を楽しむことができるでしょう。
そこで、今回は山で必要な地図の種類と地図の基本的な見方を解説します。基本的な見方がわかれば、地図から地形を読むことできますから、きっともっともっと山が楽しくなるはずです。
山の地図の種類 ~登山地図と地形図~
登山で使う地図は、大きく分けると「登山地図」と「地形図」に分かれます。
登山地図には、登山口、途中の山小屋、キャンプサイト、そこまで何時間くらいで歩けるのかなどの最低限必要な登山情報が記載されているため、登山地図を開くとすぐに登山計画を立てられます。どこの山に登るかが決まって登山地図を開けば、登山口、登山ルート、どこに泊まり、いつ出発するかなどがすぐに決まります。
広範囲をカバーしていて、とても便利な登山地図ですが、広範囲をカバーしているということは、詳細な地図ではないというになります。例えば、山で分かれ道に出会い、右に行くべきか、左に行くべきかを判断するとき使う地図ではないのです。そこを補ってくれるのが「地形図」になります。
地形図は、国土地理院が発行している地図で、日本全国をカバーしているスグレモノです。地形図は地域ごとに分かれていて、全部で4,311枚あり、全てをつなげると日本地図になり、
登山のときには、この地形図の25,000分の1の縮尺の地図を使います。25,000分の1の地図では、250メートルが1センチメートルで表されていますから、地図の見方さえわかっていれば、かなり詳細な地形がわかります。
これだけは知っておこう!地図の基本(1)東西南北の読み方
まず初めに知っておかなくてはならないのが、地図の東西南北です。地図があっても東西南北がわからなくては、どこをどう見ていいのか困ってしまいますよね。
地図では、東西南北は上の記号で表されます。
記号の上の尖った先端が北、縦棒の下が南、右側が東、左側が西です。たいていの地図は北を上にして作成されていますので、地図の上が北、下が南、右が東、左が西と覚えておくといいでしょう。
これだけは知っておこう!地図の基本(2)等高線の読み方
等高線というものを知っていますか?
中学校で習った地図の見方を思い出してみましょう。
しかし、普段使わないので忘れてしまったかもしれませから、復習の意味で解説します。
等高線とは、同じ高さの点を連ねて描いた線です。インターネットのグーグルマップなどでは、等高線が描かれていることはほとんどありませんが、紙の地図を見るとぐにゃぐにゃした曲線が太い線や細い線、破線などで描かれています。それが等高線です。
国土地理院発行の25,000分の1の地形図には、等高線として、計曲線、主曲線、第1次補助曲線、第2次補助曲線が記載されています。
主曲線は、5本ごとに太い実線で描かれていて、等高線の間隔は、それぞれ以下のようになっています
- ・計曲線:50メートル
- ・主曲線:10メートル
- ・第1次補助曲線:5メートル
- ・第2次補助曲線:2.5メートル
いかがでしょう、思い出してきましたか?
等高線からの山の峰や谷をイメージする方法
等高線は同じ高さを結んだ線ですから、その線と線の間が狭ければ狭いほど急な斜面になり、広ければ広いほどなだらかな斜面になります。また、線が閉じているところが山のピークです。
等高線が凸状になった部分をつなぐとそこが山の峰の連なりになり、凹状になった部分のつながりは谷になります。
等高線が凸状になった部分と等高線が凸状になった部分に自分で線を引いてみると、山の峰や谷をイメージしやすくなります。
地形図に登山地図の情報を書き込んでオリジナルの地図を作ろう
登山地図には登山ルートの情報が載っていますが、谷や尾根などの細かい地形はよくわかりません。そして、地形図は細かい地形はわかりますが、山小屋やテントサイトなどの情報は載っていません。
そこで、ネットから目標の山の地形図をダウンロードし、地形図に登山ルートの情報を自分で書き入れてみましょう。地形図に登山口や分岐、山小屋の位置、テントサイトの位置を書き込めば、あなただけのオリジナルの登山地図ができあがります。
さらに、方位を知るための磁石が表す磁北は、地図上の真北ではありませんから、磁北の線を書き入れれば完璧です。
できあがった地図を眺めれば、登山に出かける前から、山を歩くイメージが湧いてきて、ワクワクすること間違いなしです。
山をもっと楽しむための地図の見方のまとめ
地図の基本は上が北、下が南、右が東、左が西です。そして等高線が混んでいるほど、険しい登山ルートになっています。
登山地図と地形図の両方を見て、自分の体力に合わせた登山計画を立て、登山を楽しんでくださいね。