キャンプといえば、バーベキュー。でも、いつも同じだと飽きますよね。子供や仲間に「また?」と言われないためにも、キャンプ飯のバリエーションを増やしたいもの。そこで今回は、キャンプでできる「ローストビーフ」の作り方をご紹介します。簡単・手軽にできて、バーベキューより低カロリー♪ 女性にも喜ばれる肉メニューです!定番のダッチオーブンから、湯煎、フライパン、焚火での作り方と、ソースのレシピまで紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
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キャンプでローストビーフを作ろう
ローストビーフって「クリスマスなど特別な日に食べる、ちょっと贅沢な肉料理」「オーブンのような、大型の調理器具がないと作れない」そんなイメージありませんか?でも実はローストビーフって、オーブンだけでなくいろいろな調理法が可能で、とっても手のかからない簡単レシピなんです。表面を焼いて、短時間加熱した後は、基本的に放っておくだけ!限られた道具しかなくてもできますし、ほかの料理を作ったり子供たちと遊んだりと、何かと忙しいキャンプの料理にピッタリなんです。
ローストビーフとは
ローストビーフは牛の塊肉に、じっくりジワジワ、低温で火を入れた肉料理です(低温調理)。表面はしっかり焼かれていますが、中はほんのりピンク色。表面の香ばしさと、肉汁のうまみ、それにハーブのさっぱり感が同時に味わえます。見た目が華やかなうえに、食べ盛りの子供たちや男性陣も満足するボリュームです。しかも脂身が少なく、焼き肉やバーベキューより低カロリー♪ バーベキューで疲れた胃袋にも優しいので、連泊のキャンプにももってこいです。
ローストビーフの材料(4人分)
・牛塊肉…500グラム
・塩、コショウ…各小さじ1
・ニンニク、しょうが…各ひとかけ
・ハーブ…ローズマリー、タイム、ローリエなどお好みで適量
・オリーブオイル…適量
お肉の選び方
ローストビーフの肉は、モモかロースがおすすめです。霜降り肉よりも、油脂が少ない赤身のものを選びましょう。ローストビーフはアツアツの状態ではなく、ほんのり温かいくらいの温度で食べる料理です。脂身が少ない方が冷めても固まらず、おいしくいただけます。
下準備
牛肉の全面に、塩・コショウを降ってすり込み、1時間ほど寝かせておきます。出発前にやっておくとよいでしょう。冷蔵庫やクーラーボックスなどで冷やした場合は、火の通りを均一にするため、調理前に常温に戻します。キッチンペーパーで余分な水分をふきとってから、調理してください。
ニンニク、しょうがは皮をむき、薄くスライスしておきます。乾燥スライスでもOKです。焚き火調理の場合はすりおろし、塩・コショウと一緒にすり込みます。
ダッチオーブンでの作り方
ダッチオーブンはもっとも手間が少なく、キャンプでのローストビーフ作りに最適です。
手順
1.ダッチオーブンに強火でオリーブオイルを熱し、ハーブ・ニンニク・しょうがを入れて、牛肉の表面に焼き色を付けます。全面に焼き色を付けてください。
2.弱火にしてフタをし、何度かひっくり返しながら、5~10分ほど蒸し焼きにします。
3.火を止めて30分~1時間ほど放置し、余熱で火が通ったらできあがりです。
湯煎での作り方
湯煎は一番手がかかりますが、コッヘルとシングルバーナーがあれば作れます。
手順
1.コッヘルにオリーブオイルを熱し、ハーブ・ニンニク・しょうがを入れて、強火で牛肉の表面に焼き色を付けます。アルミ製だと焦げ付くので、焦げ付き防止の加工が施されているコッヘルが良いです。何度かひっくり返して、全面に焼き色を付けてください。肉汁はソースに使えるので、取っておきましょう。
2.焼き色の付いた塊肉を、ぴったりとラップで包みます。巻き終わりを隠すように、二重に包んでください。ラップで包んだ肉をジップロックに入れ、空気をしっかり抜きます。
3.コッヘルにたっぷりの湯を沸かして、ラップとジップロックで包んだ肉を入れ、弱火で5分ほど煮ます。
4.火を止めてコッヘルにフタをし、15分ほど放置します。
5.肉を湯煎から取り出して冷めるまでおき、余熱で火が通ったらできあがり!
フライパンでの作り方
フライパンでの調理は、ローストビーフを焼いた後、そのままソース作りに移れるのが利点です。
手順
1.フライパンに強火でオリーブオイルを熱し、ハーブ・ニンニク・しょうがを入れて、牛肉の表面に焼き色を付けます。全面に焼き色を付けてください。
2.弱火にしてフライパンにフタをし、何度かひっくり返して、10分ほど蒸し焼きにします。フライパンが浅くてフタができない場合は、上からアルミホイルを被せましょう。
3.火を止めて取り出した肉をアルミホイルで包んみ、上からタオルなどで巻いて保温します。そのまま30分~1時間ほど放置し、余熱で火が通ったらできあがりです。
焚き火での作り方
調理器具が何もなくても大丈夫。焚火だけで、ローストビーフが作れます。一番ワイルドな調理法です。
手順
1.焚き火台に焼き網をセットし、牛肉の表面に強火で焼き色を付けます。焼き網がなければ、串に刺して焙ってもかまいません。何度かひっくり返して、全面に焼き色を付けてください。
2.焼き色を付けた牛肉を火からおろし、アルミホイルで二重に包みます。香りづけに、ハーブも一緒に包みましょう。途中ではがれたり穴が開いたりしないよう、しっかりきつめに巻いてください。
3.焼き網を外して、アルミホイルで包んだ肉を焚き火の炭の中に投入。焚き火内で10分~20分焼き、取り出したら、そのまま冷めるまで放置します。余熱で火が通ったら完成です。
おいしいローストビーフを作るコツ
ローストビーフの調理法はさまざまですが、どの方法でも共通するポイントがあります。コツを押さえて、おいしいローストビーフを作りましょう!
焼く前のこと
焼きムラを防ぐため、しっかりと肉を常温に戻してから調理するのがコツです。冷蔵庫などに入れていた場合は、少なくとも1~2時間は常温にさらしておきましょう。
火の調整と加熱時間
表面を焼くときは香ばしく仕上げるために強火でさっと、その後の加熱は弱火でじっくり火を通します。加熱時間は肉の厚みや外気温にも影響されるので、あくまでも目安です。調理用の温度計を使って、温度を測りながら調理すると失敗がありません。
レア:54℃
ミディアムレア:57℃
ミディアム:60℃
ただし、火を止めた後も温度が上昇するので、3℃ほど低い温度にしておくのがコツです。
焼き上がりの見極め
金串を肉の中心まで刺し、10秒ほど待ってから引き抜きます。引き抜いた金串を唇に当ててみて、温かいと感じたらOKです。冷たいと感じるようなら、まだ生なのでもう少し焼きましょう。熱いと感じるようなら焼きすぎなので、すぐに火からおろし、保温をせずに、温度が下がりやすい環境で肉を休ませるとよいです。
火からおろしたあと
アツアツのまま肉を切り分けると、肉汁が流れ出てしまいます。30分~1時間ほど休ませて、肉の中に旨みが分散してから切るのがコツです。また、できるだけ薄く切り分けた方が、やわらかく、おいしくいただけます。
ローストビーフに合うソース(タレ)
定番のグレイビーソースと、バリエーションのタレを2つご紹介します。
グレイビーソース
定番のさっぱりしたソースです。はちみつを入れると甘くなるので、分量はお好みで。
材料
・赤ワイン…100cc
・しょうゆ…大さじ3
・はちみつ…大さじ2
・酢…大さじ1
作り方
肉汁が残ったダッチオーブンやフライパンに、赤ワイン、はちみつ、しょうゆ、酢を加え、中火で5分ほど煮立たせます。半分ほどに煮詰まって、アルコールが飛んだらできあがり。
バターじょうゆ
ちょっぴりコクのある和風ソースです。
材料
・赤ワイン…100cc
・おろしニンニク…小さじ1/2
・しょうゆ…大さじ2
・みりん…大さじ1
・バター…10グラム
・塩、コショウ…少々
作り方
肉汁が残ったダッチオーブンやフライパンに、赤ワイン、おろしニンニク、しょうゆ、みりんを加え、中火にかけます。煮立ったらバターを加えて溶かし、塩・コショウで味を調えたらできあがり。ニンニクが苦手な方は、タマネギでもOK。
わさびマヨソース
焚き火調理などで、肉汁を取っておけなくても作れるソースです。
材料
・わさび…大さじ1
・マヨネーズ…大さじ2
・ニンニク…1かけ
・粉チーズ…小さじ1
・水…小さじ1
作り方
ニンニクをすりおろし、わさび、マヨネーズ、粉チーズ、水を加えて、混ぜ合わせるだけで完成です。
まとめ
キャンプを想定したローストビーフの作り方を、ダッチオーブン、湯煎、フライパン、焚火と、さまざまな方法でご紹介しました。「これなら、わが家のキャンプでもできそう!」というレシピがあったのではないでしょうか?ぜひ参考にしていただいて、次のキャンプにお役立てください!