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御岳山は東京都青梅市に鎮座する標高929mの山で、古くから山岳信仰の山としても知られ、山頂には武蔵御嶽神社があります。
JR青梅線御嶽駅からも近く、比較的交通の便が良いことと、ケーブルカーで途中まで登れるため、気軽に登山に訪れる方が多いのも特徴の一つです。
今回は御岳山の魅力をご紹介します。
御岳山はどんな山?
御岳山は東京都青梅市に鎮座する標高929mの山となり、別名、武蔵御岳山とも呼ばれます。古くから山岳信仰の山としても知られ、山頂には「武蔵御嶽神社」や天然記念物の「神代ケヤキ」などがあり、山麓からは「御岳登山鉄道」のケーブルカーを使って気軽に登ることができます。
御岳山の基本情報
所在地:東京都青梅市
標高:929m
山系:奥多摩
御岳山の特徴は?
御岳山は御嵩登山鉄道のケーブルカーを使って、途中まで登ることが可能で、比較的交通の便が良いため、登山客が多いのが特徴です。ケーブルカーの終点である「御岳山駅」からは、舗装された参道となっており、歩き易いですが宿坊を過ぎると階段が続きますので、トレッキングシューズなどは必須となります。
御岳山へのアクセス
御岳山へのアクセスは、東京都心からでも公共機関を使って約1時間、車であれば約50分ほどで到着することができます。
1:公共機関を使った場合
東京都心からであれば、JR中央線またはJR南武線を使い立川駅、JR青梅駅を経由して「JR御嶽駅」で降り、バスに乗り換えて約10分程で、山麓の御岳登山鉄道「滝本駅」に到着です。
2:車を使った場合
東京都内から御岳山へアクセスする場合、高速八王子第二インターチェンジを降り、国道411号線を北上し梅ケ谷峠入り口から、都道41号線、都道201号線を経由すれば御岳登山鉄道「滝本駅」に到着です。
御岳山登山に必要な装備は?
御岳山の標高は929mで、御岳登山鉄道ケーブルカーから、山頂の武蔵御嶽神社まで舗装された参道が整備されていますが、宿坊を過ぎてからは長い階段もあり、しっかりとした装備は必要となります。御岳山登山におすすめの装備をご紹介します。
MERRELL(メレル) モアブ2ミッドゴアテックス
MERRELL(メレル)からリリースされている「モアブ2ミッドゴアテックス」は、アッパーに合成皮革を使用し強度を高め、インナーにゴアテックスメンブレンを採用することで、優れた防水透湿性を備えた全天候型のミドルカットのトレッキングシューズとなっています 。またアウトソールには、高いグリップ力で定評のあるビブラムソールを採用しており、滑り易い濡れた参道でも安心して歩くことができます。
ソール素材または裏地: ヴィブラムwaterproof
重さ:470g (片足/26cm)
アディダス ハイキングシューズ Terrex AX2R MID GTX
ご紹介する「TERREX AX2R MID GTX」は、さまざまな状況にも対応できるように設計されたトレッキングシューズで、ライニングにはゴアテックスを採用し優れた防水透湿性を備えています。また高い耐摩耗性を備えた軽量メッシュ素材をアッパーに使用することで、荒れた路面でも安心して足全体をしっかりと保護してくれます。さらに濡れた路面でも滑り難いTraxionアウトソールを採用しており、雨天の長時間の使用でも疲れ難くおすすめです。
御岳山にある施設一覧
御岳山を登る時、御岳山登山鉄道の「御岳山駅」を降りてから、山頂まで目印となる施設などを簡単にご紹介します。
1:御岳ビジターセンター
御岳山の登山情報をはじめ、豊かな奥多摩の自然を体験できる自然教室などを開催しているセンターとなります。御岳山のハイキングをはじめ、ムササビ観察や野鳥観察なども定期的に行っていますのでウェブサイトを覗いてみては如何でしょう。
ウェブサイト:http://mitakevc929.ec-net.jp/index.html
2:宿坊
御岳ビジターセンターを過ぎて、参道を進むと武蔵御嶽神社の御師(おし・おんし)が経営する宿泊施設が数多く立ち並びます。お正月の初日の出などを見る方などが、宿泊されることが多いようです。
3:武蔵御嶽神社
御岳山の頂上に鎮座するのが「武蔵御嶽神社」となり、魔除けのご利益があるといわれ、本殿など朝9時から夕方16時まで自由に参拝することができるようになっています。また狛犬の代わりに「おいぬ様」とよばれるオオカミが、登山者を迎えてくれます。
ウェブサイト:http://musashimitakejinja.jp/
4:長尾平
ロックガーデン方面への散策をする際に通りますが、この長尾平には「長尾茶屋」があり、飲み物や軽食などが販売されており、トイレもあるので軽く休憩をとることができます。
御岳山に持っていってよかったもの
御岳山登山鉄道の「御岳山駅」から、山頂の「武蔵御嶽神社」へ行って帰ってくるだけでも約1時間30分ほどの行程となり、きれいに整備された参道とはいえ、思った以上に歩くため、ある程度の登山準備は必要となります。御岳山に持っていって良かったものをご紹介します。
THERMOS(サーモス) 山専用ステンレスボトル FFX-900
御岳山には、山からの清水も出ているところがありますので、水筒があると非常に便利です。
サーモスからリリースされている「山専用ステンレスボトル FFX-900」は、登山用に開発されたモデルで高い保温、保冷力を備えていますので、オールシーズン使うことができます。また誤って落下させた場合に破損しないよう、耐衝撃性の高いシリコン製の底カバーを採用しており、安心して使用できます。
本体寸法(約):幅/8cm×奥行き/8cm×高さ/30cm
口径:3.6cm
本体重量:約0.39kg
DABADA(ダバダ) 軽量アルミ製 トレッキングポール 2本セット
御岳山登山では大きな難所といわれるところは少ないですが、宿坊を過ぎてからは長い階段が続いたり、ロックガーデン方面へ足を延ばすと急な勾配の場所もありますので、トレッキングポールを持参しておくと、もしもの時に便利です。
ご紹介する「DABADA(ダバダ) 軽量アルミ製 トレッキングポール 2本セット」は、収納時には長さ56cmとコンパクトで、使用する際には最長120cmまで伸ばすことができますので、使用者の身長によって自由に調整することができます。また本体素材がアルミニウム合金で作られており、1本の重さが約200gと非常に計量なので、専用ケースに収納してザックに掛けておくことをおすすめします。
重量:約200g(1本)
素材:アルミニウム合金7075
御岳山の難易度
御岳山の難易度は、参道が整備されていて大きな難所も少ないことから、登山初心者の方におすすめです。
登山コースは幾つかありますが、御岳山登山鉄道の「御岳山駅」からのスタートした場合、最短の登山ルートで約1時間30分程度から、ロックガーデンを周遊した最長コースでも約2時間30分ほどで、奥多摩の自然を感じながら、のんびりとトレッキングすることができます。
ただしロックガーデンや七代の滝などをまわる場合には、時期によって足場が悪いときもありますので、十分に注意は必要です。
御岳山のイチオシポイント
御岳山登山でのイチオシポイントは、やはり山頂に鎮座まします「武蔵御嶽神社」で、その歴史は非常に古く紀元前91年に創建されたといわれます。
境内には本殿をはじめ、拝殿や大口真神社などがあり、午前9時から午後16時まで拝観することが可能で、季節によって、さまざまな祭事が執り行われていますので、ウェブサイトを覗いて見るのもおすすめです。
ただ武蔵御嶽神社からは、関東一円を見渡せる眺望は期待できませんので、眺望を楽しみたい場合には御岳山登山鉄道の「御岳山駅」からリフトで登った場所にある「大展望台」をはじめ、ロックガーデン方面へのトレッキング途中にある「長尾平展望台」がおすすめです。
御岳山 登山者のスナップ写真集
御岳山の混雑している時期、空いている時期
御岳山は、秋の紅葉を楽しむスポットとしても有名で、10月下旬から11月中旬までは登山者が多くなりますので、登山を楽しみたい場合には早めの時間に登り始めることをおすすめします。
それ以外の時期であれば、特にお正月の初日の出を山頂から望まれる方が多いので、ご来光を見たい方は宿坊に宿泊するなど工夫が必要です。
また御岳山は春先から初夏が、比較的空いている時期といわれますが、武蔵御嶽神社の催事がある場合には混雑しますので、ウェブサイトなどで情報収集されることをおすすめします。
御岳山のおすすめルート
御岳山登山鉄道を利用した場合、御岳山山頂への登山ルートは基本的に1ルートとなりますが、山頂からロックガーデンを経由して帰ってくるなど、幾つか周遊できるルートがありますので、代表的な2ルートをご紹介します。
1:武蔵御嶽神社参道ルート
(御岳山登山鉄道「御岳山駅」 → 御岳ビジターセンター → 御岳の神代ケヤキ → 武蔵御嶽神社 → 御師集落 → 御岳山登山鉄道「御岳山駅」)
御岳山山頂への登山する場合の基本ルートで、所要時間は約1時間30分ほどとなり、整備された参道となっていますが、武蔵御嶽神社へ続く長い階段があり、ここが唯一の難所ともいえます。
2:ロックガーデン周遊ルート
((御岳山登山鉄道「御岳山駅」 → 御岳ビジターセンター → 御岳の神代ケヤキ → 武蔵御嶽神社 → 長尾平 → 七代の滝 → 天狗岩 → ロックガーデン → 綾広の滝 → 天狗の腰掛け杉 → 御岳山登山鉄道「御岳山駅」)
先にご紹介した「武蔵御嶽神社参道ルート」から派生したルートとなり、武蔵御嶽神社を参拝してから、下山途中に長尾平へ分岐して七代(ななよ)の滝や天狗岩、ロックガーデンを経由して御岳山登山鉄道「御岳山駅」へ戻るルートとなります。
こちらも登山道は綺麗に整備されていますが、急な下り坂や長い木製の階段があったり、ロックガーデンでは濡れた岩が滑り易くなっていますので注意が必要です。時間的には約2時間30分程の道のりとなり、のんびりと散策を楽しめます。
御岳山の季節のイベント情報
御岳山の山頂にある「武蔵御嶽神社」では、季節ごとに、さまざまな祭礼や行事が行われ、山岳信仰を今に伝えてくれますので、ご紹介します。
1:元旦際(毎年1月1日午前8時~)
元旦に一年の家内安全や健康、商売繁盛を祈る御祭りで、大晦日から神社内は参拝客で賑わいます。
2:節分祭(2月3日午前11時~)
豆まきをして鬼を祓う行事で、一年の無病息災を願う御祭りです。社殿からの豆撒きは、参加料10,000円で誰でも参加することができるようになっています。
3:春季の大祭(3月8日午前11時~)
春季の大祭は、古式にのっとった神楽舞「浦安の舞」が奉納され、一年の豊作祈願を祈る御祭りとなります。
4:日の出祭(5月7日20時~8日12時)
御岳山が修験場だったこともあり、山伏達が入峰する際の儀式が発祥とされる御祭りで、最も格式が高いとされています。
5:夏越しの大祓(6月30日午後17時~)
身に付いた穢れ(けがれ)や過ちを清めるための儀式とされています。
6:流鏑馬神事(やぶさめしんじ)(9月29日夕方~)
通常の流鏑馬神事は、馬に騎乗して矢を射るものが殆どですが、御岳山の流鏑馬は、儀式的な意味合いが強く馬に乗らず、騎手2名と的役2名で流鏑馬神事を行うようになっています。
7:秋季の大祭(11月8日午前11時~)
春季の大祭同様に神楽舞「浦安の舞」が奉納されますが、秋季の大祭では作物の実りに感謝する御祭りとなります。
この他にも、季節ごとに御祭りが開かれていますので、ウェブサイトで確認されてみては如何でしょう。
御岳山付近のグルメ情報
御岳山のある奥多摩地方は、自然豊かで季節の食材を使ったグルメが数多くあります。御岳山周辺での、おすすめグルメをご紹介します。
鳩の巣釜めし
御岳山登山鉄道「滝本駅」から、都道411号線を多摩川沿いに北上した車で約15分程の場所にあり、奥多摩の山菜や川魚を使った料理を提供してくれるお店で、山菜を炊き込んだ釜飯など人気があります。
特に珍しいのは、新鮮でなければ提供できない川魚やまめのお刺身が食べられることで、味はサーモンに近いといわれています。是非、御岳山登山に行った際には立ち寄ってみることをおすすめします。ただ水曜日が定休日になっていますので、注意が必要です。
ウェブサイト:http://hatonosukamameshi.com/
甘味とごはん処やお九
御岳渓谷を見下ろせる多摩川沿いにあり、JR御嶽駅から徒歩5分、御岳山登山鉄道「滝本駅」から約10分と登山帰りに気軽に立ち寄れるのが特徴です。
この「やお九」の名物料理は、国産地粉や国産の野菜をふんだんに使った「だんご汁」で、寒い時期には心も体も温まる美味しさです。また登山で疲れている時には嬉しい、甘味処のメニューとしてあんみつがありますので、是非、試してみては如何でしょう。
ウェブサイト:http://yao9.main.jp/
御岳山付近の温泉情報
御岳山の近くには温泉施設があり、登山やトレッキングの後に、疲れた体をのんびりとリフレッシュすることができます。近隣の温泉施設についてご紹介します。
生涯青春の湯 つるつる温泉
1996年に開業した温泉施設で、地下1,500mから汲み上げるアルカリ性単純温泉は、疲労回復や健康増進に効果があるといわれています。和風に作られた美人の湯には内風呂と露天風呂、洋風の生涯青春の湯には内風呂と露天ひのき風呂と其々に2つの浴室があり、奇数日と偶数日で交互に楽しむことができます。
またつるつる温泉には、108畳の大食堂と開放的なガラス張りのパノラマ食堂の2つが併設されており、入浴後に食事を楽しむことができます。季節の食材が入った釜飯をはじめ、自家製のつるつる豆腐や赤いうどんなどの名物料理があり、人気があります。
ウェブサイト:http://www.gws.ne.jp/home/onsen/index.html
多摩・松乃温泉 水香園
奥多摩町にある「多摩・松乃温泉 水香園」は、御岳山登山鉄道「滝本駅」から車で10分程の場所にあり、登山後の帰り道に気軽に立ち寄れる温泉で、泉質はアルカリ性単純硫黄泉となり、多摩川の流れを見ながらのんびりと、疲れを癒すことができます。入湯料込みの昼食プランも用意されており、美味しい季節の料理も一緒に楽しめます。
ウェブサイト:https://m-suiko-en.com/
河辺温泉 梅の湯
ご紹介する「河辺温泉 梅の湯」は青梅市内にあり、登山から帰る際に立ち寄ることができる温泉施設です。アルカリ性単純温泉の天然温泉となり、入浴後には肌がスベスベになることから「美肌の湯」ともよばれています。源泉かけ流しのひのき風呂をはじめ、岩風呂や井桁湯(いげたゆ)など、さまざまなお風呂があり、ゆっくりとくつろぐことが可能で、おすすめの温泉です。
ウェブサイト:http://kabeonsen-umenoyu.com/
御岳山周辺のおすすめスポット
御岳山は奥多摩山系となり、近隣にも観光できるおすすめスポットが数多くありますので、簡単にご紹介します。
御岳渓谷
JR御嶽駅から徒歩5分と、ほぼ目の前にあるのが御岳渓谷で、多摩川の両岸に遊歩道が整備されており、四季を通じて奥多摩の自然を感じることができる、おすすめポイントです。日本名水百選にも選定されている程、綺麗な水が流れており、夏場にはキャニオニングやカヌーなどを楽しむ方が多い場所でもあります。
ウェブサイト:http://coco.mitake.in/mitake/mitake-sanpo/
奥多摩フィッシングセンター
JR御嶽駅から徒歩で約15分ほどの場所にあり、奥多摩漁業協同組合が管理運営する「奥多摩フィッシングセンター」があります。3月~11月の期間中、ニジマスなどの川魚の釣りをお子さんから大人まで幅広く楽しむことが出来るようになっています。また釣竿なども貸し出してくれますので、手ぶらで訪れることが可能で、お手軽に終日楽しめます。
見どころ一杯の奥多摩、御岳山
奥多摩にある御岳山をご紹介しました。参道も綺麗に整備されており、登山鉄道との組み合わせで気軽に登れて、奥多摩の自然を満喫できる山として非常に人気があります。古くからの山岳信仰の山でもあり、今でも山頂の武蔵御嶽神社では、さまざまな祭事が行われていますので、是非、お出掛けしてみては如何でしょうか。