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引用:pixabay.com
本格的な夏シーズンになり、何となく登山に行ってみようかと考えている登山初心者の方も多いのではないでしょうか。
関東には初心者から上級者まで、のんびりと楽しみながら登山出来る山々が多くあります。特に夏場におすすめなのは、若干標高が高く、涼を感じられる場所になります。そこで今回は、夏真っ盛りの登山がおすすめの山々をご紹介していきます。
日本百名山の一つ、奥秩父に鎮座する両神山
埼玉県の奥秩父にある秩父三山の1座である両神山(りょうかみさん)は、標高1,723mで日本百名山の1座でもあります。古くから山岳信仰の霊峰として、以前は女性の立ち入りが禁止されている山でもありました。
①:登山ルート
両神山の登山ルートは日向大谷口ルート(表参道)、七滝沢コース、八丁峠コース、梵天尾根コース、有料登山道の白井差新道と5ルートがありますが、初心者向けなのは日向大谷口ルートです。行程は登りが約3時間30分、下りが約2時間30分の合計約6時間ほどの登山になります。
②:ルート概要
日向大谷、弘法之井戸、清滝小屋、富士見坂、剣ケ峰(山頂)
日向大谷から山道に入り両神神社の鳥居をくぐり登山がスタートします。暫くは薄川を何度も渡り直しながら、1時間ほど登ると急な登りが続き、途中に弘法之井戸という美味しい水場があります。ここから30分ほど登ると清滝小屋に到着となり、ここまでで約2時間ほどの行程になります。
清滝小屋からは急な登りと鎖場が続いており、山頂まではアップダウンを繰り返しながらの山道になりますので注意が必要で、この難所を抜ければ両神神社までは直ぐです。両神神社から山頂の剣ヶ峰までは約800mほどで、狭い鎖場を登って行くと山頂に到着です。
イザナギとイザナミの2柱を祀ると言われる山岳信仰の両神山、是非登山されてみては如何でしょうか。
日本百名山の一つ、群馬県の赤城山 (あかぎやま)
群馬県のほぼ中心部に位置する赤城山は、日本百名山にも数えられる山々です。赤城山の最高峰は黒檜山(くろびさん)で標高1,828mとなり、代表的な登山ルートは2つありますが、どちらも黒檜山と駒ケ岳の縦走登山となります。日帰り登山で十分に楽しめますので、夏の関東近辺では一番のおすすめの山になります。
①:登山ルート
黒檜山登山口ルートと大洞駒ヶ岳登山口ルートの2つが登山ルートになりますが、どちらの登山口にも駐車場があり非常に便利です。黒檜山登山口ルートからは逆光になることが多いため、大洞駒ヶ岳登山口から登られれることをおすすめします。行程は約3時間30分ほどで、難所も殆どないため関東圏では人気の高い山でもあります。
②:ルート概要
大洞駒ヶ岳登山口 → 駒ケ岳山頂 → 黒檜山 → 黒檜山登山口 → おのこ駐車場
大洞駒ヶ岳登山口をスタートし、アカヤシオの群生を見ながら登山道をのんびりと1時間も登れば、駒ケ岳の山頂に到着してしまうほどです。駒ケ岳山頂から稜線に沿って進みますが、大沼(おの)の全景を見ることが出来、おすすめです。
花見ヶ原分岐を過ぎると、黒檜山大神の鳥居が見え山頂まではもうすぐです。駒ケ岳山頂から黒檜山山頂までは約1時間の行程で、夏場は関東でもおすすめの山なので、登山者は多いと思います。
日本百名山の赤城山を、この夏に踏破の1座にしてみては如何でしょうか。
東京都、埼玉県、山梨県にまたがる雲取山
この雲取山も日本百名山の1座で、標高は2,017.09m、東京都内での最高峰の山でもあります。この雲取山は、関東圏でも交通アクセスの良さから人気のあるおすすめの山で、ルートによっては日帰りも可能です。
①:登山ルート
雲取山の代表的な登山ルートは三峰ルート、鴨沢ルート、三条の湯ルートとなりますが、日帰り登山の場合には三峰ルートになります。但し行程は登り約5時間半、下り約5時間の長丁場になりますので、マイカーで登山口の三峯神社前の秩父市営有料駐車場に行き、早朝からスタートされることをおすすめします。
②:ルート概要
三峯神社 → 霧藻ヶ峰休憩所 → 白岩小屋 → 雲取山荘 → 雲取山(標高2,017m)
駐車場から1時間ほど登ると秩父宮両殿下のレリーフのある霧藻ヶ峰に辿り着き、秩父山系のおすすめ絶景を楽しむことが出来ます。霧藻ヶ峰から白岩小屋までは三峯ルートで最大の難所になります。急な勾配と鎖場を超えて白岩小屋へ到着です。白岩小屋から白岩山、大ダワを超えて標高1,830mの雲取山荘へ到着すれば山頂まで40分ほど登ると到着します。
日帰り登山をご紹介しましたが、日程に余裕があれば初日に雲取山荘まで登り、2日掛けての登山の方が夏の避暑を兼ねてのんびりできますのでおすすめです。
金太郎伝説のある神奈川県足柄下郡箱根の金時山
金時山は神奈川県足柄地方にあり、標高は1,212mで日本三百名山の1座でもあります。江戸時代ごろに坂田金時の生誕の地が足柄ということで、金太郎伝説が始まって金時山(きんときやま)と呼ばれるようになったと言われています。夏の関東圏での標高も手頃でおすすめの山です。
①:登山ルート
金時神社入口コース、足柄峠コース、ふじみ茶屋(乙女峠)コース、明星ヶ岳・明神ヶ岳・金時山、金時登山口コースとこれ以外にも多くのハイキングコースなどがあります。今回は、金時山神社入り口からのコースをご紹介します。このコースは、金時山と登山の最短コースで登り約1時間30分、下り1時間10分ほどで関東圏での夏の日帰りコースには最適です。
②:ルート概要
金時神社から緩やかな登りを進むと、金太郎伝説でもある金時手鞠石や金時蹴落石、金時宿り石などを見ながら楽しむことが出来ます。この金時宿り石を過ぎた辺りから、急な勾配が多くなり、標高も高くなりますので眼下には芦ノ湖や仙石原などを見ることができ、おすすめの眺望です。金時神社から山頂までは、急な勾配と丸太の階段などがありますが、鎖場などの難所はなく、安心して登ることができます。
金時山頂上から眺める富士山など、関東屈指の眺望が望めますので、夏の登山におすすめの山です。
奥秩父山系の大菩薩嶺(だいぼさつれい)
大菩薩嶺は山梨県の甲府市になりますが、秩父山系の一つで日本百名山にも数えられる1座で、関東でも日帰りが可能な山として人気があります。
①:登山ルート
大菩薩嶺には幾つかルートがありますが、初心者の日帰り登山に最適なルートは、上日川峠をスタートし、福ちゃん荘、大菩薩峠、雷岩、大菩薩嶺山頂というコースになります。このコースで登り約2時間30分、下り1時間30分ほどの行程となり、特に大菩薩峠から大菩薩嶺山頂までの稜線は見晴らしが良く、天気が良ければ富士山も望むことができます。
②:ルート概要
駐車場のある上日川峠をスタートし、福ちゃん荘までは30分ほどで売店や食事もできますので、一休みしてから大菩薩峠を目指します。福ちゃん荘から大菩薩峠までは約1時間ほどですが、急な勾配も鎖場もなくのんびりとハイキングに近い感じで登ることができます。
大菩薩峠から雷岩までは山の稜線を歩くことになり、非常に綺麗な景色を眺めながら約1時間程で到着します。残念ながら大菩薩嶺山頂は、林の中にあり眺望は望めませんので行き返りの稜線からの眺望を楽しむようにしては如何でしょうか。
稜線からは富士山も望むことが出来ますので、夏の登山にはおすすめの山です。
関東圏には夏の登山にピッタリの山が多くおすすめ!
関東圏にあって初心者でも、登山し易い山を日本百名山を中心にご紹介しましたが、夏にはやはり標高の高い山々をのんびりと登山するのも気持ちの良いものです。ご紹介した以外にも1泊2日で、涼を楽しむ山々もありますので、この夏に、是非標高の高い山の登山を楽しんでみては如何でしょうか。
画像引用:Instagram 他