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屋内スポーツとして、ボルダリングをはじめとするクライミングが近年人気になってきています。東京オリンピックの種目としても認定されたクライミングは、ますます注目を浴びるでしょう。今回は屋内ではなく、自然の岩で行うロッククライミングをする中級者向けに、クライミングパンツをご紹介していきます。ロッククライミングのボトムスは、足を守る意味でも選び方に注意が必要です。ぜひ参考にしてください。
ファッション性はピカイチ|Chilaz (チラス)
Chillazは、クライミング大国オーストリア・チロル地方のブランドです。日本ではまだそれほど知名度は高くありませんが、ヨーロッパでは絶大な人気を誇っています。人気の秘密はそのおしゃれさにあります。「クライミング帰りにクラブに行ける」と言われるほどファッショナブルなウェアで、特にクライミングジーンズは一般的なそれと見劣りがしません。にもかかわらず、伸縮性は抜群で足上げしやすさは折り紙つき。カッティングにこだわっており、快適にクライミングできるよう高い技術を追求しているブランドです。また、素材は高品質なだけでなく環境に配慮されたものを使用するなど、今どきの時流にしっかり乗っていると言えるでしょう。
伝説的クライマーがつくる|Moon(ムーン)
クライミング界隈でムーンと言えば、伝説的クライマー「ベン・ムーン」ですよね。 MOONは、そんなベン・ムーンが立ち上げたクライマーのためのブランドです。ベン・ムーン自身が培ってきた経験を活かし、よりクライマーに沿ったデザイン・使用感を追及しています。画像のUtility pantsは、調節可能なウエストや金属閉鎖フックなど、クライミングに特化しつつ、あらゆる環境に耐えうる汎用性の高さが魅力です。ムーンではレディースのボトムスも販売しており、メンズに比べてパープルや綺麗なブルーの色出しが多い印象があります。
安心の国産ブランド|inga(インガ)
inga(インガ)は、世界的なトップクライマーである小山田大がプロデュースしている国産クライミングブランドです。速乾性や耐久性に優れたウェアを日本の技術力で実現させているingaのウェアは、国内のみならず海外のクライマーたちからも愛用されています。ingaの中でも一番人気のムードラパンツは、非常に独特な形をしていますが、これは裾幅や丈を自由に調整できる仕様になっているから。このように、従来の形にこだわらず動きやすさや快適さを追求して作られたクライミングパンツは、中級者レベルになったら一度は履いてみたい存在です。
賢く使い分けたいクライミングパンツの3つの種類
クライミングパンツには、ロング丈、ショート丈、そしてその両方を兼ね備えるコンバーティブルタイプが存在します。屋内の練習用であれば、涼しくて軽いショート丈がよいでしょう。しかし、屋外でロッククライミングを行うのであれば、傷や虫刺されから守ってくれるロング丈がおすすめです。コンバーティブルパンツは、ファスナーでロング丈にもショート丈にも調節できる汎用性が魅力ですが、ファスナー分の重量が気になるという人は、シンプルにロング丈を購入するほうがよいかもしれません。
ココに注意!クライミングパンツの選び方
クライミングは、登山と比較しても、かなり大きく足を動かす動作が多いですよね。だからとにかく動きやすさを第一優先に考えがちです。しかし実は、動きやすさと同じくらい大切なポイントがあるのです。
一つ目のポイントは「重量」です。普段は服の重さなど気にかけませんが、長時間クライミングをして足や身体が疲れてくると、パンツの重さが次第に気になってくるという経験はありませんか?パンツの素材自体の軽さは、パフォーマンスにも影響してくるのです。
二つ目のポイントは「速乾性」と「透湿性」です。登山同様、汗の濡れをそのまま放置しておくことは命の危険につながります。素早く汗を吸って乾かし、こもらせないことで身体を冷やさないのは、アウトドアの基本中の基本です。
三つ目のポイントは「耐久性」です。特に屋外でフリークライミングを行う場合、足を動かすときのこすれや岩との衝撃が予測されます。それらにも耐えうる強くて破れにくい素材であることは、長く使用するためにも重要でしょう。もっとも、耐久性を重視するあまり軽量性や動きやすさがおろそかになってしまうのも避けたいところ。動きやすさに関しては、スパンデックスなど伸縮性に優れた素材が配合されている生地かどうかで見極めることも大切です。自分が登りたいコースに合わせて、耐久性と軽量性のバランスを考慮して使い分けるのが中級者として必要なスキルになってきます。
パンツ次第でクライミングが変わるかも?
いかがでしたか?意外と奥が深いクライミングパンツですが、こだわるなら、とことんこだわりたいですよね。クライミングが盛んな海外では、クライミングウェアブランドが豊富で、それぞれに良さがあります。プロのクライマーやボルダラーがデザイン、監修しているものは、やはり履き心地や使い勝手も一段上のようです。中級者のあなたなら、ぜひ自分と用途にあったクライミングパンツを見つけ、使いこなしてみてください。それだけでパフォーマンスがぐっとアップするかもしれませんよ。