こんにちは、登山、山大好き社員のきーさんです。今日は先日トライした山登りのお話です。
「考えて登る」楽しさ”バリエーション登山”
山に入り、頂上を目指すには幾つか方法があります。登山道を登り頂上に達するのを一般登山、源流から遡行する沢登り、岩壁を登るロッククライミング等、ひとつの山の頂に登頂する方法は多種多様です。
今回はその中でも、一般登山道を外れて頂上を登る、バリエーション登山をしてきました。
バリエーション登山とは、登山本来の「考えて登る」楽しさを感じながら登る登山方法です。事前の登山計画、装備をより熟慮した上で山に入り、登頂までに起こる困難を自身の肉体と知恵で乗り切る事が必要で、一般登山とは難易度は一気に上がりますが、これまで登っていた山の新たな一面を感じることが出来るでしょう。
バリエーション登山に必要なのは一概にこれと言えるものが少なく、登る山、登るルートに応じた装備が必要となります。とはいえ一般登山に必要と言われる基本装備、コンパスと地形図、非常時に対応できる装備は必携です。(2万5千分の1地形図がルートを読みやすいですが、この日はスマートフォンのアプリから地形図をダウンロードし、現地で使用しました。)
藪漕ぎが難所!棒ノ折山
今回向かったのは、埼玉県飯能市から登る、標高969mの棒ノ折山。東京方面からも登れますが、この日は白谷沢沿い登山口付近に車を停め、入山します。
後日分かったことですが、山頂に伸びる尾根のうち、かつて登山道として使われていたという尾根を選択。明瞭な尾根筋、登頂までの標高差、ルート上で林道を横切るという遭難リスクの低さから、比較的容易に挑戦が可能です。
道路上の階段から尾根に取りつきます。入口とは思えない階段です。
山に入るとすぐに明確な踏み跡が残されており、利用者がいたことが窺えます。
ルートの左手には白谷沢の沢音が聴こえ、地形が変わるごと、一定時間で立ち止まり現在地を確認しながら登ります。バリエーション登山では人の手が加わっていない、もしくはほとんど手が加えられていない環境下。足元は踏み固められていない、もしくは崩れやすい岩場などが多いので、慎重に歩を進めます。
予定通りのルートで行くと、標高700m付近で小さなピークに到達します。
視界が開け、目標の山頂を確認。視界が開けた場所は、山座同定を行うことで、より自身の位置とこれからのルートを明確にでき、太陽が見えれば方角でおおよその時間も把握でき、これからのスケジュールにも大いに役立ちます。
ピークを過ぎ、通過点である林道に達します。
林道を超えた先で尾根に再度取りつきます。ここでこのルートの個人的な難所、藪漕ぎに入ります。
ルートが見えにくく、藪を上手くかき分けながら進む技術が必要であり、スピードも落ちる厄介なポイントです。
藪漕ぎを終え、山頂直下にある開けた場所で小休止。
頂上で休むのも良いですが、人気のない静かな森の中、静かに過ごす時間も格別です。山頂が近いので、時折人の声が聴こえます。
休憩後、10分ほど登ると登山道に合流します。合流後、50mほど歩くと山頂に到達。
この日は風が強い日でしたが、空の青さが際立つ清々しい頂上でした。
この後は一般ルートである白谷沢で沢音を愛でながら下山。
帰宅後、携帯アプリで記録したデータでルートを確認。
無機質な等高線も、登った後はとても感慨深くなります。
いかがでしたか。バリエーション登山は、より山に溶け込みたい、自身の力で山にぼりたいという人にはお勧めです。必要な技術、知識、リスクを承知したうえで挑戦してみてくださいね。それではまた次回!
※今回の記事は知識と経験が必要な内容です。十分に検討、注意したうえで自己の判断のもと行ってください。