いよいよ富士山の山開きです。今年こそ富士山デビュー!!なんて、決めてらっしゃる方も、多いと思います。ただ、ちょっと待って下さい。服装は大丈夫ですか!?「えっ、ジーンズにTシャツとウィンドブレーカーなんかでいいんじゃない?」なんて言ってる人、いるんじゃないですか?富士山デビューをするのなら、必ず、服装を整えて登りましょう。今回は、そのポイントをご紹介します。
なかなか無くならない、軽装での富士山登山
富士山は、山麓は天候が良くても山頂付近では悪天候なんてことはよくある山です。なめてかかると、大変どころか、命の問題にもかかわってくる怖い山です。最近でも、豪雨の中、ウインドブレーカーのみの男性が低体温症になり、自力下山が困難になり、救助隊に救助された事故の発生が代表するように、考えられないような軽装で登る方が散見されます。
気温は100メートル登ると0.6度下がります。富士山の標高は3776メートルですので、海抜0メートルの山麓との差はマイナス22.8度になります。ふもとが30度の時は、7.2度ですので、冬の気温と同様です。また、風速1メートルごとに体感温度は1度下がります。富士山頂付近は強風が吹いており、風速10メートルなんて言うこともザラですので、マイナス10度、つまり、山麓が30度の昼間でも、富士山頂の体感温度は、零下2.8度にまでなります。この気温は、山麓では真冬の気温であり、いくら真夏でも「Tシャツとウィンドブレーカー」ではとても無理というのはわかるでしょう。
しかし、何枚も服を持っていくと荷物になりますので、現実的ではありません。ポイントを押さえた服装の選び方をご紹介します。
富士登山での服装の必須条件1 蒸れない事
いくら山頂が真冬の寒さだとしても、多くの人が登り始める5合目付近は、2000メートルなので、20度前後。また、晴れていたら、真夏の日差しが降り注ぐことになり、日陰がほとんどない富士山では、夏の暑さになります。その中を登るのですから、体温は上昇し、汗だくになる事もあります。汗だくになって、山頂に立ったら、真冬の寒風なのですから、低体温症になることも十分考えられます。ですので、下着と中間着は、吸湿速乾性を重視して、揃えることが大切です。そのためには、コットンは避けましょう。吸湿速乾性のTシャツは、各社それぞれ発売されていますが、モンベルのウィックロンもその一つです。表面には、毛玉の原因となるケバを抑えながらも、コットンのような優しい風合いを持つ短繊維、肌面には優れた吸水拡散性を備え、優しい肌触りを持つことが特徴です。
長袖Tと重ね着することで、バリエーションが広がりますね。肩幅に関係なく気軽に着られる長袖ラグランスリーブTシャツです。肩部分に縫い目がないのでバックパックなどのショルダーハーネスとのごろつきも解消しています。