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登山では、初心者向けといわれるコースでも数km以上の距離を昇り降りしながら進みます。日常生活のなかで、これほどの距離を普通に歩いているという人はそう多くはないはず。普段はあまり使わない脚や膝を酷使することで痛みが出てしまう場合もあります。年齢には関係なく、筋力や歩く姿勢、登山のペース配分などさまざまな要因によって起きる膝の痛み。その対策について見ていきましょう。
膝の痛みが起きやすいのは下山のとき。それはなぜ?
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登山の際の膝の痛みは、多くの場合、下山の際に起きるようです。特に初心者の場合、下り坂のほうがスピードが出やすいということに気づかず、無意識にいつもよりも大きな歩幅でドスドスと歩いてしまいがち。また反対に、スピードが出ることで転んだり躓いたりするのではないかという恐怖心から、ギクシャクとしたぎこちない歩き方になってしまう場合もあります。
いずれにしろ、普段とは異なる不自然な歩き方を長時間続けていれば、膝への負担は避けられません。痛いのを我慢して歩き続けていると、膝がきちんと体を支えきれず、やがて滑落などの重大事故につながってしまう可能性もあります。
そのような事態を防ぐためには、まずは歩幅を小さく、ゆっくり慎重に歩くことを心がけましょう。それだけでも、膝にかかる負担は変わってきます。
また、荷物は通常ザックに入れて両肩に均等に重さがかかっているはずですが、片側に偏っているような感覚があれば、ベルトの調節具合を確かめてみましょう。ザックとは別に斜めがけの荷物がある場合、時々左右を掛けかえましょう。それによって、片膝に負担が偏ることを防ぐことができます。
登山中の膝痛予防に効果的なストレッチ・スクワット
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登山中の膝の痛みの予防には、ストレッチも有効です。山に到着したらいきなり登山道に進むのではなく、まずは軽いウォーキングなどで体を温め、ゆっくりとストレッチをして体をほぐしましょう。太もも・膝・足首・お尻・股関節といった箇所をほぐすのはもちろん、重たいザックを支える上半身もまんべんなく動かしておくことが大切です。
また、日頃から運動不足を感じている人は、スクワットなどのトレーニングで筋力をつけていくことも心がけましょう。いきなりスクワットは無理という人は、膝を90度まで曲げるハーフスクワットでもOKです。道具も不要で手軽にできるので、まずは10回1セットからこつこつやってみて下さい。
膝サポーターの使用も効果的!登山者に好評のモデル
歩き方に注意したり、筋トレやストレッチを心がけてもまだ膝が心配…という方には、膝サポーターがおすすめです。
膝に悩みを抱える登山者の間で好評なのが、こちらのリガード(REGUARD)のサポーター。「脚が笑う」と表現されるような、下山時に膝がカクカクする現象がかなり軽減されるという声が多くあります。
痛いというわけではないけれどなんとなく膝に違和感があり、いつか痛めるのではと心配な方は、一度試してみると良いかもしれません。
締め付け過ぎに注意。巻くタイプのおすすめサポーター
巻くタイプのサポーターですと、靴を脱ぐ必要がないためより手軽に装着可能です。パンツの上からでも巻くことができるので、寒い山頂では特に重宝します。
登りの際はサポーターの効果を感じることは少なく、暑かったり汗を吸ってかゆくなってしまったりとデメリットのほうが大きくなりがちなので、ザックに入れておき山頂で装着するのが良いでしょう。下山時には、特にサポーターの恩恵を強く感じるはずです。
巻くタイプのサポーターは締め付ける力をマジックテープで微調節できる点は魅力ですが、締めすぎてしまうと血行を阻害し、足のしびれや息切れを招く場合もあるので注意が必要です。
サポーター以外に膝の痛みに有効なアイテム
膝サポーターのほかにも、登山時の膝の痛みに有効なアイテムはいろいろあります。
テーピングの知識がある方なら、キネシオテープ・キネシオロジーテープがおすすめ。締めつけ感がないのに、しっかりと膝をサポートしてくれます。
内容量 : 1本
サポート力のある高機能タイツを登山パンツの下に履くのも良いですね。登山以外にも、スノーボードやランニングなど、膝に負担のかかりがちなスポーツを楽しむ人から好評なアイテムです。
原産国 : 日本製
重 量 : 481g
無理をせず、膝の状態と相談しながら使用しましょう
膝が痛いからもう登山なんて止めよう…とはならず、なんとかしてまた登りたいと思ってしまうのが山というものの不思議なところです。しかし、痛みは体からの何らかのサイン。負担を掛けすぎて取り返しのつかない大怪我をしてしまわないよう、状態をよく見極めながら次の登山の計画をしましょう。登山の頻度を少し減らすだけでも、膝の状態改善には役立ちます。