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今回は登山の際に調理器具としてのフライパンの機能や使いやすさを含め、求められる性能をまとめてみましょう。耐久性、すぐ焼けるなどの熱伝導率の良さ、軽量化、コンパクト性、焦げにくく調理のしやすさなど、総合的な使いやすさなどなど。その中から目的や・好みなど自分に合った最適なタイプを選ぶことが重要です。
それでは、フライパンを選ぶときに役立つポイントを説明していきましょう。
登山用の優れたフライパン選び①サイズについて
フライパンには1人分の調理用から大人数の調理用のものまで、様々なサイズがあります。自分が実際に調理する料理と人数を考えてまずはサイズを選ぶ事をおすすめします。
効率良くコンパクトに収納するためにフライパンの中にガスカートリッジが収納できるかという点も検討しておくと良いでしょう。
いずれにしても自分が使用する場面を想像して、必要なサイズを検討してみるのが一番です。また焼くだけではなくお湯も沸かすことが出来るタイプの物もフライパンだけよりも活用の幅が広がり便利です。
1人用の場合のサイズは 700ml 程度で十分です。少し本格的な調理をする場合は1人用であっても1000ml 程度をおすすめです。2人用の調理をするなら、1500ml 位のものが良いでしょう。
また複数あれば、お米とおかずが別々に調理が出来るのでサイズが違うものを重ねて収納できるタイプのものが便利です。
登山用の優れたフライパン選び②形状について
サイズが同じフライパンであっても、使い易さや自分の好みに合わせて大きく分けて3つのタイプのものがあります。自分が使う目的や好みなど、どんな機能を優先するかによっても様々です。使いやすくお気に入りのフライパンを見つけましょう。
①手軽さ使いやすさを求めるなら、浅型のものがおすすめ。
②コンパクト性を重視し、お湯を沸かす程度の調理をするなら深型のものがおすすめ。
③大人数ではなく1人用で調理もこだわる場合は角型のものがおすすめ。
登山での優れたフライパン選び③素材について
登山用のフライパンで用いられている材質はステンレスやアルミが一般的です。最近ではチタンを使った製品も増えています。
軽量化の観点からみるとステンレス製のものは重く登山には適さないと言え、チタン製もしくはアルミ製のものを選ぶと良いでしょう。
チタン製のものは高価なので高品質だと思われがちですが、実は火力が強すぎると底の部分が焦げて形が歪みやすいという難点があります。山での調理をある程度楽しみたい場合は価格も手ごろで比較的軽いアルミのフライパンが良いでしょう。
また登山時の荷物の軽量化を最重要視し、調理をぜず湯沸かし程度という場合はチタン製も良いでしょう。
登山での優れたフライパン選び④収納性について
登山用の荷物はただでさえ嵩張るものが多い為、出来るだけコンパクトにまとめる事が重要な課題と言えます。登山時の調理の際に使うフライパンも極力コンパクトに収納できるものが良いでしょう。
少しずつサイズが違うもの入れ子式に重ねて収納できるものがおすすめです。実際にスタッキングできるタイプのものが一般的です。
今は一人分の小さなフライパン1個で十分だとしても、今後2人、3人と一緒に登山する機会に備えて買い足しが出来るタイプのものがベストです。そのために確かめておくべき事は、選んだブランドのものに買い足してスタッキングする事が可能なサイズのものがあるかという点です。買い足しによるスタッキングが可能なモデルから、最初は自分に合った必要なサイズを一つ選ぶのがベストと言えます。勿論、最初から大小セットになったモデルを揃えておくというの良いかもしれません。
登山での優れたフライパン選び⑤機能や使い勝手
フライパンのハンドル部分が収納の妨げになるようでは使い勝手が悪く、とは言えハンドルが容易く折れ曲がってしまうのでは調理しにくく、本末転倒です。収納性と使い易さという真逆の性能をいかに両立させるかが各メーカーにとって大きな課題となっているハンドル部分の問題。求められる性能をまとめました。
①握りやすい
②折れたり曲がったりしにくい
③調理している間にハンドルが熱くなりにくい
④美しく畳める
近年、チタンやアルミそれぞれの弱点を補完すべく様々な加工の技術が取り入れられ、品質は全体的に確実に向上しています。登山用のフライパンを選ぶ基準はアルミやチタンなどといった材質のみではなく、加工技術が採用されているモデルであるかを確認することも重要であると言えるでしょう。
理想のキッチンを思い描いてみましょう
登山用のフライパンなどの調理用のアイテムは、数多くの登山用アイテムの中でも使う人のこだわりやセンスが直に見える分野と言えます。何故なら登山用の調理器具の分野においては主流のブランドや決定的なモデルがあるわけではないからです。それゆえに、それぞれの使う人にとって最良の選択肢は他のアイテム以上に細分化されても不思議ではなく、最もセンスが問われるものと言えるかもしれません。
あなたが登山の時に山の中で調理する姿、自分が思い描く理想的なキッチンを追い求めることは、魅力的なアウトドアライフの楽しみ方のひとつと言えるでしょう。