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初めて山登りをする予定の方にとって、準備する持ち物や服装などなど、様々な不安があるものです。そしてどんな山登りを希望するのか、何をどのように計画すれば良いのか初めてで迷う事も多いと思います。今回はそんな悩みを解消すべく、初めての山登りの計画の進め方や流れについて紹介したいと思います。
しっかりと準備を整えて安心して楽しい山登りに出かけましょう。
登る山と山登りのコースを決めましょう
●登る山を決める
最初は高く険しい山を選ばず、低い山を選んでみましょう。住んでいる周辺のエリアの山を絞っていってみましょう。
関東であれば、丹沢や奥多摩周辺もおすすめですが、自分が住んでいる周辺を探すと低い山が割とあるものです。エリアが決まれば、まずは知名度のある山を選びましょう。知られている山であれば、多少なりと登山者がいると思われるので、安心感があります。
●コースを決める
多くの山では2ルート以上のコースがあるのが一般的です。ここで考えておくことは、同じコースを往復するのか、片道だけで反対側に抜けるのか、登りと下りそれぞれ別のルートにするか、という点です。当然ながら同じコースを往復する事は変化が無くつまらないと思われがちですが、同じコースの方が無難で、駐車場を利用する場合は多くは往復コースか周回するコースが多いです。
山登りの意外な盲点、標高差を見極めよう
●標高差を考慮する
山登りでは山の高さも気になる点ですが、特に登山道の入り口から山頂までの標高差というものが重要なポイントとなってきます。
例えば標高2000mで標高差が300mの山と、標高が1600mで標高差が500mの山のほうが多くの体力が必要となります。しかも山登りは上がるだけではなく、山道の途中はアップダウンがあり、正確に言うと「延べ標高差」が重要な問題になります。
普段ほとんど運動をしていないという人が山登りをするのであれば、標高差は300mの山が良いと思います。多くの人が山登りに挑戦したいと思う富士山の場合は、標高差は1500mもあります。3000mを超えると空気も薄くなり、極端に苦しくなってくるため、初心者の方にとって富士登山は大変なことかが想像できます。
山登りに必要な時間を考えてみよう
車を使って登山口まで行く場合は、道順など予め調べておくと良いでしょう。人気のある山であれば、駐車場のスペースが足りないということもあり得ます。林道などの狭い山道では、思わぬ通行止めに遭遇する可能性も考えられます。またバスや電車など公共交通機関を利用して行く場合は時刻表を調べ、下山した後に乗る時刻も調べておくと安心です。
山登りにかかる正確な時間を計算する為には、実際に自分の足で登ってみて、自分のペースを把握しなければ難しい事ですが、地図などに記載されているコースタイムを参考にして、自分のペースをプラスし、山頂で休憩する時間や昼食の時間なども考慮して全体の必要時間を計算してみましょう。
山登りの際には登山道の状況をもう一度確認しよう
雨が多い梅雨の時期には、土砂崩れなどによって山登りの途中の山道が崩れていたりすることも十分考えられます。出発前にはもう一度、周辺の情報を確認しておくと安心です。
有名な山については、その市町村のホームページでも情報が公開されている場合も多くあり、「ヤマレコ」のような登山者向けの情報を発信しているものもあります。また現の県道や林道の状況は、各都道府県の土木管理事務所のホームページなどでも確認することが出来ます。
山登りの時は忘れずに「登山計画書」を提出しましょう
山登りに出発する際には、「登山計画書」を提出しておくと安心です。
万一のときに備えるためのものですが、この「登山計画書」を出すのと出さないのとでは、もしもの時に山岳救助活動などに大きく影響してきます。通常、最寄りの警察署や都道府県の警察署に提出しますが、登山口に提出用のBOXが設置してある場合もあります。山登りに参加する家族やグループの中で代表者を決めて「登山計画書」を作成し提出しましょう。
救助が始まるのは、必ずしも登山者自身が要請するとは限りません。何日も帰らない、何処の山に登ったのかが分からないのでは、万一の時、救助をしようとしても不可能になってしまう恐れがあります。
季節によって変化する山の特徴を理解しておこう
天気が良さそうなので明日は山登りに出発!なんて急に思い立つこともあるかもしれません。山登りに慣れてくれば、計画性を持って先の予定を立てる事ができるようになります。山登りの時期については、雪が降る冬期以外であれば、それ程注意が必要ではありませんが、標高が高い山の山頂での気温がどのくらいなのかを調べておくことは必要です。また標高が低い山では梅雨が明けた後の夏期には逆に暑さで熱射病になるなどの危険性もありますので、季節ごとの山での気温の変化を調べておくと安心です。気温をはじめ、四季を通じて変化する山の特徴を理解し、色々な時期に色々な山に登ってみたいものです。