引用:blog.goo.ne.jp
地下足袋登山にチャレンジする人が増えています。地下足袋登山のおすすめの理由は、何と言っても気持ちがいいのです。地下足袋の薄い底からは、山の岩肌や石ころの少しゴツゴツした感触が伝わって来て、山を歩いているという実感が得られます。登山初心者の場合はしっかりした登山靴で足元の心配をしなくてもいいようにしておいて、登山そのものに慣れた方がいいと思いますが、慣れてきたら地下足袋もおすすめです。
地下足袋登山のメリットとデメリット
地下足袋のメリットの第一は、軽量でかさばらないことです。登山靴の重量は山歩きでの足の疲労度合いに直結します。その点、地下足袋ほど軽い靴はありません。自由な感覚で足取りも軽く山道を歩くことができます。また軽量でかさばらないことので用途に応じて何足も持つことができます。沢歩き用にフェルト地下足袋、下山道用にスパイク地下足袋、頂上でのリラックス用に足袋靴と色々と取り揃えても大丈夫です。地下足袋のメリットの第二は、足が疲れにくいのです。地下足袋というのは底が薄いので、山道の凸凹が足の裏のツボを刺激します。足の裏は多くのツボが集まっているのを実感します。地下足袋のメリットの第三は、歩くのが上手くなることです。地下足袋は不用意に足先をぶつけたり、尖った石を踏んだりすると痛いのです。それゆえ、足元に気を配って歩くようになるのです。もちろんバランスも取りながら歩くようになるので体幹も強くなります。そうすることによって必然的に歩くのが上手くなるのです。
一方、地下足袋のデメリットを考えると、やはり足先をぶつけたり、尖った石を踏めば痛いのです。すなわち、初心者には優しくないのです。また積雪があったりする冬は冷たくてダメです。また夏はどうしても蒸れを防ぐことができません。要するに地下足袋は春と秋の道具であって、冬と夏は避けた方がいいのです。
登山用の地下足袋は色々の種類がある
沢登り用には底がフェルトになっているフェルト地下足袋がおすすめです。これは地下足袋のゴム底の代わりにフェルト底が付いているもので、沢を渡ったりするときに、川底にある水苔がびっしり付いている石の上などを歩くときに威力を発揮します。こういった沢はゴム底ではズルズルと滑って踏ん張りがきかず、極めて危険なのです。こうしたフェルト地下足袋は登山用品店でももちろん売っていますが、実は渓流釣り用のフェルト底の足袋として売っていることがあります。
急な登山道や笹ヤブのツルツルの斜面やドロドロの草付きの道を下ったりする場合や、残雪が硬くなってしまった雪渓を登ったりする場合には、スパイク付きの地下足袋が絶大な威力を発揮します。他にも倒木があって苔が付いていたり、濡れていたりするところを乗り越えて行かなければならない時があります。そんな時もこのスパイク付き地下足袋ならば大丈夫です。ただし、岩の上ではキーキーと鳴きますので、注意が必要です。
他にも足袋靴というものがあります。足袋メーカーが作る地下足袋生地のズックです。軽量でぺちゃんこになるので、かさばらず、荷物の中に入れても気になりません。山頂でのリラックス履きとかなどには重宝します。実は登山以外にも、携帯カンフーシューズという位置付けで、海外旅行の機内履きや授業参観の上履きなどにも使えます。
地下足袋登山にオススメの気候、山道
冬の登山を考えると地下足袋では非常に厳しいと言わざるを得ません。要するに寒さをしのぐことが地下足袋の構造上困難なのです。したがって、冬の登山では地下足袋は全く不向きと言えます。探してみると防寒用地下足袋というものもあるのですが、冬山では避けた方が賢明だと思われます。また、夏はどうかというと蒸れが気になりますね。さらに地下足袋が濡れると乾きにくいという点と地下足袋の中へ水が浸透してくると気持ちが悪いという点も気になります。もちろん防水地下足袋もありますが、防水であれば余計に中の水蒸気が拡散しないので蒸れに対してはマイナス効果ということになります。従って、夏場などはあらかじめ濡れることを予想して、替えの地下足袋を何足か持っていくことをおすすめします。春や秋は地下足袋で全く問題ないでしょう。
地下足袋は足先を岩にぶつけたり、尖った石を踏むと痛いというのはどうしようもないので、極端なガレ場はあらかじめわかっていれば、地下足袋でなく登山靴を選択した方が良いかもしれません。しかし、足元を敏感にし、バランス感覚を鍛えながら体幹を強くしたいと思うのであれば、地下足袋で頑張ってみても問題ないでしょう。それよりも、滑りやすい笹ヤブとか急な山道などの下り道や泥混じりの草の道などではスパイク付きの地下足袋が威力を発揮することは疑いがないでしょう。
地下足袋登山へのチャレンジのおすすめ
地下足袋登山へのチャレンジをする人がだんだん増えてきています。地下足袋登山はとにかく気持ちがいいのでおすすめしたいのです。登山そのものが、大自然の中に自分の身を置いて自然のエネルギーを感じることが狙いの一つですが、地下足袋もその狙いにぴったり合致していて、足の裏で山を感じるという素朴な喜びがあるのです。今後も地下足袋登山が増えていくような気がします。