初めてのテント泊、不安と期待でいっぱいですよね。テント泊をする上で大事なのは、何と言ってもテント選びでしょう。しかし、登山用品は得てして高価なものが多く、なかなか手が出しづらいですよね。テントは、登山装備の中でも特に高価なもののうちの一つですが、ポイントさえ押さえれば安価なテントでも十分なパフォーマンスを発揮してくれるのです。今回は、比較的安いテントでおすすめの商品を紹介します。
山岳用テントとキャンプ用テントの違い
テントを探しているときに、テントには2種類あることに気づきませんでしたか?テントには、「山岳用テント」と「キャンプ用テント」の2つがあります。
山岳用テントとキャンプ用テントでは、使用目的が異なります。そのため、例え高価なキャンプ用テントであっても、登山でもあまり役に立たないことがあるのです。よって、安くても山岳用とされるテントを張る必要があります。 この2種類のテントの違いは、大きく分けて3つあります。重さ、耐風性、居住性です。
言うまでもありませんが、山岳用テントのほうがキャンプ用テントよりも軽量に作られています。荷物が多くなりがちなテント泊において、どれだけ装備を軽量化できるかは、その登山全体の質を左右します。当然、軽ければ軽いほど価格は上がります。
2つ目の耐風性とは、そのテント自体がどのくらい強い風に耐えられるか、ということです。山では風をさえぎるものがない分、強い風がよく吹きます。山頂の近くになるとなおさらその傾向が強まります。そんなときは、テント自体の高さが低く、耐風性のあるテントでなくては吹き飛ばされてしまうおそれがあるのです。
山岳用テントのほうがそのような観点を満たす必要があるので、必然的に居住性はキャンプ用テントに劣ります。ただし、居住性を求めるからといって、キャンプ用テントを登山のテント泊に使うのはご法度です。必ず山岳用テントを購入しましょう。
Eureka テント Midori2
ヨーレイカ(Eureka)は、アメリカのアウトドアブランドです。なんと創業から100年以上の歴史を持つ老舗のブランドとして、米国では圧倒的なシェアを誇っています。とくにテントでは、キャンプや山岳用のテントだけでなく、米軍が使用するミリタリーテントも作っているほど、その品質の高さには定評があります。ヨーレイカの魅力は、何と言っても価格が安いことです。山岳用テントの相場の半額近くで購入できるテントも揃えており、かなり手頃です。
画像のMidori2は、3シーズン使える2人用の山岳用テントです。フルメッシュなのでそれほど結露が気にならず、広さも申し分ありません。組み立ても比較的カンタンで、入門編としては最適なバランスのテントと言えるでしょう。
モンベル テント クロノスドーム2型
質が良くて安価なテントと言えば、モンベル(mont-bell)も外せません。国産ブランドであり、幅広いラインナップで豊富なサイズ展開をしている、日本のトップ登山メーカーであるモンベル。山岳用テントも例外ではなく、モンベルらしいリーズナブルな価格で販売されています。
中でも、クロノスドーム2型は25,000円以下で購入できるすぐれものです。重量は少々重くはありますが、その分前室があるなど居住空間が広めにとられており、テント泊に不安がある方にもおすすめです。 耐風性も高く、3シーズンであれば大体の登山に対応できます。ショックコードでポールとソケットが一体となっているため、設営や撤収も素早くできます。
モンベル テント ステラリッジテント 2型
モンベル(mont-bell)からもう一つご紹介します。こちらのステラリッジテントは、軽量でかつ耐風性に優れており、居住性も悪くないというバランスの良いテントです。テント場にいくと、このモンベルのテントを本当によく見かけます。人気の秘密は、価格の割に作りが丁寧で、かゆいところに手が届く設計になっているからでしょう。トップクラスの軽量性と過酷な環境下に耐え得る高い剛性を備えており、雨や降雪時などさまざまな環境下でも素早く設営可能です。このスペックのテントが4万円前半で購入できるというのは、非常にコストパフォーマンスが良いと言えます。長くテント泊を楽しむつもりだという方は、2万〜3万円のテントを購入するよりは、このレベルのテントを購入しておいたほうが、ランニングコストがよくなるでしょう。
コストパフォーマンスの良いテントを見つけよう
いかがでしたか?質は大事だけど、できるなら価格も安く抑えたいというのが多くの人の本音ですよね。今回ご紹介したテントは、通常のテントの相場よりも安く、かつ十分な機能を備えている、まさにコストパフォーマンスに優れた商品ばかりです。安いからと言って、キャンプ用テントを購入するのはおすすめできません。結局山岳用テントを購入するハメになり、結果的に損をするでしょう。山岳用テントを購入するときは、安全面も考慮することが重要。その道のプロである店員さんと相談しながら決めるのが良いでしょう。