けんいちさんとやまとさんのお2人で運営されているチャンネル「伊豆のぬし釣り」。釣りの動画ではなく、たんたんとキャンプをする様子が撮影された動画です。日常からかけ離れた映像美や音声がとても魅力的で、ついつい見入ってしまいます。今回は、そんなお2人にお話をうかがってみました!
ーそれでははじめに、けんいちさんとやまとさん、お二人の自己紹介をお願いいたします。また、お二人のご関係についても、ぜひ教えていただきたいです。
けんいち:普段の仕事は、法人向けの集客支援や成果報酬型広告をあつかう会社を経営しています。
新事業として、伊豆のぬし釣りをおよそ2年前にはじめました。
最初は映像関連の情報発信をしていましたが、昨年2019年11月から、キャンプを中心としたアウトドアチャンネルに特化していきました。
やまととは小学校からの友人で、今もキャンプはもちろん、お酒を飲み交わす親友です。
やまと:会社員をやっていて、休みの日や時間を作れるときは、YouTube撮影のお手伝いをしています。
けんいちの行動力、集中力、努力量をいつも尊敬し信頼しているので、自分のできることをして全力で支えていきたいです。
ー小学校からの親友なんですね…!お互いに信頼し合っている様子がうかがえます。
ーお二人の動画は自然の美しさ、美味しそうなご飯が魅力のキャンプ動画ですよね。キャンプを始めたきっかけはどのようなものだったんでしょうか。
やまと:趣味のキャンプは10年ほど前から始めました。きっかけは「大好きなBBQをやって、大好きなお酒を飲み、そのままその場で眠れたら最高なんじゃないか?」という安直な考えからでしたね。
今では年間30泊以上、お外でおいしい飯を作り、おいしいお酒を飲み、その場で眠る「おいしい時間」を過ごしています。
現在の伊豆のぬし釣りチャンネルの方向性も、自分が大好きな「おいしい時間」から繋がっているのかも知れません!
けんいち:僕はキャンプ好きのやまとと、友人の影響を受けています。3年前、山中湖にある「みさきキャンプ場」に連れて行っててもらったのがきっかけです。
ー「おいしい時間」という表現、いいですね。ということは、キャンプに詳しいのはやまとさんで、けんいちさんが動画を撮影…?
素敵な映像ですよね。動画がめちゃくちゃおしゃれでいつの間にか引き込まれています。
そうですね。撮影編集はすべてけんいちが行っております。
スマホで撮影しても良いのですが、ミラーレス一眼レフにこだわり、画質のクオリティを高めています。
ーけんいちさんがいつも使用している撮影機材について教えていただきたいです。また撮影のこだわりもあればぜひ!
メインカメラは、Panasonicのミラーレス一眼カメラ「GH5」です。
その撮影スタイルは、キャンプ商品のレビューや、もくもくとキャンプをする構成。
自分が映像づくりで心がけているのは
- 美しい映り
- ブレのない映像
- きれいな音声
なので、他にも多くの機材を扱っています。
機材をそろえるときに自分も苦労したので、これから始めたい人向けに、詳細をブログに書きました。参考にしていただけたら幸いです。
伊豆のぬし釣り:一眼レフカメラでYouTube動画を撮ろう!おすすめの撮影機材一覧を紹介
伊豆のぬし釣り:動画に最適なカメラのセッティングとマニュアル設定の基本をGH5で紹介
ーGH5ですか!カメラ好きの友人も推していた撮影機材です。では、こちらはやまとさんにお尋ねします。キャンプに使用する最近のおすすめギアについて、そのおすすめポイントと一緒にぜひ教えていただきたいです。
DDタープとDDハンモックです。
ロープをかけられる場所さえあれば、どこでもキャンプができるからおすすめなんです。
しかも設営は簡単ですぐにできて、片付けも楽なので最近ハマっています。もちろん、かっこよさと快適性も抜群です。
ただ、最近購入したばかりでタープの設営スタイルはまだ1種類しかできないため、これから色々なやり方を楽しみながら覚えていきたいと思います。
ーあと前から気になっていたことが。。チャンネル名はどうして「ぬし釣り」なのですか?「釣り動画はないのになぜ…?」と前からとても気になっておりました。
YouTubeを始めようとしていた3年前、釣りにハマっていたからです。
ネーミングに関しては昔「川のぬし釣り」や「海のぬし釣り」というゲームがあり、名前に「伊豆」を付けたかったこともあって伊豆のぬし釣りとなりました。
当時は釣り動画もアップしていたのです。
でもあらためて方向性を決めたとき、釣り動画に限定するのではなくアウトドアに特化することになりました。
伊豆のぬし釣りという名前は気に入っていたので、そのまま使用しています。
また今後も、伊豆のぬし釣りをブランド名として続けていく予定です。今はキャンプに特化していますが、ここからチャンネルを分けて様々なジャンルに展開していく予定なので。
ーそういうことだったのですね!「川のぬし釣り」、私もやっていました(笑)お2人は、なぜ伊豆のぬし釣りチャンネルを始めたのでしょうか?
YouTubeのチャンネルは、キャンプ場の運営やオリジナルギアの販売、観光業の広告など、自分たちのサービスを展開していきたくて始めたんです。
僕たちは最終的に、伊豆の観光業を盛り上げていきたいと考えています。
YouTubeもブランディングの一環といった感じです。チャンネル自体も、ポートフォリオとしての役割があると考えています。
ここに注力することによって、ゆくゆくは映像制作事業の集客や企業案件の獲得、また本業であるクライアントの獲得を目的としています。
ーなるほど、Youtubeの先に見据えた目的があったんですね。どうして伊豆で、観光業を盛り上げていきたいと思ったのでしょうか?
伊豆はいいところなのですが、旅館やホテル、農家などの生産者の方々は、自ら情報発信ができていません。発信をしていても使いこなせていない方がほとんどです。
また、職人気質の方の場合は商品やサービスを良くすることだけに注力していて「良いものを作ればお客様は勝手に来る!」と思われている方も…。
もちろん、それで集客できれば1番ですが、お客さんが増えているのはごくごく一部…
このまま廃業をされてしまったり、地元の文化が失われてしまったりするのは悲しすぎます。
実際に、美しい場所で素晴らしいサービスを提供しているのに、集客できずになくなっていく老舗が多いんです。
その一方でサービスの質は低いものの、営業力だけが強い会社が勝ち残る今の状況に疑問をいただくようになりました。
「なんとかしたい!」と思ったことがきっかけで生まれたのが、伊豆のぬし釣りです。
ーお二人がさらに盛り上げようとされている伊豆。伊豆の魅力ってどんなところにあるのでしょうか?
伊豆は都心から1時間弱でアクセスが良く、富士山をはじめとした山や海、川など自然が溢れています。
景色だけではなくご飯も美味しい。
【伊豆天城軍鶏】
あとは、「行ったことがない」方であっても伊豆という地名を知っている方が多いと思います。
でもこの知名度の高さは、諸刃の刃だとも思っていて…
ー良くも悪くも…ということですか?
はい。SNSをはじめとしたインターネットが普及したことにより、伊豆だけでなく、あらゆる場所の情報を簡単に得られますよね。
でも、たとえば伊豆に行ってなくても、すでに知っているかのような気持ちになってしまい、旅行先の選択肢に選ばれないことも…。
それに地元に住んでいたとしても、近すぎて足を運ばないので、そもそも魅力に気づいている方も少ないです。
富士山は毎日のように視界に入るんですが、地元の人はほとんど登ったことがなくて、「あれは見るものだよ」といわれます。
地元民ですら「行こう」と思わないこと、県外の方にも「行こう」と思われないことが最大の問題です。
僕たちの使命は「行ってみたいを創造すること」「アウトドアを通して、伊豆の観光業や地元の商売人の存在を、1人でも多くの方に知ってもらうこと」だと思っています。
ーたしかに、ネットの情報過多で「行った気になっている」というのはあるかもしれませんね。今後、お二人がやっていきたい取組み、チャレンジしていきたいことについて教えてください。
オリジナルギアの販売、キャンプ場やアウトドア施設を運営して、そこを起点として伊豆の観光事業を盛り上げていく存在になっていきたいです。
伊豆の文化や古くからある伝統を生みだす、情報発信が苦手な生産者に利益がまわるように繋げていきたいと、本気で考えています!
というのも、職人の方々に技術があっても、それが正当に評価されることが少なく、報酬が少なくなってしまっているらしいのです。
【沼津港】
僕たちが、観光施設の事業者の方や生産者の方々の魅力を発信して、正当な評価を受けられるようにしたい。
良いものが世に広まって、それを裏で支えている方々に利益が入る。そんな、正直者が報われる世界を実現したいんです。
なので広告メディアとして力をつけていき、商品プロモーションの効果を最大化させていくことを目的としています。
「自分だったらどんなメディアに広告を出したいか?」と考えて育てている最中です。
「伊豆観光だったらあいつらだよね」
地元の方をはじめとして、県外の方々からもそう思ってもらえるように、これからも精進して参ります。
ーお二人の伊豆への熱い想い、伝わりました!陰ながら応援しております。本日はありがとうございました。
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伊豆のぬし釣りを運営している、けんいちさんとやまとさん。YouTube動画は単なる映像制作という位置付けだけではなく、そのさきも見据えたブランディングの一環だといいます。
地元の伊豆に、並々ならぬ熱い想いを抱くお2人です。
映像の美しさや音声のきれいさ、動画としてのクオリティの高さには、「自分たちが情報の発信源になる!」という強い意志が感じられます。
きっとこれから、動画は多くの人の目にとまり、「伊豆に行ってみたい」という方も増えていくのではないでしょうか。今後の活躍が楽しみですね!
伊豆のぬし釣りはこちらからご覧いただけます。
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