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野外での快適睡眠に欠かせない3つの道具。テントとシュラフ、そしてマットです。
マットはテントやシュラフに比べると目立たない存在で、熟考せずに選んでいる人も多いかもしれません。
しかし、一見どれも同じようにみえるマットも、メーカーや種類ごとに数々の工夫が凝らされているのです。
ここでは、世界中の登山家や冒険家に愛されるサーマレスト(Therm-a-rest)に注目し、マットの選び方を解説します。
記事の後半にはサーマレストのおすすめモデルもご紹介していますので、マット選びの参考にしてください。
サーマレスト(Therm-a-rest)とは
サーマレストは、アメリカ合衆国のアウトドアマットメーカーです。ジョン・バローズ、ジム・リーらにより1972年に創業されました。
ある日、ジム・リーが庭先でクッションに膝まづいて作業をしているときに、自分の体重で空気が抜けていくことに気がつきました。その瞬間に新しいマットのアイデアがひらめき、世界初の自動膨張式マットを世に送り出したのです。
その後、発砲ウレタン式の「リッジレスト」や「Zライト」を開発。現在では、世界中の登山家や冒険家に知られるメーカーになりました。
テント泊にマットは欠かせない
マットはテント泊に欠かせない道具です。マットがなければ快適睡眠はおろか、眠れるかどうかも怪しいところでしょう。
マットはテントとシュラフの間に敷いて使いますが、これには2つの理由があります。
- 地面のデコボコを吸収するため
- 地面からの冷気を遮断するため
テントの設営前に地面を平らにならしても、やはり小さなデコボコは取り除けません。そこで、マットのクッションでデコボコを吸収するのです。
また、シュラフの保温力を最大限に発揮するには、地面からの冷気を遮る必要があります。場合によっては、シュラフよりマットの性能を上げたほうが温かく眠れることも。
このように、マットは快適な睡眠に欠かせない道具なのです。
サーマレストで展開される4つのシリーズ
サーマレストでは、目的に応じた4つのシリーズが展開されています。
FAST & LIGHT®(ファスト&ライト)
軽量・コンパクトさに重点を置いた、エアー式・自動膨張式マットのシリーズ。軽さと収納性を重視する、クライミングや登山におすすめです。
TREK & TRAVEL™(トレック&トラベル)
軽さや快適性、コンパクトさの高バランスを備えたシリーズ。エアー式、自動膨張式マットが展開され、トレッキングやツーリングなどにおすすめです。
CAMP & COMFORT(キャンプ&コンフォート)
快適性を最優先したシリーズで、重量があるため登山やトレッキングには向きません。代わりに抜群の快適さを備えているため、キャンプや車中泊におすすめです。
CLOSED-CELL MATTRESS(クローズドセルマット)
発泡ウレタン素材を使ったシンプルなマットです。故障する可能性が極めて低く、耐久性に優れています。ただし、収納性が悪く状況によっては適さない場面も。詳しくは次項で解説します。
サーマレストのマット選びはここに注目しよう
サーマレストのマット選びは、ここで解説する3つのポイントに注目しましょう。
1.エアー式か、自動膨張式か、クローズド・セルか
マットはエアーマット、自動膨張式(インフレータブルマット)、クローズドセルマット(発砲ウレタン式)の3種類があります。
エアー式
内部の空洞に空気を吹き入れて、膨張させるタイプです。構成するパーツが少なく、面積や厚みのわりに軽量コンパクト。
ただし、冷気に冷やされやすい「空気」をクッションにしているため、マットが温まりにくいことも。また、穴が開くと使用できません。軽さやコンパクトさを最優先する人におすすめです。
自動膨張式
エアー式マットの内部に、クッション性のあるフォームを内蔵しているタイプ。最大の利点は、バルブを開けば自動的に空気が入り、膨張すること。
エアーマットのように膨らませる労力を必要とせず、万が一、穴が開いても最低限のクッション性を備えています。
クローズド・セル
発砲ウレタンを使用したシンプルなマットで、いわゆる”銀マット”もこの部類です。保温力が高く、構造が単純で耐久性にも優れています。ただし、収納性が悪く状況によっては注意しなければなりません。
クローズドセルマットは、通常バックパックに外付けします。取り付け方を工夫しなければ、岩場や鎖、ロープ、樹林などに引っかかり、危険なこともあります。歩くコースによっては、エアーマットや自動膨張式のマットを選択しましょう。
2.断熱力を表すR値
R値とは「R-Valu(Thermal Resistance Valu)」の略で、熱抵抗値のことを指します。マットの場合は断熱力を表す数値のことだと考えてください。
R値が高いほど断熱性に優れ、冬季に使用する場合は、よりR値の高いモデルを選びましょう。
3.サイズ(長さと厚み)と重量
なるべく厚みがあり、足元までカバーするサイズが快適なことは言うまでもありません。ですが、大きく厚くなるほど重量が増すため、登山やトレッキングでは快適さと重量のバランスが大切です。
頭から腰あたりまでカバーできるショートサイズを選び、足元は空のバックパックや背面パッドを利用する手も。自分にとって必要なサイズを見極めましょう。
サーマレストの目的別おすすめマット8選
マットの選び方を踏まえたうえで、サーマレストのマットを用途別に厳選しました。
3シーズンのテント泊登山
NEOAIR XLITE Rサイズ
ネオエアーシリーズで最も汎用性が高く、サーマレストを代表するマットです。熱を逃さない「トライアンギュラーコアマトリックス」とサーマキャプチャー層を備え、エアーマットながら優れた保温力を有します。表面は滑りにくい生地が採用され、快適な睡眠を得られるでしょう。
PROLITE Rサイズ
自動膨張式マットの中で、最も軽量でコンパクトなモデルです。空気の対流を最小限に抑え、暖かさを増す「ダイアゴナリー・ダイカットフォーム」を採用し、3シーズン快適に使用できます。
Z LITE SOL Rサイズ
折りたたんで収納できる3シーズン用マットです。表面にアルミを蒸着することで、断熱性を向上させました。折りたたみ式フォームを取り入れることで、クローズドセルマットの中では比較的コンパクトに収納できます。
RIDGEREST SOLITE Rサイズ
まるめて収納できるクローズドセルマットです。空気を取り入れるフォームの形状や、表面にアルミ蒸着を施すことで、暖かさを保ちます。3シーズンの登山からキャンプまで、幅広く活躍するでしょう。
冬季テント泊登山
NEOAIR X THERM Rサイズ
ネオエアーシリーズ中、最も断熱性が高いエアーマットです。熱が逃げることを防ぐ「トライアンギュラーコアマトリックス」構造や、反射熱で体を温める「サーマキャプチャーテクノロジー」を採用し、マット本体に暖かい空気を保持します。雪中テント泊でも快適な睡眠を得られるでしょう。
NEOAIR X THERM MAX Rサイズ
収納サイズ:23×10cm
重量:490g
厚さ:6.3cm
R値:5.7
NEOAIR X THERMよりさらに暖かく、体格の大きな人にも対応できるエアーマットです。反射熱で体を温める「サーマキャプチャー」層を4枚使用し、過酷な環境下でも快適に使用できます。
重量を気にしないキャンプや車中泊
BASECAMP Rサイズ
自動膨張式の4シーズン用マットです。安定感の高いソリッドフォームを内蔵し、使用時には5cmの厚みがあります。キャンプや車中泊、バイクツーリングなどにおすすめでしょう。
DREAMTIME Lサイズ
厚さ6.4cmの自動膨張式マットレスにオープンセルフォームを重ね、使用時の厚みは9cmを確保しています。抜群の断熱力とクッション性を備え、冬季キャンプにも対応できます。
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