ひと昔前までアジ釣りといえば「サビキ釣り」でしたが、近年盛り上がりを見せるのが、アジのルアー釣り「アジング」です。簡単な道具で手軽に始められますが、やはり釣果に大きく影響するのがロッド選びでしょう。
ここでは「自分に合ったロッドはどのような物か」という疑問にお答えしつつ、おすすめのロッドを10選ご紹介します。
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アジングとは?
アジはスーパーで安価に手に入る、食卓を飾る定番の大衆魚です。アジの釣り方といえば、ひと昔前まで「サビキ釣り」が一般的でした。撒き餌を入れたカゴを釣り糸に取り付け、疑似餌針にアジをかける釣り方です。漁港や釣り公園など比較的安全な場所からアジを狙え、ファミリーフィッシングの定番になりました。
一方、近年盛り上がりを見せるのが、アジをルアーで釣る「アジング」です。餌釣りと違い、シンプルな仕掛けで手軽に始められ、「魚をいかにルアーでだますか」というゲーム性の強い点が魅力です。ベストシーズンは4〜6月、9〜11月ですが、時期を選ばず一年中釣れる点も見逃せません。また、サビキ釣りと違い道具がシンプルで、アジの回遊に合わせて移動しやすく、比較的大型のアジも狙いやすいといえるでしょう。
アジングの基本タックル
アジングは他のルアー釣り同様、非常にシンプルな道具で始められます。
ロッド
アジング は、1グラム前後の超軽量ルアーを操り、アジの繊細なアタリを感じる釣りです。ですから、ロッドの操作性や感度は重要な要素なのです。
渓流のトラウトロッドや、他のロッドでも代用は可能ですが、専用のアジングロッドの方がよりアジングの醍醐味を味わえるでしょう。一般的には、6〜7フィート前後の長さが使いやすく、硬さや調子など好みに合わせて選びます。
リール
対象魚が比較的小型ですから、1500番〜2000番の小型スピニングリールが適しています。アタリがあった場合、細いラインに瞬間的に引っ張りがかかりますので、なるべくドラグ性能の優れたリールがおすすめです。
ライン
1.5〜2ポンドの細いラインを使用します。素材はナイロン、PE、フロロカーボンなどがありますが、おすすめはフロロカーボンです。感度もそこそこよく、擦れに強いのが特徴。障害物の周辺や、さまざまなシュチュエーションで使いやすい素材です。
ルアー
1グラム前後の軽量ジグヘッドに、1.5インチ程度のワームをセットするのが基本です。状況に応じたワームを選択しますが、ピンテールワームの白・透明系が使いやすいでしょう。アジの喰いが悪い状況では、より軽量なジグヘッドへ交換するなど、臨機応変に対応します。
アジングロッドの選び方
アジングのスタイルに合わせて選ぼう
アジングは大きく分けて「ノセ釣り」と「カケ釣り」の2つのスタイルに分けられます。ロッドを選ぶ際には、自分の釣りスタイルに合わせて選びましょう。
ノセ釣り|ソリッドティップ
ルアーをキャスト後、アジの食いつきに任せ、半自動的に釣りあげるのがノセ釣りです。基本的には、キャストからゆっくりルアーを引き寄せるだけ。その動きの中で、アジが掛かるのを待つ感覚です。
アタリを狙い、瞬間に素早く合わせる必要がありませんので、比較的簡単な釣り方です。初心者にはノセ釣りがおすすめでしょう。
ノセ釣りに適したロッドは「ソリッドティップ」タイプです。ティップとは穂先のことで、ソリッドティップは繊維を束ねた構造で作られています。細くしなやかで、わずかなアタリに追従して曲がるのが特徴です。
カケ釣り|チューブラーティップ
一方、カケ釣りは積極的にアタリに合わせる釣り方です。人気のポイントではアジがスレている場合もあり、食いつきが悪いこともあります。その中で、わずかなアタリを感じ取り、素早くロッドをあおり釣りあげるのです。
素早いロッド操作が必要なので、ノセ釣りに比べてやや難しいといえるでしょう。ただ、「釣れた」ではなく「釣った」感覚が大きいため、カケ釣りを好む人も大勢います。
カケ釣りに適したロッドは「チューブラーティップ」です。ソリッドティップと違い、穂先が中空構造のため、アタリを感じる感度が高いのが特徴です。繊細なアタリを感じとるカケ釣りに適したロッドといえるでしょう。
長さによる違い
ショートロッドの特徴
初めてアジングロッドを選ぶ場合は、6〜7フィート前後のショートロッドが扱いやすいでしょう。ジグヘッドを利用した際に潮の流れを感じやすく、操作性が良いのが特徴です。カケ釣りを楽しむ場合も、操作性の良さからショートロッドが向いています。
ロングロッドの特徴
7フィート後半から8フィート前後のロングロッドは、磯など流れの速いポイントを攻める場合に有効です。そのような場所は足場が高いところが多く、短い竿は適しません。
また、飛距離を出したい時にも威力を発揮します。沖合いの深いポイントにキャストしたり、軽量なジグヘッドでは届かなかったり、ショートロッドでは攻めきれない場所を狙う際には検討してみましょう。
感度による違い
アジのアタリは総じて小さく、アタリをとるためには感度の良いロッドが有利です。一般的には、高級ロッドになるほど感度が高くなります。敏感にアタリを感じ取れれば、やはり釣果に影響し、釣りあげる本数・確立も上がることでしょう。
初心者向け!コスパに優れるアジングロッド5選
ここからは、おすすめのアジングロッドをご紹介します。まずはコスパの良い初心者向けロッドからどうぞ。
DAIWA(ダイワ)月下美人 AJING 611L-S
アジング はもちろん、メバリングにもおすすめのロッドです。アジングで最も人気のある、漁港の常夜灯周りで扱いやすいモデルです。特にジグヘッド単体使用におすすめで、「縦の釣り」に威力を発揮します。カケ釣りに適した調子で感度がよく、アジの繊細なアタリを逃しません。
- 全長:2.11m
- 継数:2本
- 仕舞:109cm
- ルアー重量:0.5-8g
- 適合ライン:ナイロン 1.5-3lb
- 適合ライン:PE 0.15-0.4号
DAIWA(ダイワ)月下美人 AJING 71UL-S
アジング 、メバリングにおすすめのロッドです。ジグヘッド単体使用はもちろん、スプリットショットリグにも適しています。ティップには「メガトップ」が採用され、通常のカーボンより感度がよく、穂先の揺れ幅が大きいのが特徴です。手に感じるアタリはもちろん、目視でのアタリも確認しやすいでしょう。アジの食いつきに柔軟に追従し、ノセ釣りに適したモデルです。
- 全長:2.16m
- 継数:2本
- 仕舞:112cm
- ルアー重量:0.5-4g
- 適合ライン:ナイロン 1-3lb
- 適合ライン:PE 0.15-0.3号
DAIWA(ダイワ)月下美人 AJING 74L-S
スプリットショットリグ、メタルジグなどさまざまなリグに対応します。ロングキャストに適したモデルながら、長すぎない全長は操作性も良くバランスに優れています。軽量ジグヘッドから大型のアジ狙いまで、オールラウンドに使いやすいモデルといえるでしょう。
- 全長:2.24m
- 継数:2本
- 仕舞:116cm
- ルアー重量:0.6-10g
- 適合ライン:ナイロン 1.5-3lb
- 適合ライン:PE 0.15-0.4号
SIMANO(シマノ) ソアレ BB アジング S604ULS
ジグヘッド単体での使用におすすめ。ノセ釣り、カケ釣り両方を合わせた調子で、バランスに優れます。短めの全長で操作性が良く、漁港の常夜灯や近距離での釣りに扱いやすいモデルです。
- 全長:6.4feet
- 継数:2本
- 仕舞:99cm
- ルアー重量:0.3-6g
- 適合ライン:ナイロン/フロロ 1-3lb
- 適合ライン:PE 0.1-0.4号
SIMANO(シマノ) ソアレ BB アジング S704LS
ロングロッドの特徴を活かし、フロートリグ、メタルジグなどの遠投に適したモデルです。ロングロッドながら長すぎない全長で、操作性にも優れるでしょう。ティップに高反発の「ハイレスポンスソリッド」を採用し、積極的にアタリに合わせるカケ釣りにおすすめです。
- 全長:7.4feet
- 継数:2本
- 仕舞:114.5cm
- ルアー重量:0.5-12g
- 適合ライン:ナイロン/フロロ 1.5-4lb
- 適合ライン:PE 0.1-0.6号
中・上級者向け!高級アジングロッド5選
普及価格帯のロッドとは一味も二味も違う、高性能ロッドをご紹介します。
DAIWA(ダイワ)月下美人 EX AGS AJING 64.5L/MLS-S・E
アジの繊細なアタリを逃さない、究極の感度を実現させたモデルです。アジング ・メバリングのスタンダードロッドとして、操作性や調子を高い次元でバランスさせています。AGS(エアガイドシステム)を搭載し、ラインから伝わるわずかな反応を見逃しません。また、高剛性のガイドは飛距離アップにも貢献します。高級アジングロッドの中で、選んで間違いのないモデルといえるでしょう。
- 全長:1.94m
- 継数:2本
- 仕舞:101cm
- ルアー重量:0.5~8g
- 適合ライン:ナイロン/フロロ 1.5-4lb
- 適合ライン:PE 0.1-0.4号
SNIMANO(シマノ)ソアレエクスチューン アジング S610-LS
アジの吸い込むような繊細なアタリを逃さない、カケ釣りに適したモデルです。ただ硬いだけではなく、潮の流れやルアーの状況を感じられる、繊細な操作性も魅力です。3グラム程度の重めのジグヘッド、スプリットショットリグなどに適したバランスですが、1グラム未満のルアーにも対応でき、オールラウンドに使える1本です。
- 全長:2.08m
- 継数:2本
- 仕舞:106.8cm
- ルアー重量:0.6-12g
- 適合ライン:ナイロン/フロロ 1.5-4lb
- 適合ライン:PE 0.1-0.6号
EVERGREEN(エバーグリーン)PSSS-67S スーパーセンサー
ワンピースロッドだからこそ実現できた、非情なまでの高感度が特徴です。本体には超軽量のカーボン素材を使用し、フィールドやルアーの状況を手元で的確に把握します。手にフィットするグリップデザインは、受信能力に優れる小型センサーグリップを採用。繊細なアタリはもちろん、フィールドのあらゆる情報を掌握します。
- 全長:2.01m
- 継数:1本
- ルアー重量:0-3.5g
- 適合ライン:ナイロン/フロロ 1.5~3lb
- 適合ライン:PE 0.2~0.4号
YAMAGA Blanks(ヤマガブランクス)BlueCurrent 72/TZ
「名人」クラスから信頼を集めるブルーカレントシリーズの1本です。アジング・メバリングのスタンダートな1本として開発されました。ジグヘッドからシンカーリグまで、幅広いリグに対応します。超好感度ながらしなやかな操作性を実現し、狙い通りのアジングが可能です。
- 全長:2.195m
- 継数:2本
- 仕舞:112.7cm
- ルアー重量:0.2~5g
- 適合ライン:PE 0.2~0.6号
TICT(ティクト)SRAM UTR-61-one lgd
ワンピースロッドだから成せる、高い操作性を実現したモデルです。極細ショートカーボンソリッドティップを採用し、感知能力に優れます。アタリに瞬間的に反応するカケ釣りに適したバランス。負荷に応じてしなやかに曲がるロッドは、軽量ルアーを意のままに操れます。
- 全長:1.85m
- 継数:1本
- ルアー重量:0~3.5g
- 適合ライン:ナイロン/フロロ 0.8-2lb
アジングロッドでバス釣りは可能?
「メインはアジングだけど、たまにバス釣りも嗜む。アジングロッドで代用できないものか」。という疑問にお答えします。結論から言うと、アジングロッドでバス釣りは可能です。ただし、条件がありますので、下記に挙げてみました。
- ・ルアーウエイトが10グラムまで対応したロッド
- ・6〜7フィート前後の長さが最適
- ・10グラムまでのバス用ジグヘッド・ルアーを使う
アジングロッドとバスロッドの最大の違いは、ロッドパワーです。アジングは1グラム前後の超軽量ルアーを使うのに対し、バス釣りでは30グラム前後のルアーを使用することもあります。そのため、ロッドパワーに大きな差があるのです。
ロッドパワーの差を埋めるため、使用するルアーを軽量ルアーに限定し、ルアーウェイト10グラムまで対応したロッドを選べば、快適にバス釣りも楽しめるでしょう。ただし、アジングロッドはパワーが小さいため、「安定したフッキングがやりにくい」、「大型のバスが掛かった場合は心配」などデメリットもあります。デメリットを理解した上で、兼用ロッドやルアーを選んでみてください。
まとめ
アジングロッドについてご紹介しました。比較的簡単な釣り方ながら、奥が深く、ロッド選びにも力が入ることでしょう。記事を参考に、ぜひお気に入りのアジングロッドを見つけてください。