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引用:pixabay
雨飾山(あまかざりやま)は、「猫の耳」と呼ばれる二つの頂が特徴的な「日本百名山」の一つです。壮大なパノラマ・可憐な高山植物・見事な紅葉ほか見所がたくさんあり、日帰りでも登山が楽しめます。そんな雨飾山の基礎知識やおすすめルート、グルメ・温泉など魅力をまとめてみました!
雨飾山とは
雨飾山(あまかざりやま)は、長野県の北安曇野郡小谷村と新潟県糸魚川市との県境にある山で「日本百名山」の一つです。雨飾山という特徴的な名前は、その昔、地域の人々が山頂に祭壇を設け、雨乞い祈願をしたことに由来しています。登山の対象として注目されることになったのは昭和初期からですが、登山道が整ったのは昭和40〜50年頃です。
雨飾山は、標高2,000mに満たない山ながらも、山頂からは360度の素晴らしい展望を楽しめ、初夏から紅葉シーズンの10月までは多くの登山客で賑わいます。山頂から見渡せる日本海やアルプスの山々、四季折々の高山植物、新緑や紅葉など魅力がたくさんあり、日帰り登山も可能です。
麓には、温泉も多いので登山帰りに温泉で疲れを癒し、地元の食材を活かした料理を味わうという楽しみ方もできます。
雨飾山の高山植物たち
雨飾山は「花や高山植物の宝庫」としても知られています。特に7月頃は可憐な高山植物に彩られ、登山客の目を楽しませてくれるのです。
ガクアジサイ
…花びらの周りを装飾花が額縁のように飾っているところからその名が付いた。紫〜青のグラデーションが美しい
シナノオトギリ
…茎はほどんどが数本に固まって生え、鮮やかな黄色の小さな花を咲かせる
ナガバキタアザミ
…薄紫の小さな花が散房状に集まって咲く
メタカラコウ
…長い房状の黄色い花びらを持つ
シモツケソウ
…小さなピンク色の花が集まって房のようになっている。群落を作るので目立つ
クルマユリ
…オレンジ色の花を咲かせるユリで、花弁がくるりと後ろ側に輪のように沿って咲くのが特徴
このほかにも、白・紫・淡いピンクほか、多種多様の高山植物が咲き、初夏〜夏にはカメラを持って花の撮影をしながら歩く人の姿も数多く見かけます。
雨飾山のアクセス
雨飾山の登山口は、「小谷温泉/雨飾高原キャンプ場登山口」と、「雨飾温泉/雨飾山荘登山口」があります。
「小谷温泉/雨飾高原キャンプ場登山口」アクセス
電車の場合
【1】新宿(中央線特急スーパーあずさ)→松本(大糸線)→白馬(大糸線)→南小谷(小谷村営バス)→雨飾高原→雨飾高原キャンプ場登山口
【2】東京(長野新幹線)→長野駅(白馬方面行き特急バス)→池高原(小谷村営バス)→雨飾高原→雨飾高原キャンプ場登山口
※小谷村営バス本数が少ないので時間に注意が必要
村営バスの路線・時刻表はこちら→
http://www.vill.otari.nagano.jp/kanko/access/bus/
車の場合
【1】長野道・安曇野IC→安曇野アートライン→国道148号→白馬村→小谷村→小谷村温泉→雨飾高原キャンプ場駐車場→雨飾高原キャンプ場登山口
【2】上信越道・長野IC→白馬長野オリンピック道路県道31号を白馬方面→国道148号→白馬村→小谷村→小谷村温泉→雨飾高原キャンプ場駐車場→雨飾高原キャンプ場登山口
雨飾高原キャンプ場登山口の無料駐車場は50台、そこから5分ほど下った場所にある駐車場は30台あります。けれども紅葉シーズンなどは朝の6時くらいから満車になるようです。車道は広いので路肩駐車200台は可能でしょう。混み合うシーズンは、できるだけ、早い時間にスタートすることをお勧めします。
タクシーの場合
大糸線「南小谷駅」→雨飾高原キャンプ場登山口(約40分)
「雨飾温泉/雨飾山荘登山口」アクセス
路線バスの場合
JR北陸本線糸魚川駅→(糸魚川バス 別所行き)山寺上入口バス停→下車後徒歩2時間で雨飾山荘登山口へ
車の場合
北陸道・糸魚川IC→国道148号→根知74号線→山口林道→温泉下ゲート→徒歩で雨飾山荘登山口へ
タクシーの場合
JR北陸本線糸魚川駅→温泉下ゲート→徒歩で雨飾山荘登山口へ(約7000円程度)
雨飾山の登山に必要な装備
雨飾山は、標高がそれほど高くないため、軽装とタウンシューズの人も見かけますが、季節に合った通常の登山ウエアで、足元は登山靴やトレッキングシューズを着用してください。
初心者向けのコースでも途中きついルートもあります。コースによっては岩場など急こう配の場所もあるので、登山用の手袋を持参しましょう。また、春先〜秋にかけては紫外線も強いので帽子と日焼け止め対策もお忘れなく!
雨飾山に持って行ってよかったもの
雨飾山登山経験者が「持って行ってよかった」というアイテムは以下のようなものです。
・トレッキングポール
・虫除けネット(夏場はブヨが発生していることもあるんで持っていくと便利)
・虫除けスプレーや虫刺され用の薬
・熊よけの鈴
・携帯トイレ(長野県側には山小屋やトイレがない。登山口近くに携帯トイレ回収BOXがある)
・レインウエア(突然の雨や風が強くなって寒くなった時、虫がたくさん発生している時などに羽織りものがあると便利)
・タオル(ハンカチサイズではなくフェイスタオルくらいの大きさ。汗を拭くだけではなく首筋の日焼け除けにもなるし、風が吹いて寒い時には巻くと暖かい)
・入浴グッズ(女性の場合、帰りに温泉によるならスキンケアセットなど)
さて、次のページからは雨飾山の難易度や登山コースなどをご紹介しましょう!
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