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1953年、ヒラリー卿がエベレスト初登頂した時につけていた腕時計は、イギリスSMITH社製。シェルパとして同行したテンジン・ノルゲイ氏の腕にはROLEXの時計だったそうです。どちらも機械式時計で、当然、気圧や高度を測るような機能はありませんでした。それから半世紀、現在の登山用腕時計は進化を遂げました。今回は、登山用腕時計の機能と、おすすめの最新モデルをいくつかご紹介します。
登山用腕時計に求められる機能とは?
登山用腕時計としての最低限の機能を挙げてみましょう。
1.防水性
登山で使うのですから、雨や雪の中での使用は当然考慮すべきです。最低限3気圧防水の日常生活防水は必要です。
2.耐低温性
耐低温性が保障されていない場合、液晶表示が消えるなど時計が停止してしまいます。一般的な冬山登山であればマイナス10度ぐらいの耐低温性があればいいでしょう。
3.気圧・高度計測
気圧計測自体を使用することはまず無いと思いますが、通常、登山用時計は気圧の変化で高度を測りますから、必然的に気圧計測も機能として存在します。高度計測機能のスペックに計測単位がありますが、最低5メートルは必要です。
5.電子コンパス
歩行する方向を決定する為にはオイル式コンパスを使用しますが、この電子コンパスは歩いている最中にちょっと方向を確認する時の補助的な意味合いで使用します。実際、歩いている最中にコンパスを取り出すのは面倒なのでこの電子コンパスは重宝します。選ぶ基準としては視認性を確認しておきましょう。
6.装着性
見落としがちなのが装着性です。腕につけて手を動かして本体やボタンが当たり、手首の可動域が少なくなるような事が無いように確認しましょう。登山中に手を使って岩やはしごをつかむ際、動きが阻害されるような事があると事故につながります。
以上の条件をクリアした、代表的な登山用時計を確認してみます。
アウトドアウォッチの代名詞 フィンランドのスント
世界的なアウトドアウォッチメーカーのスント(SUUNTO)。機能性、デザイン性ともに、全てのアウトドアウォッチメーカーをリードします。登山者であれば、一度は付けてみたいメーカーでもあります。スントの代表的な時計と言えば、「ベクター」シリーズです。このベクターは、1998年にリリースされ、最近、惜しまれながら生産終了となりました。その後継として発売されたのが「コア」シリーズです。美しさを感じる先進的なデザインと洗練された操作性に定評があります。
国内登山用時計のパイオニア カシオ プロトレック
国内でアウトドアウォッチを浸透させたのは、カシオと言っていいでしょう。カシオが得意としていたデジタル技術とG-SHOCKの強靭性を登山用時計に転用したのがプロトレックです。発売以来、多岐にわたるシリーズが生まれ多くの登山者に愛用されてきました。今回、ご紹介するPRW-3100Y-1JFは、世界6局の標準電波を受信するマルチバンド6やわずかな光を動力に変えるカシオ独自のソーラー充電システムなど、カシオ独自の技術を生かしながら、スリムなサイズで日本人の腕に納まるように設計されています
日常生活用強化防水:10BAR
気圧傾向インフォメーションアラーム
フルオートLEDバックライト(スーパーイルミネーター、残照機能、残照時間切替(1.5秒/3秒)付き)